第十五伝「交流戦前夜」
「冗談ですわよね?」
光間凛。
この世に生を受けてから16年。お嬢様として大事に育てらてきた凛は男というものを知らなかった。
「デートってのは言い過ぎたかもだけど、二人で街を歩いてもらいます。まず、コンビで戦うにあたってお互いのことをよく知ることが不可欠だと思うから、明日の戦略とか話し合ってコミュニケーションをとってね」
凛と剛は男女二人きりで歩くという経験がなかった。
二人からしてみればとんでもないことであった。
「ししょーがそういうならやりましょう!」
「私は嫌ですわよ」
反応は真っ二つに分かれた。やる気になる剛と、乗り気ではない凛。
「凛、明日の交流戦に勝つのはお前の力が必要不可欠なんだ、頼む」
これをクリアしなければ明日はない。
そう思った進は凛にもう一押しした。
「しょ、しょうがないですわね」
凛も心の中では分かっていた。
私一人がわがまま言ったってどうしようもないことくらい。
凛は渋々了承した。
「よーし決まり、じゃあいってらっしゃいお二人さん」
「おっす」
「はあ」
アリサは大きく手を振って凛と剛を見送った。意気揚々としている剛の背中と、落胆している凛の背中。その相反する二つの背中はゆっくりと実戦場から離れていった。
「こっちはこっちで始めるよ★ まず龍君! どこからでもかかってきなさい」
アリサは膝を曲げ、両腕を前に構え、戦闘態勢に入った。最終日の最後の追い込みだった。
「いかせていただきます! はあああああ!」
龍は特訓で妥協をしたくなかった。龍は幼いころサボりぐせがあった。
テスト前日によく誘惑に負け娯楽に走ったものだ。そして、当日に必ず後悔する。”前日にもっとやっておけばよかった”。
もう、後悔するのはゴメンだ!前日にできることはすべてやる!勝つためにできることはすべてやる!
龍の想いが鳳凰剣に乗った。ありったけの炎が鳳凰剣に注ぎ込まれた。
アリサは一気に間合いを詰め、龍の両腕をつかみ剣を振らせない。
さらに、アリサは龍の両腕を掴んだまま投げ飛ばした。
龍は無情にも地面にたたきつけられてしまった。
この間、わずが2秒。とんでもない早業だった。
「さあ、どんどん行くよー!」
凛と剛の二人は戦校のはずれにある寂れた商店街を歩いていた。ダイバーシティ第三商店街、通称「ノルン通り」を歩いていた。八百屋や古着屋が開いているだけで、ほとんどの店がシャッターで閉ざされていた。
二人の間には嫌な沈黙が流れていた。
「……」
「……」
俺、鉄剛はこういうときに何を話したらいいのかわからなかった。
だってそうだろう。俺は男社会で生きてきた。女と話す機会もそうなかったのに、二人きりで歩くだと?そんなことをしたことがあるわけない。
だが、この空気をなんとか打破したい。なにか、声を発さなければ。
「おい!」
いつもの癖で、思わず強い調子の声が出てしまった。
「なんですの? あんまりでかい声出さないでくださいます?」
やはり、怒らせてしまった。とりあえず謝らないと。
「おう、すまん」
「まあ、いいですわ」
よかった。とりあえずは許してもらった。
とりあえず自分の土俵に立ちたい。
そうそう、なんで俺たちがこんな古びた商店街を歩いているのかというと、ここには俺の行きつけの定食屋があるんだ。
凛をそこに誘おう。
「腹減ったし、飯食いに行こうぜ!」
もう、午後二時頃だ。気づけば朝から何も食べてない。腹ペコだ。タイミングとしてはバッチリではないか?
「お昼時だし、ちょうどいいですわね。ランチにしましょ」
よっしゃー成功。なんか、デートらしくなってきたじゃねえか。
「よし決まり! それじゃあ俺の行きつけのとこでいいよな?」
「お願いしますわ」
俺と凛はしばらく歩いた。これといった盛り上がる話題もなく、あまりにも淡白な散歩デートだった。
「着いたぞ! ここが俺の行きつけの店だ!」
食事処「助六」。今の時代に逆行するような古びた鉄骨の建物。塗装はいたるところで錆び付いている。ぼろぼろの扉に、見えるか見えないかわからないような錆びついた文字で看板に「定食」と書かれてある。
俺は逆にこういう店の方が落ち着く。
「ここですの? 汚らしいから別のところが良いですわ」
そうだった。この女は驚くぐらいの綺麗好きだ。
ただ、味は確かだ。
「見た目にこだわってるとこより味は確かだぜ!さあ入った入った!」
俺は強引に凛の背中を強引に押し、ギイッと年季のある音とともにぼろぼろの扉を開き中へ入っていった。
店の中は意外と広く、清潔だ。テーブル席は5席、カウンター席は10席。カウンターには俺が日頃世話になっている大将が毎日のように立っている。に入ると大将らしき人がカウンター越しに立っていた。
「へい、らっしゃい!」
大将はどんな人でも全力で接客している。接客業たるもの当然のことだが、大将は嫌な顔一つしたことがない。俺がつるんでいた不良軍団にもだ。俺は昔から大将を心から尊敬している。
「よーす、大将!」
元気に接客してもらったから、元気に挨拶を返す。これは俺がここにきたときの日課にしている。俺の元気さは大将から受け継がれている部分もある。それくらい、大将からの影響力は強い。
「おー剛か! 珍しいな今日は二人か!」
ほら、この暑苦しい感じ、俺に似ているだろ。
「まーな」
「意外と繁盛しているのですわね」
そう、席はお昼時から離れているのにもかかわらず、半分くらいは埋まっている。この立地に、あの外観にしてはすごい集客力だ。この店の美味しさを表している。
よかった。この繁盛さを見てさっきまで嫌な顔をしていた凛の表情が和らいだ。
「じゃあいつもの肉焼き定食1つ!」
俺はここに来た時はいつも同じメニューを注文する。”肉焼き定食”。とにかく肉が大量に使われている。この時期の男には、たまらない一品だ。
「はいよー! そちらのじょーちゃんは?」
「野菜の盛り合わせと白身魚でお願いしますわ」
おいおい。なんなんだよ、その注文は。
あっさりすぎるぜ。やっぱりここに来たら肉だろう!
「肉を頼め! 肉を!」
「自分の価値観を人に押し付けないで下さる?」
やばい。また怒らせてしまった。反省反省。
俺と凛は無造作に並べられた二人用のテーブルに着いた。
俺はずっと気になることがあった。凛に男がいるのか。いないのか。性格はきついけど顔は悪くない。
聞きたいけど、また怒らせたらどうしよう。
いやいや、気になったら行動する。それが俺のモットーだ。
やらない後悔よりやって後悔だ。
「凛! お前、そのー……彼氏とかはいるのか?」
とりあえず聞けた。さあ、どう返ってくる?
「いないですわ、そんなもの」
いないのか。じゃあ俺にもチャンスありだな。
はっ、何を考えているんだ俺は……凛はチームメイトだ。
一気に静まりかえってしまった……やばいどうしよう……。
「へいお待ち! 肉焼き定食と野菜の盛り合わせと白身魚!」
ナイスタイミングだぜ大将!絶妙なタイミングで来た大将は、俺と凛が頼んだ料理を差し出す。差し出された料理は盛り付けは決して上手いとは言えないが、たっぷりと食材が盛り合わせられている。大将の性格がでているようだ。特に俺が頼んだ肉焼き定食は大盛りのご飯に溢れんばかりの大量の肉が皿いっぱいに盛られていた。これがたまんねえだよなあ。
「よーし食うぞ! いただきまーす!」
「いただきますわ」
とにかくうめえ。俺は、夢中で食べ続けた。凛と一緒だったからいつもより美味しく感じたのかもしれない。
俺達はこの後、ショッピングをしたりして楽しんだ。
ショッピングなんか生まれて一度たりともしたことがない俺にとって刺激的な一日だった。すげー、楽しかった。
「そろそろ集合時間ですわ。戻りますわよ」
「ああ」
もう終わりか……もう少し一緒にいたかったな……。
今までなんとも思わなかったが、俺はこの日から少し凛のことが気になった。
☆ ☆ ☆
夕日を浴びて橙に染まる実戦場。
龍と進はいつにない真剣な表情でアリサとの組手に取り組んでいた。
全ては勝つために!
「うおおおお!」
「はー……はー……」
「セイヤー!」
がむしゃらにアリサにぶつかる龍、息を切らしながらも必死に抵抗する進、その二人に全力で受けて立つアリサ。
まるで青春映画の一幕のような光景だった。
特訓は終わりの時を告げた。
龍と進は地べたにお構いなく尻もちをついた。よほど、体力を消耗したようだ。
「ししょー、ただいま帰ってまいりました」
「何とか間に合いましたわ」
ここにデートを楽しんだ凛と剛の二人が帰ってきた。
集合時間の夕暮れ時、橙に染まった実戦場に二人が帰って久しぶりに五人が集結すした。
「お帰り、二人とも楽しかった?」
アリサはニヤニヤしながら聞いてきた。
「はい!」
「まあまあですわね」
「そこは素直に『はい』って言え--!」
まるで夫婦漫才のような息ぴったりの掛け合い。
「とりあえず仲良くなってそうで良かったー★」
どうやらアリサの思惑通りになったようだ。
コンビ間の息をそろえる。
これがアリサの狙いだった。
「それより明日のことについて聞こうか」
決戦は明日。進はリーダーとして、メンバー達の相手も含め明日の予定を把握しておきたかった。
「それじゃあ明日の交流戦の詳細が書いてあるプリントを配るね」
アリサはホチキス止めにされているプリントを4人に配った。
「なになにー、日時は明日の午前10時から試合開始で出場者は午前9時集合!」
早い。
朝起きるのが苦手な龍は少々不安になった。
「場所は地下闘技場。ってどこですの?」
地下闘技場。確かに初耳だった。
戦校になまだまだ生徒達が知らないようなの施設があるらしい。
「前に剛君が襲撃事件を起こした戦闘館の地下にあるドーム状の闘技場だよ」
「そんな場所を隠し持っていたのか、金の無駄遣いだな」
進が戦校の経営に文句を言う中、龍は違う所に注目していた。
「そんなことより見ろよ、オーダー表!」
四人はそれぞれ自分の名前が書かれている箇所を読みあげた。
「先鋒戦・コンビ戦!」
「二年チーム、邪化射ナギ・日向太郎コンビvs一年チーム、光間凛vs鉄剛ですわね」
「中堅戦・個人戦、二年チーム、水堂黄河vs一年チーム、一撃龍!」
「大将戦・個人戦、二年チーム、邪化射ナーガvs一年チーム、雷連進……か」
神の悪戯としか思えないようなオーダーだった。
これは運命だ……。
いいだろう。運命を受け止めてやる!
「面白くなってきたー!」
剛が全員の思いを代弁してくれた。
面白いじゃないか。
「みんなの親御さんも見に来ると思うから張り切ってね、みんな★」
えっ?先生はなんて言った?
親?親が見に来るの!?
四人は急にそわそわし始めた。そんな4人をよそにアリサはこう続けた。
「そんな驚くところじゃないよ。この交流戦は子どもの成長を親御さんが見ることが出来る大切な場なんだから」
母ちゃん、見に来れるかな?
まずいですわ、これで負けでもしたら……。
各々が心配している。しかし、決まっていることは仕方が無い。
成長したところを母さんに見せないと!
龍はより気合を引き締めた。
「じゃあ最後に私から一言★ 短い間だったけど私の身勝手な特訓に文句ひとつ言わずついてきてくれてありがとう。明日は思いっきり楽しんできてね、そうすれば絶対悔いは残らないから」
長いようで短かったアリサ先生との特訓。
辛かったけど充実していた三日間。
ここまで強くなれたのもアリサ先生のお陰。
ありがとう。アリサ先生。
「はい!」
4人は感謝を含んだ返事をした。
「じゃあ解散! 今日は早く寝ること! ばいばーい★」
実戦場は五人はすっかり闇に落ちていた。それぞれの思いを胸に全員が暗がりの実戦場を後にした。
☆ ☆ ☆
「龍、少し残れるか?」
進が不意に話しかけてきた。驚いた。
進が人に話しかけてくるなんて初めてではないのか?
「大丈夫だよ。でも珍しいなお前から俺に話しかけてくるなんて。なんか用があるのか?」
「これを渡しておく」
進が龍に手渡したのは小さな袋に入れられた粉末状のものだった。
「なんだこれは? まさか、怪しい奴じゃないだろうな?」
「バカ言うな、これは”電粉”と言って、一時的ではあるが雷属性を得れる薬だ」
「やっぱり怪しい奴じゃん……」
「いいから受け取れ。役に立つ時が必ず来る」
「分かった、お前を信じるよ」
進に並々ならぬ熱意を感じた龍はしっかりと電粉を受け取り胸元のポケットにしまった。
「用はこれだけだ、じゃあな」
「待って! 俺あんまりこういうこと言うタイプじゃないんだけど、明日の闘い絶対勝とうな!」
「当たり前だ、そのつもりでいる」
絶対に勝つ。その意思が伝わっただけで十分だった。
龍と進はお互いに熱い握手を交わした。
二人は静かに夜の実戦場に別れを告げた。
☆ ☆ ☆
実戦場はすっかり闇に落ち、閑散としていた。
「やっと行ったすね」
ガサゴソと草木が揺れる音がなぜか実戦場に流れた。
草木から一人の男が飛び出した。誰もが認める努力家・水堂黄河であった。
「前日のスペシャル特訓っす! まずはランニング100周!」
黄河は無謀なメニューを自分に課しランニングを始めた。
彼もまた、明日の交流戦に並々ならぬ思いを持っていた。
「龍には悪いっすけど、あいつに勝つまでは僕が負けることなどあってはいけない」
負けたくないその一心で彼は動く。
☆ ☆ ☆
剛は電灯がまばらにしかついていない暗い夜道を歩いていた。
「いよいよ明日か、今日練習らしいことは一つもしてないからな、シャドウボクシングでもやるか!」
鉄剛。彼もまた、努力家の一面を持っている。勝ちたいという思いは誰よりも熱く、大きい。
「奇遇ですね、剛君」
背筋に針を刺されたような嫌な声だった。
剛は気味悪くも、後ろを振り返った。
「てめーは、日向太郎!」
あの一件以来、剛はどうも日向太郎に苦手意識を持っていた。ぐちぐち言って理屈っぽい男と馬が合わないと感じていた。
「お久しぶりですね。でも、対面式の時会ったから久しぶりってほどでもないですけどね」
「てめー、なにしにきた!?」
剛は太郎がどうせよからぬことをたくらんでいると思った。だから、精一杯威嚇をしてやった。
「そんな怒らなくてもいいじゃないですか」
「お前は気に入らねーんだよ! 俺を処分しようとしやがって!」
「すみません。あれははったりですよ。だいたい考えたらわかるでしょ、僕の好き嫌いで処分できるわけないじゃないですか」
「んで何のようだ? 俺は忙しいんだよ!」
「用というほどじゃないんですが、僕たち奇遇にも戦うことになりましたね」
「ああ、先に言っておくが手加減なんかぜってーしねーからな!」
「当然です、交流戦に八百長なんてご法度ですから。今日は二人の武運を祈るために乾杯でもしようと思いまして」
太郎はそう言って、近くにあった公園に剛を連れ出した。
二人は小さなベンチに腰掛け、剛に透明な飲み物が入っているペットボトルを差し出し、自身もバックから同じようなペットボトルを取り出した。
「へー、お前意外な一面あるんだな。少しだけ見直したわ!」
これは一本取られた。乾杯とは粋なことをしやがる。
剛の怒りが嘘のようにどこかへ行ってしまった。
「”少しだけ”は余計ですけどね」
「よっしゃー乾杯!」
「乾杯」
対戦相手と飲む一杯。珍しいシチュエーションだが、これもまた一興。
剛は相当のどが渇いていることもあり、すっかり上機嫌になりごくごくと一気に飲み干した。
「なんだこれは!?」
「どうしました!?」
「うめーーー!」
「おどかさないで下さいよ」
「しかも気分が良くなってきたぜ! 酒でも入ってるんじゃねーの!?」
今まで飲んだことのない不思議な味だった。頭がぼーっとして、気持ちよくなる感覚。剛にとって、これがたまらなかった。
「まさか、僕ら未成年ですよ」
「そりゃそうだよな! ははは!」
こうしてこの小さな宴は夜遅くまで続くのであった。
☆ ☆ ☆
高級そうな絵画や、植物があたりを彩る高級なリビング。
すでに帰宅していた凛は、こんな優雅な部屋でナイフとフォークを巧みに使い分けながら食事をしていた。
「明日の交流戦、出場するのですのよね?」
光間家は由緒正しき家系。そして、交流戦は戦校生徒の親はともかく、闘士の関係者も多く観戦する大会。
そのような大会で、光間家の血を受け継ぐ凛の無様な姿は見せられない。
それを背負う覚悟があるのかという意味合いも含めて凛の母は今一度尋ねた。
「出場しますわ」
そんなことを見逃す凛ではなかった。
とっくに覚悟はできていた。
「お母さんも見に行きますわ。もし、公然に無様な姿を見せる結果になってしまったら、その時は分かってる?」
「………」
母の脅しに物怖じする凛であった。
☆ ☆ ☆
街のはずれにひときわ目立つ洋館がある。
目覚ましい発展を遂げる街の雰囲気には似合わない暗くて薄気味が悪い外観。
ここは、邪化射ナーガ、邪化射ナギが居住している邪化射家の母屋であった。
赤いじゅうたん、まきストーブと洋館的な雰囲気を醸し出す部屋に着替えもせず、いつもの黒マントの姿で無駄に大きな真っ赤なソファーに兄妹そろって腰をかけていた。
「ナギ、君であろうと明日の負けは許されない。それは分かっているね?」
邪化射家も由緒正しき家系。当然、負けが許される立場ではなかった。
ナーガはその立場は再確認させながら、ナギに念を押した。
「はい」
兄に忠誠を誓うナギにとって、ナーガの意思は絶対。
異議を唱える理由はなかった。
「二年の地位のはおろか、我々邪化射家の地位も落としかねない」
「はい」
「ナギ安心して。僕は明日を心待ちにしてるんだから♪ 進君、今度こそ君を墓場に入れてあげる♪」
すべては雷連進をつぶすため。
邪化射ナーガの欲望があふれ出した夜が始まる。
☆ ☆ ☆
「ただいまー」
龍は帰宅した。連日の激しい特訓で龍は心身ともに消耗しきっていた。
本能が龍の体を自室に直行させた。
「龍、ご飯は?」
「……」
母の呼びかけにすでに反応がなかった。
恐るべき早業で、龍は眠りについていた。
「えっ、はやっ! 明日の交流戦、お母さんも応援に行くからね」
それぞれの思いが交錯する。
長い長い夜は終わりを告げ、日が明けた。
交流戦当日の朝が始まった。
交流戦まであと0日。




