3-17.そもそも人は空を飛べないんだよ···
本日は仕事終わりからドライブで長野県塩尻にやってきました!信州もお気に入りのドライブコースがあるんですよ~。
ただいまホテルでのんびり夕食にしております。
テオが高速飛行魔法で試験飛行して1週間が経った。
テオにもちーむッス!のアプリを利用してフライトナビの機能が使えるようになったので、飛行能力の精度がさらに良くなったみたいで、今は自由に飛んでるよ。
その間、ボクも訓練をしていた。主に翼を魔法で顕現させる訓練だ。これが非常に難しかった!
結局うまいこといかなかったので、『物理法則を無視してイメージだけで飛んじゃえ!』って事にした。遺産の知識が代替案を出してきちゃったんだ···。
誰にだって得手不得手があるもんね。代替案で飛べるならそれでいいって事で、魔力消費量がさらに上がっちゃったけども、なんとか飛ぶことには成功した!
ただ···、飛べるのは最大10分間になっちゃった···。魔力消費量がハンパないんだよ!?あっという間に底をつくので、まだ数回しか練習できていない。
···これ、実質使えないのと一緒じゃないかなぁ〜?そもそも人は空を飛べないんだし、それが短時間でも飛べたってのはすごいことだけどさ。
うん!緊急用ということにしておこう!たった10分とは言え、900km/hまで出せたんだ!加減速を考えても100kmは逃げれるぞ!魔力満タン状態限定だけどね···。
「テオ?そろそろ問題なくなったんじゃない?」
「そうだな〜。浮遊大陸のある高さまで行けたしな」
「じゃあ、一度浮遊大陸に行ってみる?」
「簡単に言うけど、浮遊大陸に行くのは今はムリだぞ?」
「えっ!?そうなの!?」
「前に言っただろ?浮遊大陸は世界中を飛んでるんだ。今どこにいるのかわかんないから、闇雲に飛んでも意味ないぞ?」
「あっ!?そうだったね。それじゃあ···」
「ああ。大荒れの天気になったら、近くに浮遊大陸が来てるかもしれないな。その時が確実だ」
「わかった。じゃあ、レクトに行く?」
「そうだな!高速飛行魔法で行ってみるか?」
「いいね!今度はかなり高いところから見えるから、迷うことはないんじゃないかな?」
「フライトナビもあるしな!近場まではナビで行って高いところで速度を落とせばゆっくり探せるぞ!」
「よし!それじゃあ明日出発しようか!今日は片付けしようか」
「片付け?今夜まだ寝るからテントとかは片付けられないぞ?」
「森の奥で最初にジェットエンジン魔法やった時にたくさん木が吹っ飛んだでしょ?あれ、家を建てる木に使おうと思ってね」
「···あ〜、あれか。本当にここに住む気なんだな···」
「え?当然でしょ?ボクの村だし」
というわけでまた森へ行って、折れた木を無限収納カバンに入れておいた。すると、『枝打ちと乾燥処理しますか?』って通知がスマホに来たんだ。
···最近解体以外もできるようになってない?便利で助かるけどね。
だったら!ということで、村を出発する際に切っておいた木も無限収納カバンに入れておいた。もうちょっとで乾燥完了だったみたいだけどね。
そして翌日···。
「パパ、ママ。また出かけてくるね。次はいつ戻ってこれるかわかんないけど、村のお手入れをしに戻るからね。···行ってきます!」
出発前にパパとママのお墓参りを済ませてから、ボクは竜モードのテオに乗せてもらった。
結局はテオと一緒にボクも飛ぶんじゃなくて、テオにボクが乗せてもらう形になった。いつもどおりだね。
「じゃあライ!行くぞ〜!」
「うん!とりあえずイナまで一気に行っちゃお〜!」
ゆっくりとテオが浮かび上がり、ジェットエンジン魔法が起動して急加速を始めた!
『ゴーーー!!』という爆音は、乗っている間はほとんど聞こえなかった。これもテオのドラゴン族固有の飛行魔法のおかげなんだ。
え〜っと···、フライトナビによれば現在のテオは高度26000フィート(約7800m)上空を対地速度650km/hで飛んでる。上空の気流が向かい風のようだね。
天気は快晴だ。雲がほとんどないから、下を見ると景色がすごくきれいだ···。
通常の飛行魔法の高度は500mぐらいだったのかな?ここまで高いと、ホント遠くまでよく見えるよ!
さっき真下にグランドの町があった。フライトナビのおかげで現在地がどこなのかがはっきり分かるのは助かるね!
ただ···行ったことのない場所は表示されないので、やはりいろんなところへ行って初めて使えるようになるものだと思ったよ。
マイカ村を飛び立って3時間。もうイナの町まで来ちゃった。ここまで来ると行き過ぎだったけども、高速飛行魔法ならちょっとした寄り道程度の時間だ。話に聞いた通り、砂漠の南へ向けて飛んでもらった。
それから30分ほどで、進行方向ちょっと右あたりに町が見えてきた!
「テオ!ちょっと右に町が見えてきた!」
「どれどれ〜?大きな壁があるなぁ〜!あれがレクトじゃね?」
「たぶんそうだろうね!違っててもいいや!あそこの手前まで行って!」
「おうよ!そろそろ降下を始めるぞ〜!」
ゆっくりと降下しないといけないので、テオはさっそく降下し始めた。それと同時に速度も落とす。
そして、高速飛行魔法の限界まで速度を落としたら、通常の飛行魔法に切り替えてゆっくりと降り立った。
「ふぅ~。結構疲れたなぁ〜!」
「お疲れ様、テオ。国に入る前にお昼にしようか?」
「そうだな!中に入ったら何があるかわからんからな」
「なんかトラブルが起きそうな事を言わないでよぉ〜!」
「ははは!悪い悪い!」
でも、ボク自身もなんかそんな気がするんだよなぁ〜。
昼食を軽く済ませて、ボクたちはレクトの国の門にやって来た。
すごく···、大きいね···。ダイナモの町やグランドの町の壁を見たことあるからそう思ってしまうよ。それらよりもここはもっと頑丈そうだった。
門のところには誰も並んでなかったので、すぐに入国の手続きができたよ。
「···ん?子ども?キミたち、親はどうしたんだい?」
「こんにちは。ボクはライ。こっちはテオです。ボクたちは旅をしているCランク冒険者なんですよ」
「···は!?Cランクだって!?」
「はい。これでいいですか?」
「ボクとテオは冒険者証を見せた。それはもうじっと見た後で驚かれたよ。···これ、どこも反応同じなんだよね。仕方ないんだけどさ」
「すごいなぁ〜。Sランクの冒険者を見た時ぐらいの驚きだなぁ〜」
「それってどんな人なんですか?」
「あぁ~、残念ながら教えられないんだよ。Sランクは特別だから、一切の情報も話せないんだよね〜。そもそも門を通らずに出入りしてるらしいから、門を通る事すら珍しいんだけどね」
「···え?門を通らないんですか?」
「···あっ!?これも言っちゃダメだった!なあ坊や!聞かなかった事にしてくれないかな?決してギルド本部で言わないでくれ!左遷されたくないんだよぉ〜!」
「は、はぁ···。いいですけど···。ボクには関係ないし···(多少関係あるけどさ···)」
「助かるよ〜!うちにはまだ幼い子どもがいるんだ。今クビになったりお給料下げられるわけには···」
「わかりました!ここでは何も聞いてません!それでいいですか!?」
「わかってくれて嬉しいよ!それじゃあどうぞ!」
···なんだか不真面目な門番さんだったなぁ〜。この国、大丈夫なんだろうか···?
一応ライくんも短時間ですが飛ぶことが可能となりました。ただ、移動用ではなくて緊急時での使用程度の頻度になりそうです。燃費がものすごく悪いというのもあるんですけどね。
そしてやっとこさレクトに到着しました!ギルドの中央本部があるだけあって、かなり頑丈な壁に囲まれた国のようですね。この周辺では最強の国なんですよ。Sランク冒険者もいますからね。
さて次回予告ですが、ついに中央本部にやってきたライくんとテオくん。なにか厄介なことに巻き込まれるかも?と考えて先に宿をおさえようとしたら、なんとギルドの建物と一緒でした!
ところが、冒険者証をフロントに見せるととんでもない豪華な部屋に案内され、そしてギルドの受付で書状を見せると、総帥と面会することになります。この総帥、なんと前作のアキくんとリオくんを知ってました!いったい何者なのでしょうか?
明日は第3章完結のため、朝に本編、夜にネタバレ集を投稿します。お楽しみに~!




