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【完結済】継承者ライ、荒廃した世界を生き抜く!  作者: ぷちきゅう
第2章 迷子になった先で···

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2-11.人間でも魔獣と同じになっちゃう事もあるんだね

 本日は祝日なので朝と夜に1話ずつ投稿しますよ~!

 今日はお休みなので、これから船旅に出かけてきます。皆さまもゴールデンウィークをお楽しみくださいね!

 作者はこれからお出かけしつつ、明日へのエクストリーム出社を行います(笑)!

 おはよう!きょうの天気はあまり良くなさそうだ···。黒魔力嵐のようなドス黒い雲じゃないんだけど、かなり雲の色が濃い。このあと雨が降るかもね。


 今日も朝食はボクたちだけでいただいた。まだまだ町の中には壊されてしまった家とかの片づけが済んでないからね。しばらくはアスたちも忙しいようだ。


 とりあえずボクたちができることをやっちゃおう!今日も魔獣退治をやっちゃうよ~!



「ライ?行く前にギルドに寄っておくか?」


「そうだね。昨日の魔獣の話もしておかないとね!」


「じゃあ、さっさと行こうぜ!今日は天気悪そうだしなぁ~」


「テオは竜気で濡れないんでしょ?気にするところなの?」


「濡れないってだけで、あんまり気持ちはよくないぞ?」


「そうなんだね。じゃあ、行こうか!」



 今日もお弁当を作ってもらいました。お礼を言ったら『この程度は気にしなくていいよ!』って言われちゃったよ。



 それではまずはギルドだ。入口はとりあえず開いていた。中に入ったら···、



「あっ!『救世主』くん!!昨日はどれだけやってくれた~!?」



 中には受付で座っていた昨日のイライラしていたお姉さんがいて、ボクに気づいて声をかけてきたよ···。



「おはようございます。北の森は全部やってきました。え~っと···、17件ですかね?」


「そ、そんなにも1日でやっちゃったの···?」


「はい。これでいいですか?」



 ボクは証拠となる魔獣の体の一部を無限収納カバンから取り出した。もちろん、切り取りは自動でやってくれました!ホント、助かってます。



「···本当だわ。ただのかわいい子だと思ってたけど、うちのベテラン勢より腕いいんじゃない···?」


「ははは···。たまたまですよ。そうそう、素材の買取りをしてもらえますか?」


「解体までやっちゃったの!?」


「は、はい···。どこに出せばいいです?量多いんですけど···」


「え?どこに持ってきてるの?表?」


「いえ、カバンの中なんです。いっぱい入るので」


「マ!?マジックバックぅ~!?ね、ねえキミ?あたいと結婚して!!そして養って(・・・)!!」


「ちょ!?ちょっと待って下さい!!ボク、5歳ですよ!!結婚できませんって!」


「年の差や婚姻届なんざどうでもいいのよ!一緒にいれば問題ないわ!さあ!さあ!!」



 いきなり何言い出すんだよ!?この人は!?ふざけるにもほどがあるでしょ!?



「お断りします!もういいです!!さよなら!!」


「ちょっとーー!!」



 慌ててギルドから出ちゃったよ···。報告どころじゃなくなっちゃったなぁ~。



「さっきのあの女、すごかったなぁ~。目が普通じゃなかったぞ?まるで飢えた魔獣の目だったなぁ~」


「人間でも魔獣と同じになっちゃう事もあるんだね···。ボクの無限収納カバンの話を聞いたとたんに目の色変わったね」


「確か高額で取引されてるってダイナモで聞いたよな?それが目当てじゃねえか?」


「お金でしか物事を考えられないのかぁ~。近づかないほうがいいかもね」


「そうだな。リークさんに話せばいいんじゃないか?」


「そうしようか。別にお金が欲しくてやってるわけじゃないしね」


「それじゃあ、さっさと東の森へ行くぞ!」


「うん!」



 ギルドを後にして、門から森に出た。門番さんは昨日の人だったから、スムーズに出ることができたよ。


 そして東の森にやってきた。魔獣レーダーには反応があるんだけど見当たらない···。ここは数が少ないけど、倒すのが大変な魔獣がいるみたいだね。



「ライ。なにも地面にいるとは限らないからな。木の上とか空から襲ってくるヤツもいる事を忘れるな」


「うん。レーダー見てると、ボクたちが近づいたら奥へ逃げてるね」


「やっぱり気づかれてるんだな···」


「だから、今日は気配を消す練習をしながらやってみるよ」


「それじゃあ、オレは離れたところから見てることにするぞ?」


「それでお願い。じゃあ、行ってくるね!」



 今日は昨日遺産の知識が教えてくれた気配を消す方法を実践してみよう!!


 どうやら周囲に溶け込むような感じが気づかれにくくなるコツのようだね。周囲と違うと気づかれやすいようだ。足音をなくして周囲の音に溶け込み、呼吸を穏やかにして空気に溶け込んで···。こんな感じでいいのかな?それじゃあ、魔獣に近づいてみよう!



 ···いる。木の上に。サルのようだね。背中に布をまとっているけど···。


 距離は大きな木が5本分、20mってところかな?ここから魔法で撃ち抜いてみるか!



「(ストーンショット···。いけ)」



 ヒュンッ!!バシッ!!ドサッ!!



 やった!見事に命中した!気配を消しながらストーンショットを撃ったら、なぜか音も静かだったよ。どうしてだろうね?


 倒したサルの魔獣は木から地面に落ちた。すぐに無限収納カバンに収納したよ。最初からうまくいったなぁ~。遺産の知識の助言通りにやったからね。


 周囲にはほかの魔獣はいない。それを察したのか、テオがやって来た。



「やったな!うまいこといったんじゃないか?」


「うん!油断しちゃいけないけど、次も同じやり方でやってみるよ」


「何度も同じことしてたら慣れてさらに上達するからな。どんどんやってしまえ!」


「うん!じゃあ次は···、ここだね!」



 そうして同じ方法で魔獣を倒していくこと5匹。この時点で雨が降り出した。



「森の中だからさらに暗くなったね···。今日はここまでにしようか?」


「そうだな。これで東の森では半分だろ?上出来じゃねえか?」


「そうだね。じゃあ帰ろう!」



 雨は少しずつ激しくなっていった。嵐になりそうだね···。といっても黒魔力嵐のように禍々しさは感じない。ただの嵐なんだろうけどね。


 先日雨に濡れない魔法を開発しておいて良かったよ~。濡れないだけでも気持ち的にはだいぶ楽だよ。ただ、雨降りの最中に外に出るのはやっぱり嫌だけどね。



 門に帰ってきたら、やっぱり門番さんが心配してくれてたよ。



「···え?なんで雨降ってるのに濡れてないんだい?」


「これ、魔法なんですよ」


「便利な魔法があるもんだなぁ~。雨が降ってきたから心配だったんだよ」


「心配してくれてありがとうございます」


「まぁ、こうして無事に帰ってきてくれてよかったよ。キミたちみたいな子どもが魔獣退治してるっていうのがいまだに信じられなくてね···。無事帰ってきたってことはなかなかの実力だと思うんだけどね。オレにもキミぐらいの子がいるんだけどね?わが子と比べると、キミはすごいよ」


「ははは。ボクはボクにできることをやってるだけですから。門番さんの子も、なにかできると思いますよ?」


「さすがにキミほどじゃないだろうけどね。おっと!雨の中長話しちゃいけないな。気を付けて帰りなさい」


「はい!ありがとうございました!」



 こうして今日の魔獣退治は終了したんだ。

 ギルドの受付のお姉さんが魔獣っぽくなってライくんに襲い掛かるお話でした(笑)。

 こういう人っていますよね~。お金持ってると知ったとたんにすり寄ってくる人ってね。完全にドン引きしてしまったライくんでした。いろんな人がいるということを知るのも勉強だぞ!


 ライくんが森の中で倒した、背中に布をまとっているサル型魔獣はマント・ヒヒですね。こちらは前作の番外編でも登場した魔獣でした。この時代にも生息していたんですね。


 さて次回予告ですが、天気が悪いので魔獣討伐はお休みにするとリークさんに申し出ると、兵士たちの稽古の師範になってほしいとお願いされてやることになりました。どんな稽古になるんでしょうね?


 次回は本日夜に投稿します。お楽しみに~!

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