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【完結済】継承者ライ、荒廃した世界を生き抜く!  作者: ぷちきゅう
第7章 激闘の後で···

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7-2.ダイナモの町で状況報告

「それじゃあテオ!行こう!」


「おう!」



 今回は往きはテオに飛んでもらって向かうことにしたんだ。転移ばかりだと周囲の状況の変化がわからないからね。


 まずは村の周囲を飛んでもらった。とりあえずは変化なしっと···。


カパーの町も特に問題はなさそうだね。少し低空でとんでもらうと、ボクたちに手を振ってくれる人たちが見えた。あんまりボクたちの事は知られてないはずなんだけどね。どうしてだろうか?


 そしてダイナモの町に向けて飛んでもらった。魔獣レーダーもチラッと見つつ、スタンピードの兆候はないかも確認しておいたよ。今のところは大丈夫なようだね。



 そして、ダイナモの町に到着した。ギルドには魔獣同化能力者が常駐しているから、あんまり派手に行くと刺激しかねないので、門のところに降りて、歩いて向かうことにしたんだ。


 町の中に入り、いつもお世話になっている宿の『まんまる亭』の女将さんに、ポーラさんを呼んでもらうようお願いして、ボクたちは部屋でゆっくりとくつろぐことに···、ならなかったんだ。



『ライくん!次はこんな施設を作ろうと思うんだけど、どうかな!?』


「···あの〜、アキさん?村作りを楽しんでません?」


『楽しいよ〜!リアルシ◯シティなんだもん!ゲームのように◯◯人超えたのでプレゼント!ってのがないのが寂しいけどね』


「あんまり変わった施設はドワーフの皆さんからブーイングが来るからなぁ〜。特にマイカちゃんのツッコミが激しいし···。まだ家も足りてない状況なんだし、もうちょっと後ということで···」



 そう、のんびりする時間ができると、今後の都市計画について賢者の遺産から猛烈な···、強引な提案が来て、相手するので大変だったんだよ···。


 いや、本当に賢者の遺産の知識には助かってるんだよ!?決してうんざりしてるわけじゃないからね!



「ライ···。それ、ちょっとムリあるんじゃね?」


「ははは···。バレた?まぁ、こればかりはどうしようもないけどね···」



 そうこうしていると夕方になり、女将さんが食堂にポーラさんたちが来たって知らせに来てくれたので、ボクたちは食堂に向かったんだ。


 食堂の一番奥のテーブルにはカソドさん、ポーラさん、イグニスさん、バンドさんの4人がいたよ。



「おお、ライくん!無事で良かった」


「こうして来てくれたって事は、もしかして···?」



 カソドさんとポーラさんから最初に声をかけられたんだ。ちゃんとみんなを安心させてあげないとね!



「はい。無事に戻りました。こちらの損害はほぼなかったですよ。ケガ人はたくさん出ましたけど、すべて回復魔法で処置できる程度でした」


「そうか···。それで、レクトは?」


「残念ながら、壊滅です···。戦闘が激しすぎてがれきの山になっちゃいました···」


「そうか···。それほどまでに激しい戦いになったのだな···」


「さらに、ギルドで総帥ともう1人の男に逃げられてしまいました···。さらに『ベスティアリッター』と名乗る4人がいるそうです」


「『ベスティアリッター』···。脅威はなおも残るか···。仕方あるまい。こうしてキミたちが無事なだけでも十分だよ。住人たちは?」


「生きてた人たちは全員魔獣化してしまってました···。全員倒しています···」


「···つらい事をさせてしまったな。しかし、それだけの人を魔獣同化能力者に仕立てたんだ。周辺の町から人がさらわれたりしたのだろうか?」


「はい。8割もの人が···」


「そんなにか!?」


「はい···。ですので、ボクのマイカ村に一時避難してもらいました。町を維持できる状況ではなくなってましたから」


「ううむ···。そうなると、あの周辺には人がいないということになってしまったのだな」


「そうですね···」


「さらにギルド機能が完全に失われたと。···明日からはダイナモが中央本部として動くことにするよ」


「そうですか···。あっ!ボクの村にもギルドってできるんですか?」


「村長の要請があればできるが···」


「ボク、一応村長なんです···」


「···えっ!?村長だって!?」


「マイカ村について一番知ってるのがボクだったので···」


「そうか···。前回はそこまで聞いてなかったな。では、ライくんの要請でギルド支部を置く方向で準備を進めよう。ちなみに依頼はあるのか?」


「···ボクが依頼したいぐらい?」


「おいおい···。なんだよ、それ?」



 イグニスさんに呆れられてしまった···。だって、都市計画でいっぱいいっぱいなんだもん!



「討伐系はないのか?」


「ドラゴン族の人たちが片っ端からやっちゃってますね···」


「ううむ···。となると、ギルドを置いても依頼がなければ運営費が赤字になってしまうな···。困ってるのがライくんだけというのも···」


「あ、あはは···」



 う〜ん···。どうやらマイカ村は戦力が強大過ぎて、冒険者ギルドの必要性がないと判断されてしまうようだ···。ドラゴン族に神狼族、さらにはSランク全員いるからね。よくよく考えたら、地上最強の村になっちゃってるんじゃないかなぁ〜?


 アルくん、ごめん!あとでダイナモの町で修行に行くように提案しておこう!あっ、そうだ!これはちょっと聞くだけ聞いてみようかな?



「カソドさん、レートさんたちSランク担当の方たちって、レクト村に貸していただくことはできませんか?」


「貸す···?どういうことだね?」


「今、マイカ村は避難してきた人たちに仕事を紹介したりすることができていません。今まではなんとかなってたんですけど、さすがに人が多すぎて困ってるんです」


「なるほどな···。ギルドとしては置くのは難しいが、生活の保障をしてくれるのであれば、本人たちがよければいいぞ」


「ありがとうございます!助かりますよ~!」



 よし!もし来てくれるなら、レートさんたちにお任せしちゃおう!これで事務関係とかは大丈夫かな?


 あとはベスティアリッターの話もしておいたよ。



「ベスティアリッターか···。その4人と総帥、そしてもう1人の男の6人が非常にやっかいだということだね?」


「はい。サムが調べた話だと、大男、少年、若い女性と男性との事です。人の姿と魔獣の姿を自在に変えることができるそうです」


「なるほどな···。ある意味、人にとってのSランクみたいなものだな···」


「···そうとも考えられますね。おそらく、すぐに動き始める可能性があります。レクトの周辺の人たちはみんな避難して誰もいませんから」


「そうだな···。そいつらはしばらく様子見だな」


「ところでカソドさん?常駐している魔獣同化能力者の人は?」


「ああ、彼女はまだいるよ。···どうする気だ?」


「中央本部が壊滅したので、町の外に誘い出してもらえれば、ボクとテオで倒します」


「···わかった。無理はしないように。いつがいいのかな?」


「明日にでもやろうかと思います」


「では、明日の午前中に町の南門を抜けた場所でいいだろうか?」


「はい。それでお願いします」



 これでダイナモの町から魔獣同化能力者の排除が完了する。外からほかの能力者が入ってくる可能性もあるんだけど、明確な脅威は排除しておいたほうがいい。


 これ以上の被害は出したくないからね。

 賢者の遺産はノリノリでゲーム感覚で提案してきますね。建築可能なものもあればできないものもありますし、なにより作るお金は全部ライくんの貯金からなんですけどね(笑)。ちなみにお金はまだまだ余裕あります。Sランク時代にしこたま稼いでましたからね。


 そしてカソドさんたちに状況報告しました。せっかく村を作ったから冒険者ギルドはできるか?と聞いたんですが、結局は全部自営で賄えちゃうために意味ないって事になりましたね。これは仕方ないですが、元Sランク担当の人員を派遣してくれるのは助かりました。管理する人が村にいませんでしたからね。


 さて次回予告ですが、ダイナモの冒険者ギルドに監査役としていた魔獣同化能力者とライくんが対決します!結果はどうなるのでしょうか?


 それではお楽しみに~!

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