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情報を整理したい

整理するほどの情報なかった



「急に変なこと言うなんて、熱でもあるんじゃない?」


そう言って笑うケインに「あはは」と返すもだんだん体が熱くなってくる


あれ、本当に熱あるんじゃ...って、頭も痛い

まるで火の側で頭を金槌で殴られてるような....されたことないけど。



「はぁ...はぁ...ぐっ...頭が、痛い....頭が割れる....うぅ...ううううう」



「お、おい!シオン!大丈夫か!?医者!医者を呼ぼう!!!」



ケインのその声を最後に意識が途切れた







急に頭に流れ込んできた知識と思考で脳味噌がショートを起こしていたのだと気づいたのは起きてからだった






(...ここは)




「シオン!!起きたか!?」



「...ケイン?」



「っ!お前が名前で呼ぶなんて初めてじゃないか?やっぱりまだ治ってないんだろう、休んでな」



そう言ってそのままケインは部屋の外へと出て行った





(私の思考は、ずっと制限されてたのね)



頭の痛みや体の熱はもうすっかり無くなり、思考はクリアになっていた



オートモードの時はあまり思考力が働かないようになっていたらしい

でなければ、この世界を簡単に受け入れたのも説明がつかないし、そもそも自分が何者かわからない状態で普通でいられるのがおかしかった



(そのオートモード期間のおかげで、そこまでパニックにならずに済んでる。とりあえず、私のわかってることを整理しましょう)





シオンというのは私の本当の名前だ

オートモード期間中の名前は、体を動かしていた私の仮の名前だったということである


わかりやすいように、シオンとあああで呼び分けることにしよう

...改めて考えても本当にひどい名前にしたな



シオンの過去はまだあまり思い出せていない。断片的に思い出すものはあるのだが、正体を思い出すほどの手がかりは今のところない


あああの過去についてもわかっていない。だからと言って過去がないわけではない。

あああもちゃんと実在した人物で、そのあああにシオンが乗り移っている...というのが1番わかりやすい解釈だろうか




何でこんなことになってるのかはわからないが、シオンが表に出てきたということは何か意味があるのだろう



でも



「私はこの世界の人間じゃないんだろうか...」



シオンの常識では理解できないようなことが起こる

だが、この世界にある物や仕組みがわからないということはない



簡単に言えば、しばらく別の国に住んでたみたいな感じか




「不思議ではあるけど、できることがあるわけでもないし...記憶が戻るまでは普通にこの世界で過ごせばいいか」



そう結論づけ、再びベッドの中にもぐる




ん?ケインのこと?



もちろん私はあああと違って天然だったり鈍感だったりはしないので

名前を呼ばれて照れてるお兄さんがドアの外にいることは気付いてますよ?

鈍感なヒロインが好きじゃないんですよね

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