この女気悪いわ
「お、俺は死んだのか?、、、、死んどらんっちゃ笑」
頭を抱えながら起き上がる。この一連の行動ができる時点で死んでない事を確認できた津山剛は非常にテンションが上がって思わず方言を繰り出してしまった。
「いいえ、貴方は死んでいますわ。」
突然背後から声がする。何とも美しい透き通った声に思わず剛は振り返る。
「ええ!!?死んでるって!?なんでだよ!手足だってあるし息もしている!どう見ても健康体だろ!」
「はぁ、あなたはこのテンプレみたいな展開を知らないのですか?あなたが生きていた世界では転生物語がクソ流行ってますよね?まさか見たことないんですか?毎日ゲーム三昧、高校7留なのに?」
「あーね、なるほどおk理解した。でもこれだけは言わせて、高校は別にいつでも卒業出来たんだけど"本業"に専念してたの。無知な癖にあんま人のこと馬鹿にすんなや?怒るで?はい論破ね」
「ふふっ、感情的になると早口で捲し立てるように言うところが根っからの"オタク"って感じでいいですね♪♪
それでは、"本題"に入りましょう。私は死後の魂を取り扱う、所謂リサイクルセンターの者です。現世での貴方の肉体は死にましたが魂は輪廻に従い転生を繰り返します。また転生後には記憶もリセットされます。ですので、転生前、記憶が消える前にこうして"面接"の様なものを設けて、各々の転生先の希望などを聞いてるのです。」
淡々と説明している目の前の女の話を自分でも驚くぐらい冷静に聞いていた自分に驚く剛であった。
そうか、死んじまったのか俺。現世でもう親や友達と会えない、、のか、、。
「まあ、ええか。」
泣いてもしゃあない。仕方がない。人と会えない事を悔いてもどうせ記憶が消える。記憶消去って結構救いになってるんだな。
そう思いつつ目の前の女に質問しようとする。
「うにょうにょうにy」
「待っっっって!!!!!!」
いきなり血相を変えるようにその女は俺の発言を制止した。
「あなた、今「うにょうにょうにょー」と言おうとした、わよね?」
怪訝そうな目で女を見る。え、何かやっちゃいました?ついさっきまであんなにクールなキャラを演じてた女が取り乱すほどやばい事ですか?「うにょうにょうにょー」ってただの口癖なんだけど。ネッ友と喋ってたらいつの間にか身に付いていたよく使う口癖なんだけど、、、
「え、言おうとしたけど、何か文句ある?」
女はカッと目を見開き狼狽えた。
少し間をあけた後答える。
「いえ、、、。何も文句はないわ。そういう事ね。。貴方は"即死魔法の資格を持つ者"なのね。。。。分かった。もう貴方は何も言わなくていい。そして、行ってらっしゃい。」
そういうと女は俺の前に立って何やら詠唱を行い、俺の体は光に包まれた。まばゆい光に思わず目を閉じると同時に意識も遠のいてしまう。
(全く何がどうなってんだか訳わかんねぇ!!あの女は何を勝手に納得してんだ!それに即死魔法!?意味が、、分かんね、え、よ、、、、グゥグゥグゥ)
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