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第10話 魔王決戦

 


 空が、

 赤い。


 


 


 雲が、

 渦を巻く。


 


 


 都市中心部。


 


 


 巨大な

 黒い門。


 


 


 魔王軍の

 本拠。


 


 


 亮は、

 門の前に立つ。


 


 


 あみが、

 隣に立つ。


 


 


「行こう」


 


 


「うん」


 


 


 


 門が、

 ひとりでに

 開く。


 


 


 奥。


 


 


 玉座。


 


 


 影。


 


 


 赤い眼。


 


 


「来たか、

 勇者」


 


 


「俺は、

 勇者じゃない」


 


 


「葛城亮だ」


 


 


 魔王が、

 立ち上がる。


 


 


「名乗る資格は、

 十分だ」


 


 


「我を殺した

 男よ」


 


 


 空気が、

 重くなる。


 


 


 あみが、

 光を放つ。


 


 


 亮の身体が、

 限界まで

 強化される。


 


 


「妹まで

 巻き込むか」


 


 


「俺が

 巻き込んだ」


 


 


 亮は、

 踏み込む。


 


 


 衝突。


 


 


 世界が、

 揺れる。


 


 


 剣と闇。


 


 


 光と影。


 


 


 亮は、

 吹き飛ぶ。


 


 


 あみが、

 支える。


 


 


「まだ!」


 


 


 魔王が、

 手を上げる。


 


 


 闇の奔流。


 


 


 亮は、

 前に出る。


 


 


 受け止める。


 


 


 膝が、

 砕ける。


 


 


「やめて!」


 


 


 あみが、

 叫ぶ。


 


 


「二人で

 倒すんだ!」


 


 


 光が、

 重なる。


 


 


 兄妹の魔力が、

 一つになる。


 


 


 眩い白。


 


 


 亮が、

 立つ。


 


 


「終わらせる!」


 


 


 全力の一撃。


 


 


 魔王の胸を、

 貫く。


 


 


 魔王が、

 笑う。


 


 


「……これで

 終わりだと

 思うな」


 


 


 身体が、

 崩れる。


 


 


 門が、

 崩壊。


 


 


 空が、

 青に戻る。


 


 


 静寂。


 


 


 あみが、

 泣く。


 


 


「生きてて

 よかった……」


 


 


 亮は、

 抱きしめる。


 


 


「俺もだ」


 


 


 


 戦争は、

 終わった。


 


 


 だが。


 


 


 世界は、

 変わってしまった。


 


 


 それでも。


 


 


 二人は、

 歩き出す。


 


 


 人として。



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