表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

第4話 初敗北

 


 夜。


 


 前線拠点の医療テント。


 


 


 消毒薬の匂い。


 


 


 ライトの白い光。


 


 


 亮は、

 簡易ベッドに

 座っていた。


 


 


 肩と腹に、

 包帯。


 


 


「……情けないな」


 


 


 自嘲気味に、

 呟く。


 


 


 桜庭源次が、

 向かいに立つ。


 


 


「生きているだけで、

 上出来だ」


 


 


「Sランク部隊が、

 全滅している」


 


 


 亮は、

 視線を落とす。


 


 


「俺が、

 止められなかった」


 


 


 


 翌日。


 


 


 別の都市。


 


 


 勇者狩り部隊が、

 再び出現。


 


 


 亮は、

 強行出撃した。


 


 


 桜庭の制止を、

 聞かなかった。


 


 


「今度こそ、

 叩く」


 


 


 


 廃高速道路。


 


 


 瓦礫の山。


 


 


 亮は、

 単独で進む。


 


 


 気配。


 


 


 来る。


 


 


 六体。


 


 


 前回と同じ。


 


 


 亮は、

 深く息を吸う。


 


 


「……集中」


 


 


 先手。


 


 


 一体を、

 瞬殺。


 


 


 二体目。


 


 


 斬る。


 


 


 三体目。


 


 


 魔法障壁。


 


 


 剣が、

 弾かれる。


 


 


 背後から、

 衝撃。


 


 


 亮は、

 吹き飛ぶ。


 


 


 地面に、

 叩きつけられる。


 


 


 立ち上がる。


 


 


 視界が、

 揺れる。


 


 


「……まだだ」


 


 


 四体同時。


 


 


 囲まれる。


 


 


 連続攻撃。


 


 


 防げない。


 


 


 斬られる。


 


 


 殴られる。


 


 


 貫かれる。


 


 


 膝が、

 折れる。


 


 


 


 頭に、

 浮かぶ。


 


 


 異世界。


 


 


 仲間が、

 死んだ場面。


 


 


「……また、

 守れないのか」


 


 


 仮面の一体が、

 近づく。


 


 


 剣を、

 振り上げる。


 


 


 亮は、

 動けない。


 


 


 


 ――終わる。


 


 


 そう、

 思った瞬間。


 


 


 遠距離砲撃。


 


 


 魔法弾が、

 直撃。


 


 


 仮面が、

 吹き飛ぶ。


 


 


「退避!」


 


 


 探索者部隊が、

 なだれ込む。


 


 


 煙幕。


 


 


 勇者狩り部隊は、

 撤退。


 


 


 


 医療テント。


 


 


 亮は、

 ベッドで

 天井を見る。


 


 


 全身が、

 痛い。


 


 


 だが。


 


 


 それ以上に、

 胸が痛い。


 


 


「……俺は、

 最強じゃない」


 


 


 当たり前の事実。


 


 


 だが、

 受け入れたくなかった。


 


 


 


 外。


 


 


 あみが、

 立っていた。


 


 


 亮は、

 目を逸らす。


 


 


「……見るな」


 


 


 あみは、

 首を振る。


 


 


「見る」


 


 


「負けたお兄ちゃんも、

 お兄ちゃんだから」


 


 


 亮は、

 黙る。


 


 


「一人で、

 背負わないで」


 


 


「私も、

 一緒に強くなる」


 


 


 亮は、

 拳を握る。


 


 


 涙が、

 にじむ。


 


 


「……ああ」


 


 


 負けた。


 


 


 だが。


 


 


 終わりではない。


 


 


 ここから、

 だ。


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ