表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Dead end world.  作者: NPTNs
プロローグ
2/34

プロローグ2

 二〇十五年二月十日。

 この日、久々に会社から休暇をもらい、学生時代の同級生で同じ会社の同僚である親友と、軽く食事をすることになった。

 もうすぐ春が到来するっていうのに、やはり季節は冬。暖かい日もあるけれどこの日は特に寒い。そのこともあって十二時待ち合わせ、であったが、待ち合わせよりも二十分早く着いてしまった。

 レストラン入口の床には血溜まりがりあり、店内には誰もおらず静かだ。


「(何かあったのか……?)」


 周囲を見渡すと窓には血痕が付着して、床には再び血溜まりがある。


「(そういえば、外も車が停車してて人影もなかったな)」


 その時、厨房のドアから一人の男性が飛び出してきた。


「っ! 志悠(しゆう)!」


 名前を呼びながら出てきたのは、親友であった。しかし親友は左足を引きずり、ふくらはぎはえぐられたように肉が引きちぎられ、傷口からの出血が激しい。


「――――!? どうしたんだそれ!」


 額から汗が噴き出しながら、必死に此方に向かう親友。


「変な奴が……食いちぎりやがった」


 急に厨房のドアから、何かを求めるかのように此方に来る五人の人間。

 三人はシェフで二人は客と思われるが、何故か五人とも唸り声をあげている。


「何だ、コイツら?」


 骨が剥き出した足を引きずりながらも、必死に此方に向かう親友。


「……志悠、助けてくれ」


 すると入口から同じような人間が二人、店内に入ってきた。コイツらも唸り声をあげて此方に来る。


「何だよコイツらは!?」


「……わから……ない」


 親友は顔が真っ青になっており、出血が一向に止まらない。


「来るな!」


 訳もわからず、テーブルにあったナイフやフォークを奴らに投げつける。だが体に刺さったまま、出血もせず此方に向かう。


「なんで動ける!?」


「ぅ……ぉぇっ……」


 何かを話そうとした親友は、突然嘔吐した。


「お、おい!」


 心配をしている間も人間たちは此方に迫る。


「噛まれ……てから……具合が……」


「くっそ!!」


 徐々に迫る人間たちをどうにもできず、その場に立ち止まるしかない。

 親友は具合の悪さと足の負傷から座り込む。


「ちくしょ……ぅ」


「化物なんかに、殺されてたまるか!」


 そう言ってひたすらナイフを投げまくる。しかしナイフは刺さらず床に落ちたり、向こうまで飛んでいく。その時、入口の方にいた一人の人間が、床のナイフに足を滑らせ倒れ込み、同時にもう一人を巻き込んで二人の人間が倒れた。

 道を塞いでいた人間が倒れ、飛び越えれば外に出られるが、負傷した親友に手を貸していては人間たちが立ち上がってしまう。そこで察したのか親友に足を掴まれた。


「おい……志悠?」


 親友の真っ青の顔からは、自然と涙が出ている。

 どうすることもできず、一歩足を踏み出しその手を払って、


「ごめん」


 一言謝り、その場から走って逃げた。


****


 俺は親友を見殺しにした。 

10/17 修正

12/02 修正

12/06 修正

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ