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【完結済】継承者ライ、荒廃した世界を生き抜く!  作者: ぷちきゅう
番外編 Sランクメンバーの過去、そして···

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番外編-22.コン、世界を飛び回る!

 このお話で番外編は終了です。そのため朝に投稿しております。

「フンフンフーン〜」



 やあ!ぼくはコンって言うんだ〜。


 ···え?初めて登場したって?どういう意味なんだろう?


 まぁいいか〜!ぼくはドラゴン族で青竜なんだ〜。こうしていろんな場所を飛び回るのが大好きなんだよ〜。


 ぼくの一族である青竜は飛行が得意な種族なんだよ〜。


 ただね〜?ぼくって『方向オンチ』なんだってさ。今も絶賛迷ってるんだよね〜。


 でも問題ないよ。そもそも目的地なんてないんだもん〜!適当に飛んで、疲れたら休んで、おなか空いたら近くにいる魔獣を退治して、火魔法でこんがり焼いておいしくいただくんだよ。


 こんな生活を、もう···、あれ?どれだけ経ったんだったけ?まぁいいか!今が楽しく過ごせてたらね〜。


 でも、もう少ししたら1回浮遊大陸に帰ろうかな〜?って思ってるんだよ〜。でもね~、どこに浮遊大陸があるのかわかんないんだよね〜!あはは!


 まぁ、慌てるような状況じゃあないからいいか!何かあったらご先祖様たちが遺した神器の『すまほ』に連絡あるだろうからね。何も連絡ないってことは大丈夫なんだよ〜。


 今日も朝からず〜〜っと飛んでる。今は海の上だね。高速飛行魔法の上位である超音速飛行ってのをやってるんだ。


 これってすごい音がするんだってね。だからパパからも『海の上だけでやるように!』って言われてるんだよ〜。


 おっ!?そんなことを考えていたら水平線の向こうに陸地を発見だ〜!ここには来たことない···、と思うよ。見たことない場所だしね。


 陸地が近づいてきたので、速度を落として通常の飛行魔法に切り替えた。ゆっくりと陸地に近づいていくよ〜!


 すると、海に小舟が浮かんでいたんだ。ということは人が住んでるってことだね〜!それじゃあちょっと第一漁師さんに話を聞いてみようかな〜!



「すいませ〜ん!ちょっといいですか〜?」


「···ん?誰かに声をかけられたような···?」


「兄貴!上だ!上から魔獣が来るぞ!気を付けろ!」


「おい!?気をつけろったってどうすりゃいいんだよ!?」


「どうしたらいいんだ!?」


「お前もわからねえのかよ!?」


「あ〜、おれの人生もここまでかぁ〜。こんな事ならミーちゃんに告白しときゃよかった···」


「諦めるな!急いで漕いだら···!?って目の前にいるぅ〜〜!?」



 ···ん?なんだかジタバタしてるなぁ〜。もしかして···?驚かせちゃった?



「ごめんごめん!ちょっと聞きたいことがあるだけなんだよ〜」


「「ま、魔獣がしゃべったぁ〜〜!?」」


「え?いや、ぼくは魔獣じゃないよ。ドラゴン族っていう変わった人族だよ。ほら!」



 どうやら竜モードで接しちゃったのがダメだったようだ。そういえば道中で助けた人たちも竜モードだとびっくりしていたなぁ~。忘れてたよ!すぐに人型にチェンジしたんだ。



「えっ!?変身した!?」


「魔獣って人に変身できるの!?」


「いや、だから!ぼくは青竜のドラゴン族だよ!コンって言うんだ〜。よろしくね〜」


「た、食べない···、のか?」


「人を食べるような事しないって!魔獣はおいしく食べるけどね」


「そ、そうなんだ···」


「ところでキミたちって、近くの村か町に住んでるの?」


「あ、ああ···。近くの町だ。レイスってんだけどな」


「レイス···?もしかして、近くにアイム島ってあるかな?」


「アイム島···?もしかして、『魔獣島』の事か?行ったことはないけど···、なんで知ってんだ?」


「アイム島ってのはぼくのご先祖様たちの集落があった場所なんだよ~。まさか迷ってご先祖様が住んでいた場所に来るとは思わなかったなぁ~!」


「へぇ~、そうなのか」



 ということは、この陸地はかつてご先祖様が住んでいたっていう『ボルタニア大陸』ってところなんだね。と言っても1000年前のお話だからずいぶん変わっちゃってるだろうけどね。


 せっかくだからちょっと行ってみようか!すまほで写真撮って、パパに見せたら喜ぶんじゃないかな~?



「それじゃ、ちょっと行ってくるよ。アイム島ってどっちにあるの?」


「確か日の出の方角よりちょっとだけ北って聞いたことがあるぐらいだけど?」


「なるほど~。って、ぼくそっちの方角から飛んできたんだけど、気づかなかったなぁ~」


「ってことは、この海の向こう側にも島があるのか?」


「うん!そこから飛んできたんだよ~。バビュ~~ン!ってね~」


「ドラゴン族ってすげぇんだなぁ~」


「それじゃあありがと~!お礼と言っちゃなんだけど、この周辺の海にいる魔獣をちょっと退治しておくね~!」


「え!?ちょ、ちょっと!?」


「潜っちまったな···。空以外にも海もいけるんだ···」



 さ~て、久々の海の中だね。飛ぶのが得意って最初に行ったでしょ?水中でも得意なんだよ。飛んでるのが空か海の違いだけだしね~。


 竜モードなら息が長く続くから平気なんだよ。さ~て!ここの魔獣たちを倒しておこうね~。


 目の前には魚っぽい魔獣がいる。でも、普通の魚と違って巨大だし、歯がギザギザでいっぱいあるね~。歯ごたえありそうかな?



「バキュームウェーブ」



 水中だと使用できる魔法が制限されるんだ。火魔法はまず使えないし、土魔法は使えても強度に問題が出るし、そのそも水中では射出速度が出ないんだ。


 風魔法も空気がないから撃つこともできないし、水魔法も撃った瞬間に周囲のみずと混じっちゃって威力が出せないんだ。雷魔法は自分が感電しちゃうからね~。


 というわけで、この魔法だ!周囲の海水を利用して局所的に流れを生み出す!すると、流れのない場所との摩擦が発生して圧力が急に下がってわずかな海水が蒸発するんだ。その気泡をつぶしてやると強力な衝撃波が発生するんだ!



 ドーーーーン!!



 水の衝撃波は空気中の衝撃波よりも超強力なんだよ。空気と水って重さが全然違うでしょ?同じ衝撃波でも水中だったら威力はバツグンだ!この衝撃波を受けると一時的に気絶しちゃうんだ。『スタン状態』ってやつだね!ちょっと普通の魚たちも気絶しちゃうけど、そこはごめんね!


 そしてぼくは周辺のスタン状態の魔獣をツメで狩っていった!攻撃してこれないんだから、楽々に一気に討伐できるよ~。


 ま、こんなものかな?すまほの魔獣れーだーにも反応はなくなったから、これで大丈夫だね~!



 そして、ぼくは海面に浮上して、そのまま飛行を始めたんだ。確か日の出の方角よりちょっと北って言ってたね~。


 でも、方向オンチだから一気に急上昇して上空から探すことにしたんだ~。高いところからだったら遠くまで見通せるからね~。


 さてさて~?おっ!?あれかな?2重でまるい輪っかのような島で、中央も海っぽくなっているってパパに聞いてた通りの島を発見~!


 どうやら聞いた通り魔獣がいっぱいだなぁ~。



 ···ん?魔獣が増えてる?



 なるほど···。黒魔力溜まりって場所なんだなぁ~。だからご先祖様はここを集落としていたんだね~。


 ボクがやって来れたから、地図あぷりってやつでここにはいつでも来れるようになったね~。今後地上に降りることになったら、一族でここに住むのもいいかもね~!せっかくだし、ちょっと狩っておこうっと~!




  番外編  完

 ライくんの物語の舞台は大陸名がまだ未登場です。ここで前作のボルタニア大陸が出てコンくんが東から来たということは、ライくんのいる大陸はカンデラ大陸じゃね?と思われるでしょうが違います。

 コンくんは方向オンチなので、まっすぐ飛んでるように思えても実は曲がってるんですね(笑)。方向オンチなので、リアルに宛もなく飛んでたら、偶然レイスに着いちゃったという結果論なんです。

 ということで青竜が地上に降りてくるとしたら集落候補となると考えたコンくんは魔獣を倒しまくったんですね。コンくんもかなりの実力者なんです。

 ちなみに次の登場は最終章です(笑)。ライくんとテオくんとの接点がほとんどないんですよ。


 次はネタバレ集ですね。本日夜に投稿します。

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