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【完結済】継承者ライ、荒廃した世界を生き抜く!  作者: ぷちきゅう
第3章 いろいろ(結果的に)寄り道しちゃって···

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【第3章ネタバレ集】

 本日朝の投稿で第3章は完結しました。

 こちらはネタバレ集です。本作品の重要キーワードである『魔獣同化能力』についても解説しております。

※こちらは本作での元ネタをご紹介するコーナーです。

 どんなネタを仕込んだのかがわかりますのでお付き合い下さい。



 3-1

 フーリエ

 元ネタは数学において、あらゆる信号は周期的に変動する正弦波サインカーブの整数倍の周波数成分の合成であるとした『フーリエ級数』です。

 めっちゃ難しいですが、電気においてはインバータなどから発せられる高調波という、周波数の特に3倍と5倍が機器に悪さをする事で問題になることがあります。受変電設備においては力率改善コンデンサにおいてこれが重要になってきています。燃えちゃった事故が昔よくありましたのでね。

 これも電験の法規分野に出ますので、試験を受ける人は知っておきましょうね~!



 3-2

 ゲイン

 元ネタは信号における『増幅率』を指す用語です。別名利得とも言われていますね。アンプという信号を増幅する回路とかがあるとこれが出てきます。



 3-3

 アトム湾、ネプツ川

 元ネタは原子爆弾(Atomic Bomb)と元素のネプツニウムですね。

 龍脈爆弾を落とされた結果、大陸には巨大な穴が開いてしまいました。その破壊力は現代の水爆を軽く超えてしまっており、ロボットアニメのガンダムシリーズにおけるコロニー落としクラスの規模でした。北海道には函館から室蘭まで円弧のようになっている通称噴火湾(実際は火山じゃない)がありますが、あれ以上の規模です。巨大な規模という事と物騒すぎる意味を込めてアトム湾としました。

 ネプツ川もそんな物騒なところへ流れる川なので、核爆発で生成される人工元素から取りました。ちなみにネプツニウム239というもののみ天然に極わずかに存在していますが、自然界にはウランを超える元素は存在できないんですよ。

 ちなみに作者の前作である『アキの異世界旅行記』では浮遊大陸で2発爆発していますが、浮遊大陸の一部が壊れた程度でした。何が違うのか?というと、製造された後も長年龍脈のエネルギーを吸い取って限界までエネルギーを蓄えていたものが災厄戦争で使用されたこと、そして浮遊大陸では防御機構が一応働いて爆発の威力を抑えたためでした。



 3-4、3-5

 エール、シモン、ラス

 元ネタは数学において超難解でそのままでは解くことのできない微分方程式を、掛け算や割り算などに変換して簡単に計算する方法である『ラプラス変換』です。

 3人の名前はこのラプラス変換を考案した数学者のピエール=シモン・ラプラスさんからですね。

 ファンタジー風に言えば、微分方程式を異世界へ転送して処理した後に元の世界に戻してるんですね。積分や微分がごっちゃになった数式が世界を超える時(ラプラス変換)に形が変わって掛け算や割り算などになります。これを異世界で処理して、元の世界に戻す時(逆ラプラス変換)に元の世界形式に変換してるんです。

 どうしてこんな考えができるのかわかりませんが、こう置き換えて考えると案外数学者も異世界好きだったのかもしれませんね。

 皆さまも行き詰まったら異世界に想いを馳せると解決するかもしれませんよ?


 レクト

 元ネタは電気の英語『electricity』からです。かなり重要な場所なので、大元の電気から取りました。



 3-11

 魔獣同化能力

 元ネタは日本ファルコム様の『英雄伝説 零の軌跡・碧の軌跡』で登場する魔人化(デモナイズ)です。『D∴G教団』なるカルト教団が製薬した『グノーシス』という薬物を投与または注入されると、場合によっては異形の姿に変身してしまう能力が強引につけられてしまうというものですね。

 本作では『人が魔獣側に立った場合、どうなるのか?』を考えた結果がこの能力でした。人も魔獣と化してしまい、人を『食料』としかみなさなくなってしまうという、まさに魔獣化した存在になってしまったという事なんです。

 この能力は注入された魔獣の力と素体となる人の質によって強さがピンキリになりますし、魔獣の力に耐えきれずに亡くなってしまう事がほとんどです。また、人としての倫理観が失われて破壊衝動に駆られてしまい、人を食べないと正気を保てないという狂気のバケモノとなります。

 ちなみに魔獣化する『同化アッシミレーション』は1度だけしか使えず、使ってしまうと二度と人の姿に戻ることはありません。この事実を事前に知っている人はほとんどなく、あえて知らせてない(・・・・・・・・・)んです。

 これ、後で気づいたんですが魔獣の力を人に注入って、同じ事を『ファイナルファンタジー6』でやってましたね。書いてる時は軌跡シリーズを元ネタにしてたのは確かだったんですが···。

 歳とったなぁ〜。

 


 3-13

 キスト、イナ

 元ネタは制御工学における『ナイキスト線図』です。

 制御回路において、いろんな信号を入力した際にちゃんと制御が安定するか?を判別するためのものなんですね。これもちょっと難しいですね。

 ここまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

 これにてライくんの物語の第1部が終了となります。

 第1部ではライくんが賢者の遺産に出会い、そして旅立っていろんな町を見て回って見聞を広める事をテーマとして書いておりました。

 レクトに着いてここでSランク冒険者としての活躍と、同じくSランクの仲間とともに魔獣同化能力者に立ち向かっていくのがここからの第2部です。

 第2部は第4章~第6章と、第4章完結後に投稿する番外編が相当します。かなりキツイ展開もありますが、お楽しみいただけると幸いです。


 さて次回予告ですが、冒険者ギルドの総帥の正体が明らかになります!アキくん自身の知り合いということで、いったい誰なのでしょうか?ちなみに答えは前作の続編にて登場しているとあるキャラです。

 そして、総帥からライくんに『Sランクとしての覚悟』の問いを出されます。その問いに対してどのような回答をするのでしょうか?


 それでは明日より第4章『Sランク冒険者ライとテオ、誕生!』全22話をお楽しみに~!

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