表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/27

これが噂の急展開か

モブをちゃんと人にしようかと思ってたんだけど、特に意味もないのでやめた



「おい、何余裕ぶってんだよ!」


「何だ?また助けが来るとでも思ってんのか?」




いけないいけない。今の私は感情がそのまま顔に出てしまうんだった



どうしよう、盗賊...

助けが来るかなーとは思ってるけど今のところ誰かくる気配はないし

自分で対処しなきゃいけないよな...



だがいかんせん、黒い人型がいるだけだからなぁ。

ある意味、化け物みたいで怖いっちゃぁ怖いけど




「おい、本当に助けが来ちまう前に攫おうぜ」


「そうだな!おい、女!早く来い!!」



そう言って盗賊が私の腕を掴もうとする


すると急に、意識が離れるような感覚に陥った


飛んだわけではない、文字通り、離れている




「触るな、下衆ども」



え?何これ

勝手に喋ってるんだけど。あああが出てきたわけでもなさそうだし...

てか私、すごい客観的に私のこと見てる。物理的に。


幽体離脱?んん??どういう?




「ああん?何だてめ...」



盗賊が言い終わるより前に私の体が光りだす



いや何だこれ!?

人体発光してるんですけど!??

魔法でもこんなことできねえよ!?



「ぐあっ、眩し_____」




光が消えると、そこには何もなかった





マジで何もなかった






右見ても左見ても更地。さっきまであったはずの建物も植物も、何1つない






「いややり過ぎだろこれええええ!????」






あっ、意識戻った



いや、そんなこと言ってる場合ではない!



せめて盗賊だけ消せよ!何で全部消してんだよ!ビックリだわ!!!




呆然としていると、不意に声をかけられた




「おい、平気か!?」



フードを被っているが、普通に顔が見えてる。クリス王子だ。



...うん、クリス王子。





「遅えよ!????」




過剰防衛しちゃったじゃねえか!!全部消し飛ばしちゃってんぞ!??


クリス王子が助けに来てくれると思ったじゃん!?そういう流れだったじゃん!??




「あ、あぁ。すまない。今からでは遅いと思うが...家まで送ろう」



「いやその前にこの惨状について何かあるだろ!???」




私の言葉に不思議そうな顔をするクリス王子




「...ん?別に、周りを消しとばすぐらいよくあることだろう?」



「魔王か!!!!!!」




急に魔王みたいな発言しだしたよ!?

やらかした私でさえ理解できてないのに!??




「あぁ、確かに魔王もよく地形変えるよな」



そういえば魔王もよく討伐される対象だったわ...まぁ、いいならいいか...




そうして2人で家まで向かい、そろそろ着きそうになった頃

クリス王子の従者、私とケインの幼馴染(仮)であるマーカスが前から走ってきた




「クリス王子!急に走るから追いつけ...またお前かシオン!!!??」



「シオン?」



やべっ、とマーカスの顔が引きつる



「あー、いや...素性を調べたので、それで...」



「おかえり、シオ...あれ、マーカスじゃないか」



マーカスが誤魔化そうとしたタイミングでケインが家から出てきた



「お前!わざと出てきただろ!今必死に誤魔化そうとしてたのに!!」




しかし、マーカスの抗議は結果的には意味を成さなかった




「お前....ケインか?」



「...やぁ、クリス。久しぶりだね...」




2人の会話を聞いたマーカスは、顔に困惑の色を浮かべる



「えっえっ?どういうこと?」






そんな3人の様子を、遠い目をしながら見ていた私はたまらず口を開く





「すみません、イベント詰め込みすぎてて追いつけないので先に家帰ってていいですか」

クリスとマーカスはセットなので、イベントの詰め放題になる

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ