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8/21

 ぼくはゆっくりと朝食を食べたら、学ランに着替えた。外は今日も雪がしんしんと降っていて、とても静かだった。


 静かな日だな。

 でも、何かよくないことが起きそうな感じがする。


 胸騒ぎがしてくるんだ……。


 魔族の襲撃??


 まさかね。

 祭りの警護はしっかりしているっていうし。


 たぶん、大丈夫だろう。

  

「あの勇者さま。なんというか……変わった服装ですね。その異世界の服?」

「ああ、でも。前のぼくはいつも着ていたんだ……」


 あ、でも。

 なんだか、前のぼくはこの服を着るのが、とても嫌だったみたいだ……。


 不思議な気分だ……。


 この服。

 カッコイイのにな……。


「さてさて、勇者さまもお着替えになられましたし。しばらくしたら、お外へとご一緒しましょう。もう、広場ではお祭りの騒ぎが聞こえるそうですよ。みんな浮かれているようで、何よりですね。ふぅー、みんな……いいですねえ。羨ましい……あ、コホン!」


 コーリアは咳払いを一つしてから、話を切り替えた。どうやら、コーリアも祭りに行きたいのだろう。


「それまで、私は客間の掃除をしていますね」

「うん……あ、そうだ」

「はい?」

「コーリアは祭りにはいかないの?」

「ええ。私はこの客間の台所を守るという義務がありますから」

「はあ……」

「まあ……祭りは夜までやっていると思うんだ。行きたければ行ってみればいいんじゃない?」

「……」

「じゃ、もう行こうよ。あ、ライラックさんは?」

「自室に今も籠っていますよ……もう、戦わないそうです」

「そうか……仕方ないよね」


 ぼくたちは、ライラックさんが自室にこもっているので、勝手にトルメル建国記念祭へと向かった。

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