7-16.タースさんが作るランチはすごかった!
「タース~!助っ人連れてきたよ~!」
「おおっ!そりゃ助かるな~!って!?ライくんにテオくんじゃないか!?どうしたんだい?」
お昼になったので食事しようとサムの実家の飲食店『ハンティング・アイ浮遊大陸店』にやってきたボクたち。すると、店の前には交差点を超えて行列が伸びていたんだ!
行列の整理をしていた人に話しかけたら助っ人としてお店の裏口へ連れてこられてしまって、この状況になったってわけなんだよ···。
「ご無沙汰してます、タースさん。昼食をここでいただこうと思ったらすごい行列だったので、話を聞いたらこうなっちゃって···」
「そうか!悪いが手伝ってくれんか?最近ぎっくり腰が治ったと思ったら『ひざがガクガクしちゃう病』が再発してしもうてな。なかなか歩きづらいんだよ」
「···聞いたことない病気なんですけど?とりあえず手伝いますよ!テオはお皿下げるのやってくれる?アスはごめんけどお会計お願いできる?ボクは『なりきり!伝説の神狼族セット』を着けて4分身でさばくよ!」
「あ~、あれだな。わかったぜ」
「お会計···。赤の他人がお店のお金触っていいのかしら?」
「見かけないお嬢ちゃん、構わんよ。釣銭の間違えでお客さんが怒らなきゃいいから!」
「わ、わかったわ···」
結局アスにも手伝ってもらっちゃったよ···。新婚旅行中なのに申し訳ないことしちゃったなぁ~。
さて、ボク4人分とテオ、そしてアスが入ったことで店の回転率が大幅に上がった!そりゃ、たった1人でこの人数を相手すること自体が無理だったってことなんだけどね。
ちなみにお昼のメニューは『今日のランチ』1つだけ···。そりゃ、いろんなメニューにしてたらいつまで経っても料理出てこないからなぁ~。
メニュー1品だけだってのに、ものすごい人気だよ!アエスさんも料理がものすごく上手だけど、タースさんも料理は上手なようだね。
そして1時間ちょっとで列がなくなってラストオーダーとなった。みんな待っていたので、提供したらサッと食べてサッと出て行っちゃったよ···。
「つ、つかれたぁ~」
「久々にやったけど、これはキツイぜ···」
「メニュー1品だけだったからお会計は楽だったけど···。すごい人だったわね···」
お会計を担当してくれたアスはまだ大丈夫だったけど、テオと4分身して対応したボクは疲れ切ってテーブルに突っ伏してしまったんだ···。
すると、タースさんがランチを4人分持ってきてくれたよ。···ひざがガクガクしていて、いつ料理をひっくり返すかドキドキしながら見てたよ···。本当に病気だったんだ。
「いやぁ~!助かったよ。はい、これはお礼だ。ゆっくりと食べなさい」
「あ、ありがとうございますぅ···」
「疲れたからおいしくいただけそうだぜ···」
「すいません。いただきますね」
ボクたちは出されたランチをいただいた。···うぉっ!?これ、ものすごくおいしい!
「な!なんだか元気が出てきましたよ!?」
「オレもだ!さっきまでの疲れが吹っ飛んだだと!?」
「すごくおいしいわね!これはみんな食べに来るわ···」
「ははは!気に入ってもらえたようでうれしいよ」
タースさんの料理もすごくおいしかったよ!しかも、なんかやる気がみなぎってくるような感じがするよ!
そんなボクたちの様子を見て、タースさんもニコニコ笑顔で見つめていたよ。
「ところでライくん?どうして浮遊大陸に来たんだい?アエスもサムも地上でしょ?」
「実はボク、こちらのアスと結婚したんです。それで新婚旅行でここに来たんですよ。あとはちょっとお仕事もありますけどね」
「ほう!?そりゃめでたいね~。新婚旅行で浮遊大陸だなんて豪気だね~!初めて聞いたよ」
「あはは···。テオに乗せてもらったからできたんですけどね~」
「そうかそうか!そういえばうちのアエスとサムは元気にしとるかね?」
「はい!アエスさんの料理のおかげで村はみんな元気いっぱいですよ。サムも元気ですし、ボクも助かってますよ」
「そうか。時にライくん?うちのサムも付き合っとるとかそんな話はあるのかい?」
「あ~、今はないですけど、サムに好意を寄せている人はいますね」
「そうか~!あのやんちゃなサムに好意を抱くものがおったか!地上に降りてサムにもいろんな出会いがあったんだろうなぁ~。早く結婚してくれんと、ワシの寿命がなぁ~」
「え!?タースさん、そんなに体が悪いんですか!?」
「ん?あ〜!ははは!なに、冗談だよ。今のところ、ひざが悪いぐらいだなぁ~」
もう~!びっくりさせないでよ!?···でも、サムとあの宿の娘さんは見てるととっても仲がいいから、案外すぐかもしれないと思うけどね。
「そうそう、ライくん?さっき仕事と言っとったな?泊まるならうちにしておくかい?」
「そうさせていただけると嬉しいんですけど···」
「構わんぞ?以前使った部屋を使うといいよ。2部屋空いてるからな。好きに使いなさい」
「ありがとうございます!お世話になりますね!」
「なんの!世話になるのはこっちだって!わっはっは!」
···あ~、ということは暗に手伝って!って事だなぁ~。まぁいいけどね。
ボクたちは依然お世話になった部屋に行った。さすがにベッドは1部屋1つだけだから···、寝る時はボクとアスは同じベッドって事だね。ちょっと狭いけど、まぁイベントも大丈夫でしょ!
部屋でのんびりしてたら、いつの間にか昼寝しちゃってたよ···。今まで忙しかったから疲れが出ちゃったかなぁ~?
「おはよ、ライ」
「あ~、ごめんね、アス。ちょっと昼寝しちゃったよ」
「いいじゃないのよ?ライは働きすぎよ?こうやってゆっくりできるなら休んでおかないとね」
「でも、アスをほったらかしにしちゃったよ?」
「ふふふっ!そんなの気にしないわよ。それに···、ライのかわいい寝顔を見れちゃったしね!」
「恥ずかし~!」
「あははは!」
もう外は夕方だった。もう少ししたらお店の夜の営業が始まるんだよ。
タースさんの話によると、よるはお酒とおつまみを出すだけなんだってさ。だからさっきのお昼のように忙しくはならないそうだ。
ただ···、
「え!?タースさんまでお酒飲んでません!?」
「ん~?飲んでるぞぉ~」
「いや!料理は···」
「おつまみを出すだけだから厨房に入る必要はないよ。それよりも!ライくんとアスさん、テオくんもお客さんと一緒に飲もうか~!」
「え!?ボクたちも!?」
「オレもかよ!?」
「あ~、私はライが倒れたら介抱するわ···」
というわけでボクたちもお客さんたちと一緒にお酒を飲むことになっちゃったよ···。ボク、お酒弱いのに···。
ランチタイムって飲食店では稼ぎ時でもありますし、戦場ですよね~。某ファストフード店のカウンター裏は一心不乱で注文をさばいてるじゃないですか!『これ、オレにはムリダナ···』って毎度思ってます。
そんな現実をさらに過酷にしたのがサムくんの飲食店ですね。タースさんも料理は上手なんですよ。
今回はひざが悪いとのことでした···。年取ると体がガタきますよね?今のところ作者は腰もひざも悪くはないです。頭と目が悪い程度で済んでますが、いずれこうなるんでしょうね···。
さて次回予告ですが、タースさんがライくんにお酒のたのし〜!飲み方を伝授します。ライくんはたのし〜!くお酒を飲めるでしょうか?
それではお楽しみに〜!




