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前日とその日
俺は普通に高校の授業を受けていた。
誰もこの状況を疑問に思っていなさそうだ。
時が戻ったというのに。
それとも俺が夢を見ていただけなのだろうか。
記憶通りの何の変化もない日常が過ぎていく。
全てが全く同じだった。
つまらない。
そして特筆すべきこともなく、一日が終わる。
翌日。
俺は学校の屋上にいた。
ここで俺の人生を終わりにする。
それが運命だ。
俺のやるべきことだ。
もう後戻りはしない。
「はぁ………」
屋上の柵を乗り越え、深くため息をつく。
俺は臆することなく前に進んだ。
これでやっと――。