7-6.ライとアス、盛大に結婚式が行われる!
アスがボクの事が好きで、結婚して欲しいって言ってきたんだ。そして、ボクもそれを承諾したんだ。
その場所はパパとママのお墓の前。ボクの決意を聞いてほしかったんだ。きっとびっくりしてるんじゃないかな?
そして1週間後、村全体でお祝いをしてくれた。
ボクがアスと結婚するって話すと、みんな結婚式の準備をしてくれたんだ。建設ラッシュで忙しいのに、合間を縫ってやってくれたんだ。
ちなみにこの事はボクには知らされてなくて、当日知ったんだよ···。みんな、ボクを驚かせたかったみたいだけどね。
ただ1人、驚かせたかったんじゃなくてひどい目に遭った!って文句を言ってきた人がいた。
『ほら!もう料理できてんだよ!さっさと無限収納ポシェットにしまい込みな!冷めちゃうだろ!?』
『ちょ!?母ちゃん!!ペース速すぎぃ!!』
『アンタが遅いんだよ!ムダな動きが多すぎる!もっと効率よく動くんだよ!戦闘でも同じだよ!』
『ひーーー!!』
ボクの結婚式で出す料理はアエスさんが作ってくれたんだけど、手伝っていたサムが力尽きてしまったんだよ···。そんな力尽きたサムが恨み節でこう言ったんだよ。
「なぁ···、ライ?どうしてこんな急に結婚したんだよ?もうちょっと間を開けてもいいだろ···?」
「いや···、流れでこうなっちゃって···」
そう、日取りは周りが勝手に決めちゃったんだよね。『早い方がいいでしょ!?』ってね。
どうも昔は教会で式を挙げてたらしいんだよ。でも、今の世界では教会がないんだ。だから、周りのみんなが祝福してそれっぽい事をするんだって。
今回はグランドの町のギルド長のシースさんが司会進行をしてくれた。
「そんじゃあ始めようか!ライ!アス!お互いに誓いを立ててみろ」
「はい。ボク、ライはアスを幸せにできるようにしてみせます。ちょっとボクが狙われやすいんだけど、何とかしてみせるね!」
「私、アスはライをしっかりと支援していきたいと思います。私には考えられないぐらい、ライは重いものを背負ってると思います。その負担を少しでも軽くできるようにしてみせます!」
「えっ!?ボク、そんな重いものを持ってたっけ!?」
「うふふ!例えよ。ライはこのマイカ村の村長なんだし、これからも魔獣退治するでしょ?ほかの人から見たら十分に重すぎるわよ?」
「そ、そうだったんだ···。うん、ありがとう!」
「よし!それじゃあ誓いのキスを!熱烈にやっちまえ!」
「えっ!?ね、熱烈〜!?」
「もう!シースさん!普通でいいわよ!」
「「「「あははは!!」」」」
「じゃ、じゃあ···。これからもよろしくね」
「こちらこそ···」
「よし!これで新たな夫婦の誕生だ!盛大に祝ってやれーー!!」
「「「「おーーーー!!」」」」
こうして、ボクとアスは結婚したんだよ。この世界では10歳で成人して結婚ができるんだ。
賢者の遺産のアキさんの元の世界ではもうちょっと遅いらしいけど、この世界では早く結婚しておくのが普通らしいんだ。
それは···、悲しい話だけど魔獣被害が大きすぎるからなんだよね。長く生きる事ができないし、いつ食い殺されるかもわからないからね。
そして夜になって大宴会が始まった!コルメが開始の合図の魔法を空にたくさん打ち上げた!花火ってものらしいよ。初めて見たけど、きれいだったね!
「ライ、おめでとな!」
「テオ、ありがとう!」
「こうしてライが幸せになってくれるのがオレの願いでもあったからな。こういう姿を見れて、オレも嬉しいぜ!」
「そう。じゃあ次はテオのお嫁さんだね!」
「オレがか···?う〜ん···、いいのかなぁ〜?」
「いいんじゃない?テオが好きになるか、アスみたいにテオを好きになるかはわかんないけどさ。テオも幸せになってほしいしさ!」
「···そう、だな。まぁ、ドラゴン族は寿命が長いから、慌てずに探すとするか」
そうだよ!テオも幸せになってほしいしね。次はSランクのみんなが来たよ。
「ライ!良かったな!」
「···おめ」
「ライ、おめでとう!」
「おめでとう!はぁ~、あたしもそろそろ考えた方がいいかしらね〜」
「サム、ウイン、トルム、コルメ。ありがとう!これからもよろしくね!」
簡単なあいさつをした後で、次にリークさんとカレンさんが来たよ。
「ライくん···。5年前にムリを言ってしまったが、こうしてアスと結婚してくれて、ありがとう」
「アス···。良かったわね」
「パパ、ママ···。ありがとう」
「リークさん、カレンさん。いろいろ手助けしてくれて、ありがとうございました。これからも、よろしくお願いしますね」
「ああ。こちらこそ!」
その後も次々にあいさつにみんなが来てくれたよ。こんなにたくさんボクたちを祝福してくれてる···。
一度は人生を諦めてた···。でも、多くの人たちがボクを支えてくれた···。ボクは···、みんなのおかげで幸せになれたんだよ···。
ボクは···、逆にみんなを幸せにできてるのかな···?
「ライ!」
「ん?どうしたの、アス?」
「···ありがとう」
「えっ···?いきなりどうしたのさ?」
「今、ライがせつなそうな顔をしてたから、そう思ったのよ」
「えっ···?」
「私がちゃんと支えてあげる。だから、ライは幸せを感じて!」
「···うん。ありがとう」
どうやらボクが考えてたことが顔に出ちゃって、それをアスは感じ取ってしまったみたいだね···。
ははは。幸せにしてあげるって言ったばかりなのに、アスを不安にさせちゃったよ···。そうならないように、頑張ろう!
「よし!それじゃあこれに初挑戦してみるか!」
「えっ?ライって、お酒は初めてだったの?」
「うん!村では誰も飲んでなかったからね!それじゃあいただきま〜す!」
「えっ!?ちょっと!?一気に飲んじゃ!?」
ゴクッ!ゴクッ!バタッ···
うえっ!?のどが!?焼けるような感覚だ!そして、急にふらっとなって倒れてしまったんだ···。
「ちょっと!?ライ!しっかりしなさいよ!?」
···次に気がついたのは家の天井だった。
うぐっ!?あ、頭が···、痛い!!
慌てて回復魔法をかけたけど、少し和らいだぐらいだった···。
すると、アスが部屋に入ってきたよ。
「ライ、目が覚めたわね?」
「う、うん···。ものすごく頭が痛い···」
「はい、これ。お水をたくさん飲んだら落ち着くわ」
アスから渡されたコップの水を一気に飲んだ。ちょっと落ち着いたかなぁ〜?
「う〜ん···。なんだか気分悪い···」
「ライはお酒に弱いのね···。初めて知ったわ」
「ボクも···。みんな楽しく飲んで騒いでたから、てっきりボクもそうなるって思ったんだけど···」
「そりゃ一気に飲むからよ···。ちょっとずつ食べながら飲まないと···」
「そ、そうなんだ···。ボク、知らなかったよ。そういえば宴会は?」
「もう終わったわ。今は深夜だしね」
「ごめんね···。悪い事しちゃったよ···」
「いいんじゃない?今までライが迷惑かけた事なんて、ほとんどなかったでしょ?」
「マイスちゃんはいつも怒ってるけど···?」
「あぁ〜、あの子はね···。でも、ほとんどは違うわよ。だから、こういうのもいいんじゃない?」
「そう···?」
「そうよ」
「じゃあ、甘えさせてもらうよ」
ちょっと情けない姿を見せちゃったね。でも、みんな楽しく過ごせたならいいか!
さて···、ここからが大変だと思うんだよ。結婚したら『イベント』をしないといけないらしいんだ。
ボクはそんな事、まったく知らなかったんだ。そしたら、賢者の遺産の知識がイベントのやり方を、今までにないぐらい懇切丁寧に教えてくれたんだ。
びっくりしたよ···。まさかそんな事をするだなんて、思いもしなかったんだよね。アレがああなるなんて···。なんか恥ずかしいよ〜!
でも大事な事だから、アスと一緒にやってみることにしよう!
「ア、アス···?」
「ん?どうしたの?いきなり緊張した顔をしちゃって···」
「け、結婚したら···。そ、そのぉ〜···。イ、イベントをしないといけないんだって!」
「へ···?イ、イベント?」
「そ、そうなんだ···」
「···え!?そ、それって···、まさか!?」
「···うん。一応賢者の遺産の知識が教えてくれたんだけど···」
「そう···。いいわよ···。私も知ってはいるけど、やったことなかったわ···。そ、そうね!や、やってみる!?」
「う、うん···。よ、よろしく···、お願いします!」
こうして、結婚式をドタバタで終えたボクたち新婚さんの、熱くて長い夜が始まったんだ···。
これ以上は見せられないよ!?
ライくんとアスちゃんの結婚式は盛大に行われました!この世界ではよくある教会とかはほとんどありません。
というのも、神様を信用してない人がほとんどだからです。エーレタニアの神様は前作のエレくんが適当に神様業務をやっていたので、昔から信用されてなかったんですよね。
ですので、宗教に関心がないんです。特に今は日々の生活だけで精一杯って状況ですからね。逆にこういう状況だからこそ宗教は心の拠り所になるのが今の世の中ではあるんですけどね。
さて、結婚したのでもちろんイベントもやっちゃいました!一応お子さんは登場しますが、そのタイミングは内緒にしていきますね。
さて次回予告ですが、結婚したら新婚旅行ですよね〜!知ってる町を巡りますよ~。まずはカパーの町を訪ねると、門番さんからいろいろと質問されてしまいました。何を聞かれたのでしょうか?
それではお楽しみに〜!




