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魔王の気まぐれ

2章はすぐ終わりそう




枯れ果てた森の真ん中、そこにそびえ立つ城はもちろんハーナが創ったものだ



なにせ彼女以外に創れる者は存在しない






「1人だと気は楽だけど、なんだか暇ね」




まるで初めて一人暮らしをしたような言葉に、ツッコむ人はいない




「そういえば、あのナターシャとかいう女。今私なら仲良くなれそうな気がするわ」



どう考えてもハーナの方がタチが悪い。

だがそれを指摘する人間も当然いない




「蘇生させてみましょう」




なんて事の無いようにそう言い、蘇生魔法を行使する




今さらだが、本当に今さらだが

平民である彼女が学園に入学できたのは、この莫大な魔力と余りある才能ゆえだ




「あら?座標を間違えたわ。外で蘇生させちゃった。まぁ仕方ないわね、蘇生魔法は初めてだったし」




ハーナはナターシャを迎えに行くことにした






☆☆☆





「ここ、は?私は確か...」



呆然としているナターシャの前に、ハーナがフッと現れた




「!あなたは」



「ナターシャ、久しぶりね。今なら仲良くなれそうな気がして蘇らせてみたわ」



「何を言って...?」



「状況は勝手に理解しなさい。私の城へ案内するわ」




以前のナターシャなら叫び散らしそうな発言にも、文句を言わずについて行っていた


本能で何かを悟っていたのかもしれないが、理由はナターシャにしかわからない











「そう、世界を滅ぼしたのね」



「ええ、私の思い通りにならないのが気に食わなかったの」



勝手に理解しろとは言っていたが、久々の話し相手にハーナは世間話のように過去を語っていた



「でも、私と話したところで楽しいことはないんじゃない?何か出来事が起こるわけでもないし」



「あら、何か案があるの?」



「私は使えないけど、召喚魔法。あなたなら使えるんじゃない?」



「そんなものもあった気がするわね。使ってみたことはないけれど」



「他の世界の生物を召喚してみるのはどう?気に食わなかったら殺せばいいわ」



「そう...ね。やってみようかしら?」




世界を滅ぼした人間とは思えないほど、ハーナはナターシャの言葉を受け入れる


自分と同じような考え方をした同性

今まではいなかったその存在に、ハーナは居心地の良さを感じていた





それから毎日、ハーナは召喚魔法を使いいろんな世界の生物を呼び出した


なぜか、ほとんどが魔王と呼ばれるような凶悪な生物であったが。





「今日も魔王だったわ」



「そうなの?やっぱりハーナに似たような生物が呼ばれるのかしら」



「あら、殺されたいのかしら?」



「それでもいいけど、気が向いたら蘇生してくれると嬉しいわ」



「ふふ、あなたのそういうところ好きよ」



「それは光栄ね」




何も起こらない日々は、召喚を繰り返すことで少しずつ変わっていく





そしてついに、2人の運命は大きく変わることとなる






「...ここは?」




無害そうな青年が召喚されたことによって

国滅ぼしたり魔王倒したり死者蘇生したりのボケはここらへんの伏線です

あれ、タイムトラベルしてないな?

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