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くだらない私の日常 新人なろう作家の日常妄想系エッセイ

小説投稿サイト二年目の壁


 ごきげんよう、ひだまりのねこですにゃあ。



 さて、もうじき活動開始二周年を迎える私ですが、おかげさまで多くの仲間に恵まれ、日々楽しく活動させていただいております。


 最初の半年くらいは一人で長編の毎日投稿を、途中からは調子に乗って長編二本の同時連載なんて馬鹿な真似をしていたので、交流する暇もなく、たまに来る感想やポイントに一人で一喜一憂する日々。


 半年を過ぎ、このサイトにも慣れてきたことで、徐々に他のユーザーさまとの交流が始まって、エッセイを書き始めてからは、一気に交流の幅が広がりました。


 執筆は孤独な作業ですけれど、同じ創作仲間が出来ると見えない部分で繋がっている気がして孤独感が無くなるのですよ。


 そういう繋がりが合う合わないは人によって違いますから、積極的におすすめはしませんけれど、仲間が欲しいのにどうしたら良いのかわからないという方は、エッセイを書くこと、自主企画に参加してみることをおすすめします。


 たぶんですが、仲間が欲しいいいいい!! というエッセイを投稿すればすぐに集まるはず。同好の士を集めるにはエッセイジャンルが最適なのですよ。



 とまあ、ここまでは前置きで、本題に入りますね。


 このエッセイを読んでいるアナタは活動を始めてどれぐらいでしょうか?


 一年未満の方はまだわからないかもしれませんが、この先活動を続けていくならほぼ確実に直面するであろう「二年目の壁」問題について思ったことを少しだけ。



 

 石の上にも三年といわれるように、どんな事であっても、最低限一人前と認められるようになるには、やはりそれに近い年月が必要だとされています。


 新人の漫画家さんが、最低限プロレベルの絵を書けるようになるのも同じように三年はかかるらしいですし。


 漫画家さんのように、毎日一日中描いていて三年かかるということは、言い方をかえれば最低で三年ということですよね?


 ここは小説投稿サイトなので小説に話を移せば、やはり同じようなことが言えるのではないかと。


 

 ですが、処女作がいきなり書籍化!! とかいう話ばかりが目立ってしまうのが投稿サイト。結果だけでその裏にある過程が他人には見えないこともあり、小説に関しては努力や継続することよりも、文才や才能ばかりが注目されてしまっているような気がします。


 漫画やイラストと違って、単純に視覚的な比較が難しいこともそれに拍車をかけているのでしょう。



 毎年たくさんの方が、小説を読んでいるうちに書きたくなって書き手デビューするわけですけれど、残念ながら一人前ラインの三年目に到達できる書き手さまは本当に少ない。


 それどころか二年目の壁すら越えることは難しいのです。



 なぜか?



 書きたいという気持ちがあふれている一年目はまさにハネムーン期間。


 全てが新鮮で刺激的。脳内快楽物質出まくり状態です。


 たとえ結果が出なくても当たり前だから深刻には受け止めませんし、創作仲間が出来るとさらに楽しくなってきます。


 基本的には周りには先輩と同期しかいないわけで、先輩が自分より活躍して評価を受けていても当たり前、同期は皆ライバルですが、一緒に励まし合い高め合う仲間としての側面がクローズアップされます。



 ところが、二年目となると一気に環境が変わります。


 もともと軽い気持ちで始めた創作活動。仕事や学校、病気やトラブルといったリアルの影響だけではなく、いくらでも無料で楽しめるコンテンツがある時代。単に飽きたからと辞めてゆく層が一定数出て来ます。


 そうなると残るのは執筆活動が楽しくなって辞められなくなった人たち。そして適性があって結果を残してきた人たちとなります。


 そういう人たちは、外から見ると実に楽しそうに生き生きと活動しますから、そうでない人たちにとってはある種のプレッシャーを与えることになります。


 同じ同期組があんなに精力的に活動して次々と作品を発表しているのに比べて自分は……


 そういう気持ちになるのは避けられません。


 ほぼ毎日活動している私自身ですら常にそう思っているのですからね。



 同時に怖いもの知らずの後輩たちが入ってきて、活躍し始めると、先輩になったことにたいする焦りやプレッシャーを感じるようになります。新人だからという精神的な伝家の宝刀が使えなくなったことも大きな痛手になります。


 さらには、自分自身が一年目の自分を超えられないというジレンマ。


 実際には確実に成長しているんですが、期待値が高くなってしまっているので、それを実感できない。


 

 活躍する同期、勢いと情熱がまぶしい後輩、成長したんだかわからない自分自身、二年目の活動には巨大な壁がそびえ立っているのです。


 

 もっと言えば、仲間が増え続けた一年目と違って、二年目は仲間や仲間じゃなくとも同期の人や知っている人たちが活動休止したり、退会してしまったりして、自分一人が取り残されたような暗い気持ちになりがち。


 俯瞰で見れば新陳代謝しているだけなんですけれど、親しい人たちが居なくなるのは心に大きな穴を開けます。


 引きずられて、もう辞めてしまおうかな? と思い始めても不思議ではないのが二年目なのです。



 もったいないですよね。


 せっかく創作という一生楽しめるものに出会い、一年という決して短くない期間打ち込んできたのに。



 才能がないからやめる? 


 才能という花は誰の中にもあります。ただその花を咲かせるためには、三年は最低必要なんだと先人達が現在進行形で証明し続けているのですよ。



 同期が自分より活躍している? 


 趣味で40年書いてきた人、初めて小説を書いた中学生、どちらも同じ新人同期なのが投稿サイトですよ。経験も背景も前提条件がまったく異なる人同士で比べることに何の意味があるのでしょうか?


 

 結果が出なくて落ち込む気持ちはわかりますが、結果ってなんですか?


 書籍化することですか? ポイントやランキングですか? それとも自分が書きたいものを書くことですか?


 本当に落ち込む必要があるのか冷静に立ち止まって考えてみてください。


 自分は頑張っている。たくさん書いている、インプットもしている。注目されるために研究だってしている。


 落ち込む必要はないですよね。やったことは必ず血となり肉となります。望んだ目的と合致するかはともかく。


 落ち込むのはきっと自分が楽しめていないから。


 自分が楽しめていれば少なくとも趣味としては続けられます。周りを楽しませることが出来ればさらに楽しくなるでしょう。


 自分自身が楽しめないものを続けるのは苦しい。



 何が書きたいのか? 何を書きたくないのか?


 何のために書いているのか? 誰に読ませたいのか?


 

 二年目の壁を乗り越えて進むには、その手がかりが必要になります。


 別に辺境を旅したり、苦行に耐えたり、難しい暗号を解く必要なんてありません。


 全部自分の中にあるのですから。



 続けることに勝ち負けはありません。


 人それぞれに目的や結果の意味も違うのですからね。



 だから私から提案です。



 とりあえず三年続けてみませんか? 騙されたと思って。


 責任は取りませんけどね。



 入れ替わりの激しい投稿サイト。出会った数だけ別れもあります。


 淋しいですけどそれはどうにもならないこと。


 だからせめて奇跡のように重なった、仲間との日々を楽しまないと損ですよ。



 でも、仲間が結果を出したら悔しいのが当たり前、置いて行かれて淋しいのも当たり前。


 だからもし、この先仲良しさんが結果を出したなら、


 我慢しないで言いましょう。


 おめでとう、でもめっちゃ悔しい!! おめでとう、でも置いて行かないで。


 形ばかりの祝福よりも、その方がきっと良い。


 誰よりその気持ちを痛いほど、知っているのが創作仲間なのだから。


 悔しさと淋しさと嬉しさが入り混じる、そんな複雑な気持ちを文字に出来るとしたら、それはきっと私たち書き手しかいないでしょう?


 喜びも悲しみも人生すべてがネタになる。だから創作はやめられない。



 そして疲れたら休むのめっちゃ大事。


 感想やコメントが書けなくなったり、返信が辛くなったりしたら休めというサイン。


 大丈夫、誰も責めたりしませんし、休みたいのに休めない人の助けにだってなる。



 二年目の壁の先はずっとゆるやかな上り坂。走り続けることは難しい。


 だから上手に休憩しながら進んでゆくのです。


 いつか振りかえってみたときに、思いがけず高みに登りつめていたことに気付くかもしれません。


 私は三年目の絶景をこの目で眺めてみたいのですよ。 

 

 

 え? 五年目だけど谷底? もしかして高所恐怖症の方ですか? にゃふん。

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i566029
(作/秋の桜子さま)
― 新着の感想 ―
[良い点] はじめまして、こんばんは。 自身が今、二年目だった事でこのエッセイをお見かけした瞬間に拝読させて頂きました。 こ、こんな心境に⁈ と驚きです。 と言うのも、自分はまだ初めて投稿した作品が連…
[一言] たしかもう執筆4年目のはずだけど成長した記憶があまりないです。 一応継続して読んでくださっている方はいらっしゃるので、実に有難い限りです。 先日処女作を読み直してみたらめっちゃ自分好みの良…
[良い点] 前向き [気になる点] 代表作が毎時間ほぼ100PV越え [一言] とっても前向きなのが大変尊敬できたので 代表作をアクセス解析かけてみました。 …雲の上の方でした すごいですね
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