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【完結】天才魔術師団長は天才魔女姫を守れない  作者: かんあずき
第一章

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60/124

60 誤解と嫉妬が渦巻く王家の空中会議

「ここ、私がさっきまでいたところよね」

横になったままだと頭が冷えて寒い。

私は、キョロキョロ周りを見る。


「寒い。なんでお前こんな上を飛んでるんだ?」


父は、ブスッとした顔で風よけと寒さ避けの防御を展開させた。その瞬間ふわっと頭が暖かくなる。


「だって、箒で跨っていたら魔女だって知らせているようなもんじゃないですか」

「魔女だとバレたらなんでいけない?修行していたときも、普通に飛んだだろう。」

「それは....魔女は...よく思われないからです」


シーウェンで店主からきいた話はいずれ父の耳にも入るのだろう。

母ヴァネッサはラスカル様のところにいる。

それを知った周りは、北部に魔女が来たことで、魔女が瘴気を連れてきていると思っているのだ。


でも、あえて今それを伝えなくてもいいと思った。


「良くは思われないだろうな。ヴァネッサもお前も...顔がいい。それに加えてヴァネッサはあの性格に魔力だからな。嫉妬に駆られた女も相手にされなかった男も悪くいうだろうな」


父はポツンと遠くを見るような目で話す。


「何を言っているのでしょうか?私は平凡です。どれだけ、お母様と比べて平凡といわれてきたか?今日だって不審者と間違えられるぐらいです」

「不審者と間違えられるのはその髪だからだ。使い魔ももう少し刈り方があるだろう」


そう言いながら睨みつけるように使い魔をみながら怒鳴る。


「少しでも長い時間利用できるようにという魔なりの気遣いでしょ。切って仕舞えば10センチも1センチも変わらないわよ」


使い魔は、ニャーニャー抗議しながら父の肩にのる。


「勝手に乗るな!穢らわしい!」

「私が、魔獣を探してあげようとしてるんでしょ。同じ魔だもの。二人よりは見つけられるわ」


使い魔と同じ魔、魔獣も魔だと言葉にされると、それを産む瘴気はやはり魔なんだろうか


「お父様、もう動いてもいいでしょうか」

「いいわけがない。」

「はあ...そうですか」


なぜ、ルシアン様との新婚旅行が、父との、いやこの雰囲気だと父でもない王と使い魔との旅行になっているんだろうか。

ルシアン様ーー慌てて私を探していたと聞いたけど、早くクラリス様への想いに気づいたらいいのに。鈍感だなあ。


「お父様、この後クラリス様とはどうするのですか?」

「どうするとは?」

「だからちゃんと王妃として接するつもりがあるのか、それともお別れするのかです。お別れするなら、クラリス様だってお兄様と交際するのかルシアン様とやり直すのか考えられるでしょ」

父は、ふうーっとため息をついた。

「お前はラスカルに似たのか?その花畑のような頭は!」

「はい??」

「王の女に手を出したリチャードとルシアンが無傷で済むわけがないだろう。あとクラリスも」

「ちょっ!お父様!!ルシアン様に何する気ですか?」

「普通に考えて、王妃に手を出せばリチャードは廃嫡で幽閉、ルシアンは廃職の上、国外追放、下手すれば一族も爵位剥奪だ。しかもルシアンは王の子供の配偶者なんだからな」

「な、なにを!!」


私は思わずガバッと起き上がる。

後頭部はまだ熱いが痛みはない。

背中の痛みも完全に消えた。


「寝ていろと言ったのに……本当に言うことを聞かない娘だ」

「お父様が、訳わからないことをいうからです。ルシアン様の部屋にはクラリス様が勝手に入っていったんですよ」

「なんでクラリスはルシアンの部屋に入れたんだ?」

「そ、それは...過去婚約者になる予定で渡してしまったと言ってましたが」

「うちの宿舎は婚約者と家族以外の立ち入りは禁止している。相引きしていると思われても仕方ないんじゃないのか?」

「それは...でも、私との結婚は白い結婚です。元々逃げ場を無くして結婚させたのに」

「は?お前たち結婚して何日経った?ルシアンはバカじゃないのか?」

「愛のない結婚なんてそんなもんですよ。そっちこそクラリス様と白い結婚でしょう。おかげでエリザベート様が部屋を追い出されそうになったり、私の部屋を勝手に使われたり。こっちだって迷惑です。自分の妻の管理ぐらい平等になさってください」

「妻じゃない。」

「はい??」

「クラリスはお前とヴァネッサとルシアンへの嫌がらせで言っただけで妻じゃない。あんな尻軽と遊びでも付き合わんわ。クラリスが息子経由で私と関係を持とうとして周りが迷惑しているから、はっきり会って妻にする気はないと言ってやっただけだ。

妻にしてみろ。先ほど私が言ったようなトラブルに発展するということだ。

私から言わせれば、息子二人も、ルシアンもバカすぎる。大体、ルシアンは本当に何やってるんだ?」

「訳がわからないのはお父様です。最初から結婚含めてそんな嫌がらせしなければ、ルシアン様だって立場解消して国外に出て、クラリス様ともう一度やり直したかもしれないのに」

「だから...なんでクラリスを選ぶと思うんだ?」


父は眉間の皺を深くして、訳がわからないとばかりにため息をつく。

ため息をつきたいのは私だわ。

なんでここまでお父様は変なの??

こっちはそもそも望まれない結婚な上に、懲り懲りとと言われて、更に前カノに部屋の鍵を渡して抱き合ってキスしたところまで見せられてるのよ!!


そう叫びたくなった








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