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14/21

12

 城門を出ると、辺りの景色にぼくは唖然とした。そこには、全てを白煙に覆われてしまった森林があった。動物が倒れ、草木が覆われて徐々に腐って行く。


 ぼくは獣の死骸を踏み潰しながら、森林へ向かって走った。ぼくは、壊滅してしまった森林の様子を目の当たりにして、元凶を倒さないといえけないと思った。


 白い煙は、急速にその範囲を広げている。


 北へ向かえば向かうほど、獣の数が多くなってくる。ぼくが斬った獣の死骸も今では数え切れないくらいだった。


 目前に、巨大な蛇のような首の長い生き物が現れた。その身体は白い煙で覆われ、蛆が湧いては、ぼとぼとと地面に落ちていた。腐敗臭がぼくの鼻を捻じ曲げると同時に、ぼくは飛び掛かった。


 即座に、剣で長い首を斬り落とす。

 すぐさま縦に胴を二分にした。


 だが、蛇のような獣は、もう一体いた。


 長い首が上がると、そのままぼくに向かって振り降ろした。

 ぼくはそれを盾で防ぐと、今度は袈裟切りで、蛇のような獣の息の根を止める。


 森林の奥。北へ北へ向かうと、次に丘に出くわした。


 そこから見える下方のトルメル城は、白い煙で覆われて白一色になっていた。まるで、大吹雪が襲ってきたような光景だった。だが、違うところがあった。至る所に黒い斑点が飛び交っている。


 獣だけ黒い色だからだ。


 ぼくは急いで、元凶を追った。


 と、突然。

 発光した球弾がぼくへ向けて、空から放たれた。見ると、球弾は大蛇の首と頭を持つライオンのような胴体を持つ獣が口から吐き出したみたいだった。大蛇の真っ赤な口から発光する球弾が幾つも吐き出された。


 それを、全部盾で受ける。


 ドンっと、球弾を弾いていくと、同時に周囲の獣もぼくを襲ってきた。うん?? 

 なんだか、ぼくをとうせんぼしているように思うぞ。


 一呼吸して、息を整える。


 剣が眩い光を放った。

 剣が吼える。


 ぼくは渾身の一撃を遥か遠くの大蛇へ向けて、放つ。と、突然。眩い光がそのまま剣から爆速で突進した。眩い光が大爆発と共に、大地を揺るがし、地面が陥没した。


 光の束が霧散し、周囲の獣たちの身体までを無数に貫通していった。


 ??


 これは??


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