6-25.レクト奪還大作戦!その4
本日は夜勤なので朝に投稿しております。
相手はギルドの総帥と男の2人!対するボクたちは6人。
と言っても、ボクとテオは合体変身するから5対2になるね。
「ライ。オレはウインとであの男をやる」
「···任せて」
「サム、ウイン···。いいの?」
「ああ。こう見えて、ウインとは連携とれるからな!」
「···意外といける?」
「おい!?意外ってどういう事だよ!?」
「ちょっと!あんたたち!漫才やってる場合じゃないでしょ!?」
「だって!」
「コルメの言う通りだよ!それじゃあ、ボクとテオ、コルメとトルムで総帥を···、相手する!」
これでチーム分けはできた。そうして身構えたんだけど···、いまだに総帥と男は余裕な顔だ···。なにかありそうだよ···?
でも、ここまでボクたちの戦力を維持してここまで来たんだ!できるだけやってやる!
「決まったようだな?では、始めるとするか!」
総帥が身構えた!なにか仕掛けてくる!
「テオ!」
「おう!やるぜ!せーの!」
「「インテグレーション!!」」
「ほう···?これが伝説の合体変身とやらか···」
総帥は合体変身魔法を知ってたようだ。どうして知ってるんだろう?
「なぜ知ってるんですか?」
「知らんのか?魔獣同化能力は、その合体変身魔法の方法を基に開発されたのだよ」
「なっ!?」
「ははは!さすがに無理があったのでな!魔獣の力を注入する方式にしたのだよ!さあ!どちらが強いのか、比べてやるぞ!」
そうだったのか···。合体変身魔法を悪用しようとして誕生した技術だったのか。でも、この魔法はボクとテオの絆の証!!魔獣の力に溺れた連中には絶対に負けないよ!
こっちもいきなり全力全開でやってやる!合体変身をして、まずはボクから攻撃だ!
「秘技!大噴火斬り!・桜島!!」
魔力剣から炎が噴き出した!火魔法と秘技を組み合わせたこの技!思いっきり振り下ろした!
ズドーーーーン!!
手応えがない···。避けられたか。すぐにその場を離れようとしたその時!ボクの真正面に総帥が現れた!
「なかなかだ。だが、当たらなければどうということもない!」
総帥が手をボクへ伸ばしてきた!その腕をトルムがつかんだ!
「相手はライだけじゃないですよ?忘れないでもらいたいですね!」
トルムがそのまま総帥に蹴りを食らわせた!吹っ飛んだ総帥にダメ押しの一撃を食らわせるのは···、コルメだった!
「ゴールデンピコピコハンマー!ぺしゃんこになれぇーーー!!」
ズドーーーーン!!
壁と柱をぶち抜いて一撃を入れたよ!そのせいか、建物がミシミシと音がし始めた!崩壊するかもしれないよ!?
「みんな!建物が!」
「大丈夫!」
「わかってるわ!」
···えっ!?大丈夫って···。竜気があるからってこと?そう思ってるうちに天井が崩壊し始めた!!
ガラガラ···!ドスーーーン!!
建物が崩壊してしまった!ボクは斬撃を上に飛ばして脱出口を作って脱出した。トルムはそのまま飛び上がった!頑丈な竜気でガードしたようだね。
コルメも魔法を撃って脱出していた。サムとウインも無事に脱出していたよ。
「あ〜、やっぱりこうなっちゃったわね」
「仕方ないですよ。威力がでかいですし」
どうもコルメもトルムも、こうなることはわかって技を撃っていたんだね。
「さて···、この程度じゃ総帥は倒せてないだろうね」
「当たり前だ」
ボクのつぶやきに反応したのはコルメでもトルムでもなかった!総帥の声だ!直後にがれきの一部が吹っ飛んで、そこから総帥が出てきた!
「フンッ!やはり分が悪いな···。だが、まだまだ!ぬおおおお!!」
総帥がボクに突っ込んできた!すぐにカウンターの体勢に入る!
「秘技!斬月!」
「フンッ!!」
ガキーーーン!!
うそでしょ!?ボクの魔力剣に拳をぶち当ててきたよ!?しかも、なんか金属のような音がした!
受け止めて動きが止まった総帥に、横からトルムが迫ってきた!
「一文字蹴り!!」
ガキーーーン!!
まただ!総帥はまだ人の姿だってのに、どうしてこんな異音がするんだ···!?
『ライ!雷魔法付与した攻撃でいけ!!』
「わかった、テオ!秘技!夢想裂波・天雷!!だぁあああ!!」
バーーン!!
「ぐっ!?こしゃくなマネをしおって!!」
「効いた!」
『アイツ、さっき金属のような音がしただろ?ビンゴだったぜ!』
「ということは···、総帥と同化してる魔獣は···」
「その通りだ。···まさか、もう気づかれるとはな」
「ゴーレムか!」
「どうやらそのようね。これはちょっと厳しいわね···」
「そうですね···。硬いだけではなさそうですよ。同化してないのに、魔獣の力を思いっきり使ってます!」
「まぁ、知られたところでどうもできんだろうがな!」
ゴーレム···。岩石とか生き物じゃないものが極稀に黒魔力を浴びて生まれる事があるそうだ。まさか総帥の魔獣がそんなヤツだったとは···。
でも、ボクの雷魔法は効いていた!このまま押し切ってやる!
そう思って攻撃をしようとしたその時だった!
「は〜い!すとっぷ〜!」
ボクたちの前に悪神ボイドがいきなり現れた!
「ボイド!?」
「あらあら、久しぶりねぇ〜。って···、かっこいい姿してるじゃない。ウフフ···。強そうよねぇ〜」
「ちょうどいい。ここでお前もまとめて倒す!」
「威勢がいいのはいいけど、でも今日は遠慮しておくわ。まだまだ楽しいイベントを用意してるんだから、こんな中途半端なところで終わりにさせないわよ?」
「問答無用!秘技!疾風迅雷!」
これ以上、好き勝手させられるか!そう思って最速の技で攻撃した!
けども、ボクはボイドをすり抜けてしまったんだ···。
『ライ!これは幻だ!』
「幻だって!?」
「当たり〜!本体はここじゃないところにいるのよ。だから倒すなんて不可能よ〜」
「くっ!」
「さてと···。この幻もそれなりに力を使っちゃうのよ。だから、さっさと用事を済ませましょうかね」
「用事だって!?」
「そうよ。この2人は私の重要な部下なの。この後のイベントをさらに盛り上げるためには必要なの。だから、逃げさせてもらうわね〜!」
「なにっ!?」
ボイドの話を聞いた総帥と男はゆっくりと立ち上がった。そして···、
「ここで決着をつけてもよかったんだが···。ボイド様の指示なら仕方あるまい」
「レクトは貴様らにくれてやる。まぁ、がれきの山で復興は厳しいだろうがな!」
そう捨て台詞を残して消えてしまった···。あいつらも転移ができるんだな···。
「············」
「おい、ライ!」
「···ん?サム?」
「逃げられちまったが、一応オレたちの勝ちだ」
「そうですね···。ちょっと悔しいですけど、事実上は勝利ですよ!」
「ほんっと!頭に来るわね〜!また何か企むって事でしょ!?」
「···今度は逃さない」
「みんな···。そうだね!次こそはなんとかしようか!」
···こうして、レクト奪還大作戦は、敵の逃亡という形で終結したんだ。
一方、門では何も知らずに戻ってきた魔獣同化能力者たちを、アエスさんが倒しまくっていたよ···。
「なんだい、だらしないね!この程度で暗殺者を殺せるとでも思ったのかい?」
···いや、アエスさんがすごすぎるだけなんだけどね。
総帥をやるだけあって、非常に強敵でした!あらゆる攻撃が通じにくいので、攻める方は手数が多くないとジリ貧になってしなうんです。
残念ながらボイドが介入してきて逃げられてしまいました。しかし、魔獣同化能力者はベスティアリッター以外はほぼ全滅が完了しました。町を出ていた連中は町中よりもはるかに強いのですが、アエスさんがみんな暗殺しちゃったんです。ものすごく強いんですよ~。
さて次回予告ですが、天国からアキくんたちが地上を覗いていた様子をお届けしますよ~。やっぱりアキくんはライくんとテオくんの合体変身に文句を言っちゃいます(笑)!賢者の遺産も文句言ってましたからね〜。
明日も夜勤なので、夜勤明けの朝に本編、寝起きの昼頃にネタバレ集を投稿します。
お楽しみに〜!




