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2 初ダンジョンと竜

俺の名前は十文字じゅうもんじ かおる


異世界に来たんだけど、異世界はもう転生者だらけでした。






「ここがダンジョンの入り口かー」


そこにあるのは扉なんてついてないただの洞窟の入り口。


荒野というだけあって周りは岩だらけ。


(荒野にポツンと洞窟があるの違和感があるな。てか、ここまで来る途中、隕石が降ってきたみたいな跡あったけどあれなんだったんだろう。)


大きな窪みと血が固まったであろう痕が気になったが、一旦忘れる。


それよりも目の前にあるダンジョンのことが気になるからだ。


「よっしゃ。初ダンジョン行くぞーーーー」






「本当にこれはダンジョンなのか?」


ダンジョンに入ってから数十分。俺は一度もモンスターに出会わなかった。


(攻略サイトによると、ゴブリンが出るって噂だが、、、)


攻略サイトのおかげで迷路のような路にも迷うことなく、トラップにかかることもないまま歩き進める。


(道にまだ新鮮な血があるあたり、モンスターはいるっぽいが、誰か先に倒してしまったのか?)


ダンジョンでは、一定時間経つと新しくモンスターがポップするが、例えば前の人との時間が空いてなさすぎると、モンスターと出会わないことも多くあり、それにより一度も戦うことなく報酬を得ることが出来てしまうことがあるらしい。


しかし、高難度ダンジョンにもなると、ダンジョンの報酬を受け取る最後の難関ボス戦に、ボス出現まで挑むことができなかったりと、対策されている。


モンスターと戦えないんじゃ意味ないと思った時、道の奥から音が聞こえてきた。


「zzzzzzzzzzzzz」


(なにかが寝てる?)


いつでも逃げれるようにしながらそっと近づくと、道の真ん中にとぐろを巻いて寝る真っ黒な小さい竜がいた。


(もしかしてこいつがモンスターを倒していたのか?!)


竜の周りに血と骨が散らばっているのを見てこの竜がモンスターを倒し、食べていたとわかった。


(どうすべきだ?おそらくこいつはダンジョンの外からやってきたはず。つまり、初心者用の強ではないはず。竜なんて序盤で戦うべきじゃない。ただ、寝てる今がこの竜を倒す絶好のチャンスかもしれない。ここで倒して一気に強くなるべきか?)


どうするか決めあぐねていると、竜が目を覚ました。


「な。に、人間、いつの間に。お、落ち着け、落ち着け。」


「いや、お前が落ち着けよ!!」


しまった。人に落ち着けと言いながら壁や天井にぶつかるもんだからツッコんじゃったよ。


「ふう。人間、まず言っておくがこっちに戦闘の意思はない。」


息を整えた竜が言う。


「ここには、お腹が空いて何か食べるものがないか探しに来ただけだ。そちの邪魔はせん。命を保証してくれるのなら、手伝いもしよう。」


その瞬間、召喚魔法の使い方が()()()()


言語化はできないが、なぜか()()()


(なんでこのタイミングなんだ?使えってことか?)


従属テイム


そう唱えると、俺と竜の前に魔法陣が現れ、首にチェーンが巻きついた。


チェーンはそのまま首に痕を残して消えた。


「て、テイムじゃと?そちはそれでいいのか?」


「え、いいも何もこっちがお願いしますって感じなんだが、、、」


「テイムした瞬間からそちは我を殺せんのだぞ?」


「いやいや元から殺す気なんてなかったよ。」


俺は寝ている所を襲おうと考えていたことはしらばっくれることにした。



「そちがいいなら我は文句ないが、、、、、、」


(なんか納得いってなさそうだな)


「なにかテイムすることで悪い事でもあるのか?初めてだからよくわかんなくてさ、なんかあるなら教えてくれ。」


「いや、基本的にテイムして悪い事はない。頭数が増えるだけで戦闘は楽になるし、経験値の共有や言葉を交わさず意思疎通もできる。ただ、転生者は自分自身が強いため、テイムするという概念があまりないはずだ。召喚魔法を持つものも、人工交配による新種の魔物やらを契約で縛り、召喚している。」


「へーーそんな感じなんだ。初めて知ったわ。」


「ん?そちはもしかしてこちらの世界に来たばかりで強くないのか?」


「え?当たり前じゃん。じゃないとこんな初級ダンジョン来ないよ。」


「まじかーーーーー。鍛え抜かれた猛者かと思って命乞いしたのに。一方的にテイムは解除できんし、転生者の犬になるなんて最悪だーーー」


(なんか不本意のテイムだったぽいな。でも勝手に勘違いしたこの竜が悪いんだ。存分に働いてもらおう。)


「まあまあ、これからよろしくな。名前はなんて言うんだ?」


「クソッ、してやったりという顔をしおって。我に名前はない。」


「名前ないのか。んーそれだと不便だし、今作るか。真っ黒だし、クロは?」


「却下だ。テキトー過ぎる。」


「じゃあレ⚪︎ドアイズブラックドラゴンにちなんでカツヤ!」


「却下。我はメスだ。それに目は赤くない。」


「メスなのか、、、じゃあ黒い鱗でコクリン」


「んーーーなんか足りんな。ネーミングセンスないんじゃないか?」


「じゃあ自分で決めたらどうだ。」


「なら我はギャラクシーアルティメットハイパーブラックドラゴンにする。」


(こいつ人にネーミングセンスのこと言えないだろ。)


「オッケー、お前の名前はクロだ。」


「いやだから我の名前はギャ「クロだ。異論は認めん。」


「仕方ない。今はそれで我慢しよう。」


読んで頂きありがとうございます


「おもしろい!」


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