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旧戦記 創世の章
宝史伝 旧戦記 創世の章
天地初めて発けし刻、高原に降りし神の名は、日胡佑、次に月世夷。
葦原に降りし神の名は、伽都羅、次に椰奈瀬。
この四神はみな、人を憐れみ、天地の力をもって人の世を潤したる。
人、天を尊び、地を蔑にし、葦原の地の神、伽都羅、詔り賜いて曰く、
「吾は子らが為、地を潤したる。如何に侮らんや」
とて、大く怒りて、創り給うは悪の神、鬼神。
人の気蝕し、世を蝕む鬼神に、天の神、大く怒りて、此処に、天地の争成る。
後、天の神、日胡佑、月世夷が遣わし賜うは、日影と月影なり。
日影、日胡佑の御血から成る剣と石を賜る。
月影、月世夷の御涙から成る剣と石を賜る。
二つを、紅玉の日華、碧玉の月華と云う。
(天錦 緑北国口伝より)




