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「うん? 祭壇の奥には大きな蝿しかいなかっただって? それは……鬼窪に伝えたおいた方がいいな」

 

 聖女のようなメガネを掛けた少女は、急に焦り出した。

 

「ああ……。ぼくが倒した大きな蝿。あれが仲間の魔族を大勢卵から生み出していたんだ。でも、もっと強力なのがいると思うんだ。だって、ほら。あっちの北には、まだ白煙が籠っているところがある。……あ、それよりも。その鬼窪って人。誰?」


 ぼくは、ここから遥か北を見ながら、聖女のような恰好の少女の顔を覗いた。だけど、少女は終始考え事に耽っていた。


「うーんとな。鬼窪には、いや、鬼窪王には、お前はまだ出会わない方がいい。それより、ほら、メガネを外してやったぞ。私の顔に何か思うところはあるか?」

 

 ぼくの怪我が徐々に治ってきた。


「??? いや、可愛い顔なんだな……君……」

「そうか……うん! そうだ。うりゃ! 怪我を治してやったぞ」

「??? あ、ありがとう。身体がうんと楽になった気がするよ。これから、ぼくは更に北へ向かおうと思う。それじゃ、助かったよ」


 ぼくは、立ち上がり。

 更に北へ向かって、走って行った。


「さよなら。また会おうな。秋野……」


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