表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/46

されどキーボード(その二)―― Ctrl+Z の指遣いは「Ctrl(右手) + Z(左手)」を使いたい――

 ここしばらくキーボードとして HHKB (Classic、英語配列:以降、同様)を使用していたのですが、再び REALFORCE (英語配列:以降、同様)に戻しました。ただし、変更先の機種は購入済みのフルサイズのものではなく、新たに購入したテンキーレスのものです。HHKB で使用時にあった右手の小指の痛みを軽減させたい、右 Ctrl キーをどうしても使いたい、なおかつ、机の上を可能な限り広く使いたい、というせめぎ合いの結果、テンキーレスに辿り着きました。


 右手の小指の痛みの原因は英語版 HHKB のレイアウトにありました。HHKB にはカーソルキー(矢印キー、方向キー、等とも呼ばれる)も、PageUp キーや PageDown キーも、Home キーや End キーも、独立したキーとしては存在しません。これらのキーの機能については Fn キーと幾つかのキーとの組み合わせで実現します。なお、Fn キーは右シフトキー(通常の右シフトキーよりも少し小さめ)の右隣にあり、主に右手の小指で操作します。また、右 Ctrl キーもありません。本体の右下――Shift キーの一列下――にはキーを配置する余地はあるのですが。左 Ctrl キーは A のキーの左隣にあります。他のキーボードですと Caps Lock キーがある位置です。他にも通常のキーボードとの差異はあるのですが、それらについても多かれ少なかれ影響はあったような気がします。


    ◇


 HHKB にはカーソルキーがありません。カーソルキーの代わりとして、Fn キーを押しながら「;」、「'」、「[」および「/」の各キーを押すことで、「←(左)」、「→(右)」、「↑(上)」および「↓(下)」のそれぞれの機能を実現します。また、Home、End、PageUp、PegeDown の各キーについても、それぞれ Fn キーと「K」、「,」、「L」、「.」の各キーを押すことで実現します。その他、F1 キーから F12 キーについても、Fn キーと数字キー他との組み合わせで実現します。このとき、Fn キーを押すのは主に右手の小指になります。HHKB 特有とも言える右手の小指の使用が、自分にとっては意外と負担になっているらしいことが判明しました。入力や編集等を長時間続けると痛みを感じるようになったのです。キーボードの使用状況によっては数日に亘って痛みが続くこともありました。編集等の際にはキーボードを操作だけではなくマウスも操作するので、痛みの原因がキーボードにあるとは必ずしも言えない状況ではありますが、原因の一つであることは明らかでした。


 HHKB には右 Ctrl キーがありません。左 Control キーはありますが、A キーの左隣です(Ctrl キーではなく Contorl キーであるのは歴史的経緯によるもののようですが、あまり気にしないことにします)。この配置も意外と負担になっていました。特に、左手で操作する英字キーとの組み合わせに難を感じていました。元々 Windows PC から触り始めたためか、指遣いとして左右の Ctrl キーを使い分けるのが前提になっていました。例として、保存または上書き保存の Ctrl+S については右 Ctrl キーを使うことが前提になっていました。全選択の Ctrl+A もほぼ同様になっていました。そのため、HHKB を使い始めた当初、Ctrl+S と Ctrl+A とを押し間違えることが多くありました。HHKB を使い続けるほどに慣れたことは慣れたのですが、それでも、押す前に一瞬考えるような状態は続いていました。


 Control キーの位置に難を感じたのは、他のキーと組み合わせたときにもありました。例えば、Ctrl+Tab や Ctrl+Shift+Tab の場合です。HHKB の場合、Ctrl+Tab については、

    Ctrl キー:左手(小指)

    Tab キー:左手(薬指)

で、それぞれ操作することになります。Ctrl+Shift+Tab については、

    Ctrl キー:左手(小指)

    Shift キー:右手

    Tab キー:左手(薬指)

で、それぞれ操作することになります。キーの配置と各指の位置関係とから、左手の小指で Ctrl キーを押しながら、左手の薬指で Tab キーを押すことになります。この指遣いもけっこうな負担になっていました。いちいちキーボードに目を落として、指を置く場所を確認する必要があったからでした。


 なお、通常のキーボードであれば、Ctrl+Tab については、

    Ctrl キー:右手

    Tab キー:左手

で、それぞれ操作することになります。Ctrl+Shift+Tab については、

    Ctrl キー:右手

    Shift キー:右手

    Tab キー:左手

で、それぞれ操作することになります。


 HHKB の魅力の一つはその大きさにあります。ファンクションキー(F1 から F12 までのキー)もない本体は、机の上でもそれほど場所を取りません。マウスもキーボードの近くに置けます。移動させるのも楽です。持ち運びにもそれほど苦労しません――実際に持ち運ぶという機会は滅多にないのですが――。また、大きささえ合えばノートパソコンの上にも置けます――放熱の観点からはあまりよろしくないのと、所有している機種は有線接続専用なので USB ケーブルの取り回しが面倒になるのではありますが――。使い始めた当初は魅力的だった点は、時間の経過と共に、難を感じるようになった点に上書きされてしまいました。


    ◇


 変更先のキーボードとして選んだのは、前述のとおり、REALFORCE (テンキーレス、英語配列、45g、標準スイッチ)でした。思い返してみても、「テンキーを使う機会はそれほど多くなかったかな……」ということもあり、テンキーレスのキーボードを選びました。スイッチ音が静音タイプのものもあったのですが、こちらは選択肢から外しました。静音タイプは、その名のとおり、キーを押したときの音は小さいのですが、擦れるような音はそれほど心地よいものではありませんでした。また、キーの戻りも標準タイプより遅いように感じられました。結局の処、自分にとってはキータッチがいまいちに感じられたので選択肢から外しました。


 変更した結果、特に問題はありませんでした。キータッチはよい感じです。キーの音もそれほどうるさくなく、キーの戻りも速く感じられます。長時間使用しても右手の小指が痛くなることはなくなりました。また、右 Shift キーは英語配列に特有の長めのサイズなので、押す際にもそれほど注意する必要もありません。マウスの位置も問題ありません。左右の Ctrl キーも使い放題です。日本語変換を確定するたびに Ctrl+S を押下するのも速くなりました。これに関しては、元の速さに戻っただけではありますが。キーボードの存在を意識せずに済むので、入力や編集等の作業が楽になった気がします。今後は、新たに購入したテンキーレスのキーボードを主として使うことになりそうです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ