3-5.神々の遺産
本日は昨日に引き続き商船三井さんふらわあ様の『昼の瀬戸内海カジュアルクルーズ』で『さんふらわあくれない』に乗船しております。
ただいま別府観光港に停泊しており、朝食後下船しますよ。
船旅はいいですよ〜!この後は別府八湯温泉道のスタンプラリーで16箇所ほど地元温泉を回る予定です。
部屋で釣りをしていたら、お隣の部屋に冒険者さんが泊まりに来て、テラスでお話したんだ。夕食を一緒にしたいって事なんだけど···。
「ライ?アイツ、ちょっと怪しいから気をつけとけ」
「え?いい人そうだったけど?」
「···ライは人を疑うって事をしないなぁ〜。ライがCランクって聞いて目の色が変わったのを気付いてなかったのか?」
「そうなの?」
「···あのアノドのじーちゃんが、『ライが何かやらかす』って言ってたのはこういう意味か」
「···それってボクへの文句?」
「少しはな。アノドのじーちゃんにも言われただろ?人を疑えって。いい事言いながら近づいてくるのはロクな連中じゃないぞ?」
「でも、その通りだったらボクたちを襲ってきたさっきの子たちはいい人なの?」
「あれはあからさまにダメだな!」
「となると、全員ダメって事じゃない?いい人を疑って、襲ってきた人はダメって···。誰とも付き合えないんじゃない?」
「うっ···」
「テオがボクの事を心配してくれるのはありがたいよ。そういう人もいるんだろうけど、ボクはいい人は最初は信用してもいいと思うよ。おかしくなったら離れたらいいと思うんだ」
「手遅れにならないうちにしとかないと、場合によっては後戻りできなくなるぞ?」
「その時はその時かな?」
「はぁ~···。一応注意したからな!」
「うん。いつもありがとう!」
テオはいつもボクを心配してくれてるね。ありがたい相棒だよ!
そして夕食になった。今日も外で網焼きをやるんだってさ!昨日は最高だったから、楽しみだよ〜!
そして会場へ行くと···、
「おっ!?ライくん、テオくん!こっちだ!」
エールさんが手を振っていた。そこに座ってって事だね。
エールさんの両隣には見知らぬ人が2人座っていた。エールさんの仲間なのかな?
「来てくれたね。紹介しよう。2人は仲間で、シモンとラスだ」
「シモンよ。よろしくね〜!かわいい冒険者さん!」
「ラスだ。キミが伝説のドラゴン族か···。こうして出会えて嬉しいぞ!」
シモンさんは金髪の女性だ。ラスさんは体格がすごい男性だよ〜!
「初めまして。ボクはライ。こっちはテオです。冒険者やりながら旅をしてるんです」
「すごいわね〜!エールに聞いたけど、Cランクなんですってね?」
「とてもそうには見えんな···」
「ははは···。よく言われますね〜」
「まぁ、話は後でゆっくりしようじゃないか!まずは食べようか!飲み物は···、ライくんたちはお酒はやめといたほうがいいね?飲み物はおごるよ」
「ありがとうございます。お酒は飲みたいと思わないので」
「オレもジュースでいいぜ」
飲み物をおごってもらっちゃったね。そして乾杯した後、たっくさん食べた!
食べながらも少し話したんだけどね?もう貝の殻を剥いたりしてたので、それに集中しちゃって意外と静かに食べちゃったんだ。
そして食べ終わったあたりで『ゲッソールの炙り焼き』なんてお酒のツマミが出てきたあたりから本題に入ったんだ。これ、やみつきになるおいしさだった!お酒を飲むってこういうことなのかな?
「さて、周囲にはもう誰もいないから話ができそうだな。シモンに防音結界を張ってもらったから万全だし。ちょっとライくんに聞きたい事ってのは、ダイナモの町でスタンピードが少年たちに退治されたってウワサについてなんだよ」
「うっ···!?ゲホゲホッ!」
「おっと!?大丈夫かい?でも···、その様子だとキミたちがやったって事なんだろうね?」
「···どうしてそんな事を知りたがるんだ?」
「おっと!?テオくん。そう睨まないでくれ。ちょっとした事情で聞いてるだけなんだ。もしそうだったりしても、キミたちだって言いふらしたりしないからさ」
「信用しろと?」
「してもらえると思うよ。オレたちはAランクだからね」
「えっ!?ギルド長さんからAランクがいるって、エールさんたちだったんですか!?」
「そうだよ、ライくん。冒険者になった時に講習があったと思うけど、B以上は中央本部にて審査を受けるのさ。そこで守秘義務について厳守が義務付けられるのさ。それには特定人物の個人情報も含まれる。だから、キミたちの事を知ったとしても、口外することはないよ」
「そうなんですね···。じゃあ、言えないこともあるんですけど、ちょっとだけ。確かにあれはボクとテオです」
「やはりそうか···。ドラゴン族がいたとはいえ、普通だったら信じられないだろうなぁ〜」
「あはは···。でしょうね」
「ちなみにランクはCって言ってたけど、星が薄くついてるかい?」
「はい。3つついてます」
「C+++か···。ということは神の力···、神々の遺産を持っているって事だね?」
「えっ···!?」
「てめぇ···!」
「ははは!キミたちは正直だなぁ~!態度で答えちゃってるよ!そんなだと、言葉に出さなくても表情とかでバレてしまうぞ~!」
「う···」
「ライ、今ここでコイツらを黙らせるぞ!」
「ちょっとテオ!?」
「おっと!待ってくれ!やるなら話を最後まで聞いてからでも遅くないんじゃないかな?情報を引き出せるだけ引き出してから始末するって事だ。キミたちにとっても悪くないと思うが?Aランクになると、そういった人物がいれば情報提供をするのも仕事の一つなんでね」
「···じゃあ、そうしてやる。洗いざらい吐いてもらうぞ?」
「もちろんそうさせてもらうよ。まぁ、話を聞き終わったらオレたちを始末しても意味ないってわかるけどね。Sランク以上というのは全員神々の遺産を持っているのさ。オレたちは持ってないから、Aより上になることは絶対にないんだがな」
「じゃあ、ダイナモの町にいたアノドさんはSSランクって言ってました。アノドさんも···?」
「『救世』様は絶対に錆びつかず、折れることのない剣をお持ちだ。すべてを斬り裂ける『斬鉄剣』なる剣をお持ちなのだよ」
「そうだったんだ···」
「ちなみにSランク以上は、オレが知ってるだけで6人しかいない。ギルド総帥は唯一のSSSランクだね。SSランクはアノド様、そしてSランクが4人いるんだ。全員神々の遺産に認められた継承者なんだよ」
「············」
「つまり、ライくんとテオくんも継承者って事だね。どういったものかは教えてもらってもいいかな?」
「···はい。そういった話であれば全部お話しします。アノドさんにも言ってないんですけど、これだとおそらくバレちゃってますね。ボクは···、『賢者の遺産』という神々の遺産を継承しました」
「ライ!?」
「テオ。これ以上黙ってても話が進まないよ。テオは賢者の遺産の管理者でした。ボクが継承者になったので、一緒に行動してるんです」
「『賢者の遺産』···。聞いたこともないな···。うん、キミたちはギルド中央本部に行ったほうがいいよ。そこで、詳しい話を聞いたほうがいいね」
「え···?中央本部···、ですか?」
「ああ。ここから東に行った先に『レクト』という国がある。この大陸で最も栄えた国だ。スタンピードにも耐えうる防御機構を有していて、『人類最後の楽園』とも言われている国だな。そこに中央本部があるのさ」
「レクト···」
「ちなみにライくんたちは旅をしてるって話だけど、どうして旅してるんだい?」
「ボクは村から出たことがなかったので、外の世界を見てみたかったんです」
「だったらレクトは、ライくんにとって今後の人生で役立つ情報が多いと思うよ。テオくんはライくんを乗せて飛べるんだろ?2日ぐらいで着くんじゃないかな?」
「わかりました。次の目的地として行きたいと思います」
神々の遺産···。ボクが継承した『賢者の遺産』以外にも神様の力を持ったものがあっただなんて、初めて知ったよ···。
エールさんからSランク冒険者の詳細がちょっとだけ出ました。神々の遺産である神器を持ってる強者のみなることのできるランクという、どちらかと言えば実力よりも称号に近いんですね。これにもちゃんと理由があります。それは次の第4章で明らかになりますよ。
この神器、前作ですべて登場しております。アノドさんの刀は前作の続編のラストで宇宙人からアキくんたちにくれた刀ですね。ですので、Sランクはアキくんと関わりがある子孫たちということになるんです。誰かはご期待下さい。
さて次回予告ですが、翌日にエールさんから魔獣退治に付き合ってほしいと言われたので、見学に向かいます。どんな連携を取ってるのかがライくんは気になったんですね。果たして結果は···?
次回は本日夜に投稿します。お楽しみに〜!




