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Dead end world.  作者: NPTNs
斎川恭香編
12/34

武器

 私と唐木(かつらぎ)さんは、色々話しながら歩いていた。


「ところで、唐木さんは誰かを待っていたの?」


「ああ、まあな。でも、生きているかわからないんだ――――」


 唐木さんによると、探しているのは自分の弟らしい。年齢は十八歳、高校生。名前はショウという。

 ちなみに唐木さんの年齢は、今年で二十四歳だそうだ。


「無事でいてくれればいいのだが……」


「そう、だね……」


 空気が少し重くなる。無言のまま、足だけは進んでいた。


****


「ここだ」


 着いたところは、いかにも武器保管庫というだけあり、武器が番号順に並べられていた。こんなものが警察署内にあるとは正直驚きだ。


「これはニューナンブM60というリボルバー拳銃、と言えばわかるか?」


「ニューナンブか……」


 ふぅーん、と鼻で返事をして四丁の拳銃を手に取り、二丁はズボンに引っ掛けて入れた。

 ポケットに入れておいた四発を一丁の拳銃に装填する。そこで唐木さんが気付く。


「斎川さん、拳銃の扱いにでも慣れているのか? その装填の速さは、素人じゃ出来ないと思うけど」


「アメリカに行った時に、ちょっとね」


 四発の弾丸を三秒ほどで装填し終えた。そして試しに構えてみる。

 両手に持っているのは二丁のリボルバー拳銃だ。


「おいおい、まさか二丁拳銃でやろうとしてないだろうな!? 流石にそれは無理があるし、一丁でも反動は十分あるのに、二丁だと肩を壊す危険もある。それに再装填にも時間がかかるし、命中にも問題がでてしまう。いくらアメリカで実銃を扱ったから、と言っても、反動に耐えれる筋力がないと無理だ!」


「そこまで言われると、流石に私も怒るわよ。確かに反動は大きいかもしれないけど、これくらいの反動なら片手撃ちでも十分耐えられる」


 構えていた二丁拳銃を下ろして、ズボンの左右ポケットに入れた。

 私は弾丸を探す為に色々探すが、唐木さんはそれでも説得する。


「反動に耐えられたとしても、装填時に時間がかかっていたら化物に殺されかねない。せめてそこを考慮してくれ」


 唐木さんの意見はもっともだ。そのことに私は何も返さなかった。

 私は弾丸の入っている箱を見つけ、


「唐木さん、とりあえず今はこの弾を持っていきましょ。優に五十箱以上ありますから、六百発くらいあると思うわ。一箱に十二発計算だけどね。袋があればこの弾を全て持っていきましょ」


「あぁ……そうだな。ちょっと待っててくれ、なるべく大きな袋をもってくる」


 唐木さんは一旦、この部屋から離れた。


****


 五分ほどで唐木さんは戻ってきた。


「ごめん、待たせた」


 唐木さんが持ってきたのは袋ではなくリュックサック。見た目は高級そうなものであるが……。

 私と唐木さんで全ての箱を詰め始めた。


「ところで聞き忘れていたが、斎川さんは何で、反動に耐えられると言ったんだ? どう見ても、反動に耐えられる筋力はないように見えるが」


「さっきも言ったけど、私はアメリカに行ったことがあって、その時に初めてS&W(スミス&ウェッソン)M500、という拳銃を撃たせてもらったの」


「S&W M500!?」


 S&W《スミス&ウェッソン》M500とは、銃身長は4インチと8インチ、10.5インチのものがあり、使用する弾は.500S&Wマグナムという.50口径のマグナム弾で、装弾数5発。.454カスール弾を超える弾薬を撃つことのできるリボルバーとして開発されたS&W社製の超大型回転式拳銃である。


「反動にはなんとか耐えられたけれど、四発目で手が痺れちゃったくらい反動が強かったわ」


「ちょっと待って、斎川さん。失礼なこと言いますが、貴方は人間ですか!?」


「そっちこそ待って、なんで敬語になるの? 私と唐木さんって三歳ほど年が離れてるじゃない。普通なら私が敬語使うんだけど……」


 私は少し不機嫌な顔をするが、すぐに笑った。


「失礼すぎるけど、唐木さんの言葉は頷ける。でも私自身、自分の身体がよくわからない時があるの。まあ、気にしないで、私は人間だから」


「そうだよな……いや、本当に失礼した。話が長くなったが、早くこれを詰めよう」


 「わかった」と返事をして、私と唐木さんは再び手を動かした。


****


 時間は既に十四時を過ぎている。

 唐木さんと話していたりしていて、腹の虫が治まっていたが、今になって再び音が鳴り始める。


「(嘘でしょ!? こんな時に鳴るなんて……)」


 ギュルル、と見事な音を出して、ようやく唐木さんが気づいた。


「そういえば、もう十四時だな。斎川さんは昼飯を食べていなかったのか? 少ないが、これでも食べてくれ」


 唐木さんが渡してくれたのは、栄養補給食のカロリー(言えないよ!)ト。バランス栄養食として発売されている商品であり、人間に必要なカロリーが補給できる。味はチーズ。


「ごめん……そしていただきます!!」


 袋を中身が飛び出さない程度に開け、カロリー(言えないって!)トの一本を勢いよく食べ始めた。そしてすぐに二本目も食べ、あっという間に完食。


「生き返るー。唐木さん、ありがとう」


「ま、まあ、腹が減っては戦はできぬ、だからな」


 あはは、と引きつった顔で笑っていた。


「でもやっぱり足りないかな。腹の虫は治まったけど、物足りなさがあるの」


「少し遠いが、スーパーマーケットがある。しかし、そこには化物たちが多くいるが……行くか?」


「スーパーマーケット? んー……うん。武器もそうだけど、食料も今後必要になるし、行くわ」


 私の返事に、唐木さんはただ頷いた。

 私は四丁の拳銃に弾丸を装填して、二丁をヒップホルスターに収め、一丁をショルダーホルスターに収める。もう一丁は、すぐ撃てるように片手で持っている。

 

 ちなみにホルスターとは、日本では拳銃嚢(けんじゅうのう)といい、拳銃を収めるケースのこと。ヒップホルスター,ショルダーホルスター,レッグホルスターの3種類がある。ヒップホルスターは、腰の周囲に装着するタイプ。ショルダーホルスターは、ストラップを肩に掛け、反対側の肩や脇腹に固定して脇に吊るすタイプ。レッグホルスターは、太もも側面に固定するタイプである。


 唐木さんはリュックサックを背負い、私と同じようにヒップホルスターに二丁を収め、一丁を手に持つ。


「準備は大丈夫か?」


「ええ、問題なし」


 食料の為、私と唐木さんはスーパーマーケットへと足を運ぶ。

動作遅っ!

愚痴を吐いても仕方ありませんね(笑


10/17 修正

12/02 修正

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