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死ぬほど、地獄見せたい。  作者: ght
第一章:Shining Fantasy on-line
2/4

2巡目:反省会

 負けてすぐに反省会が開かれた。タンクの佐上(さがみ)、ジョブは聖騎士(パラディン)。もう一人のタンク、戦士(ウォーリア)(たけし)。DPSその1、黒魔法使い(シュヴァルツマギー)鹿波(かなみ)。DPSその2、召喚士(サモナー)である(みやび)、その3は侍の燿子(ようこ)。そして最後のDPS、格闘家(ファイター)(やなぎ)。ヒーラー一人目、白魔法使い(ヴァイスマギー)(ゆう)。あと医師(アールツト)の俺、加賀(かが)

八人が揃っての反省会だ。

「黒いのが来てから乱されたよね……」

悠が喋り始める。

「見た感じ、黒いのは行動遅いから煌夜に圧倒されないようにしよう」

「ヒーラーの二人はなるべく離れて行動してもいいかな、ヒーラー全滅は怖いし」

「そんなら雅と鹿波、加賀君はアイツらにもっとデバフかけてほしいかな」

今の発言は猛。俺もいつもよりデバフかけるようにしよう。

「あ、タンク二人も火力上げられる?」

「アクセサリー変えればどうにかなるかな」

燿子の意見に佐上が答える。

「とりあえず攻略動画見てこようか、ボイスチャットのみってのも出来るし、なぁ加賀?」

「そうだな、んじゃ悠はURL皆に伝えてくれよ」

「おう、んじゃ一旦解散で」

すると、すぐさま動画のURLが送られてきた(俺達は基本的には攻略動画を見ないスタンスだった)。それを見ながら動画の推測と解説に耳を傾ける。味方にウォールを張り、敵二体ともに速度低下のデバフをかけ、それからがスタートらしい。龍は速度が低下すると単発の火力が劇的に下がるし、煌夜(こうや)の攻撃は見切りやすくなる。ただし攻撃回数には何故か影響がないようだ。だが、双刃には欠点があると書いてあった。それは、「連撃中に攻撃を弾かれると、一定時間プレイヤーの攻撃力二割低下を伴う敵の行動不能」というものだった。攻撃を弾く方法は二つあり、まず「同時に攻撃を行う」ことと「対象の攻撃力の七割以上の攻撃力で攻撃を行う」こと。二つ目は「相手の攻撃を反発するようにジャストガードをする」ことだった。攻撃を見切りやすくなるということは、どちらかの条件を満たしやすくなるということに直結する。しかし、煌夜にはデバフへの耐性強化というステータスが付いている。中盤辺りからは苦戦を強いられていくのだろうか。

「ここまで見てもらったけど、奴は二回目以降はデバフの効果を前回の半分にする。だから二回かけたら別のギミック潰しに入るといいよ」

早くも動画内から問いへの答えが返ってきた。それで、肝心のギミックは「DPSチェックを自動で行い、一定値以下であれば黒龍のブレスによってHPを現在値の半分に減らされる」というもの。デバフからの弾きさえ出来れば、DPSに問題はなさそうだった。

「あ……ここまで来ればもういいよな?」

「浅はかだなぁ、柳ちゃん。鹿波は最後まで見るべきだと思うよ?」

俺も最後まで見たい。だが柳は少々気が短いので仕方がないのかもしれない。

「とりあえず、休憩入れようか。十分後に戻れよ?」

悠が指示を出し、皆が休憩に入った。もちろん休憩中は基本ミュートをするので、それを見計らってか雅から電話が入った。

「雅だよ、加賀君時間ある?」

「おう、俺はいつも暇だからな」

「本題入るけど。」

「お、どうした」

「煌夜の攻撃、一種類の攻撃につき2パターンはありそうじゃない?」

「えっなんで?」

「双刃って前後に刃あるじゃん、だからどっちも使うんじゃないかな?」

「悠に言ってみろ、多分合ってるだろうから」

「おっけー、ありがとー。んじゃ」

「お安い御用、んじゃな」

そう言って通話を終える。可愛い声してるとは思うんだけどあざといな、とか考えながらコーヒーに手を伸ばす。ブラックのままで喉に流し込みデスクに戻ると皆は既に休憩を済ませていた。

「悪い、遅くなった」

「いや、あと六分はあるけどな」

柳が指摘するが気にせず行こう。ミュート解除の直後に佐上から。

「あ、加賀さんは雅ちゃんの話聞きました?」

「おう、双刃のあれだろ?」

「そうです。どうやらその通りっぽいんですよね。」

「そうか。よかったじゃん」

「とりあえず最後まで行くぞ」

悠に話を遮られ、動画を再生する。最初から最後まで、合計で一時間ほどだっただろうか。ギミックには一定時間のもの、割合が決まっているものが多い印象を受けた。

「大体わかったと思うから、明日攻略しよう」

「悠ちゃん、何時から? 鹿波は午前無理だよ」

「なら一時からでどうだ?」

「「「「「「「だいじょぶそう」」」」」」」

全員が合意して、日程が決まった。それから、各々挨拶をしてログアウトしていった。



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