表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界にステータスが現れてから  作者: G.t
ステータスが現れた日
8/13

7.T字路

お陰様でジャンル別日間ランキング63位に載りました!これからも本作品をよろしくお願いします。


訂正 中澤莉沙→北條凛

 俺たちは歩きながら情報を共有をした。少なくとも俺が知っていることは北條さんと漆畑さんの二人に話した。ちなみに二人は部活帰りに襲われたらしい。


 辺りは暗くなり始めている。このまま運転見合わせが続くようだったら、夜は野宿することも視野に入れておかなければ。


 タクシーなんてものは滅多に見ないし、乗れたとしても渋滞に巻き込まれるだけだ。圭のスマホで見たニュースによるとモンスターを()いたやらなんやらで大騒ぎになっている。


「さっきのゴブリン初討伐報酬をまだ受け取って無いんだけど、低級回復薬(ローポーション)と30SPどっちがいいかな?」


 3人に確認してみる。もちろん初討伐報酬のことも二人に話してある。


「遥輝はどっちがいいんだ?」

「俺としては30SP取れば丁度100SPになるからSPの方が欲しいかな」


「それならそっちでいいと思うぞ」

「私はよく分かんないから任せるよー」

「わ、私もお任せします!」


「ありがとう」と伝え、30SPを選択する。



 橋本遥輝

 Lv : 5

 HP : 34/34

 MP : 15/15

 攻撃力 : 11

 防御力 : 9

 魔法力 : 8

 素早さ : 10


【スキル】 [鑑定Lv.1] (残りSP 100)

【固有スキル】 [叡智]

【称号】 [クラッシャー]



 SPが100になったことを確認し、タップする。





 獲得可能スキル一覧


 肉体強化 50P


 投擲 50P

 

 剣術 50P


 忍び足 50P


 MP自動回復(小) 50P


 火魔法 100P


 魔力操作 100P


 危険察知 100P


 思考補助 100P


 幸運 100P



 前見た時とかなり変わっている。一体何を基準に表示しているのだろうか。


『行動に基づくスキルとランダムに選ばれるスキルが半分ずつ表示されています』


 あ、はい。ありがとうございます。


 どれも魅力的だが、俺が選ぶのはもう決まっている。そう、ロマンの塊とも呼べる火魔法だ。欲を言うならば水とかの方が良かったがしょうが無い。今度あったら取ろう。


「火魔法ってやつを選んだ」

「おお!遂に魔法の登場か!何が出来るんだ?」



 橋本遥輝

 Lv : 5

 HP : 34/34

 MP : 15/15

 攻撃力 : 11

 防御力 : 9

 魔法力 : 8

 素早さ : 10


【スキル】 [鑑定Lv.1] [火魔法Lv.1 詳細] (残りSP 0)

【固有スキル】 [叡智]

【称号】 [クラッシャー]



 詳細をタップすると画面が切り替わった。



 火魔法Lv.1<詳細>

 ファイヤーアロー



「ファイヤーアローって魔法が使えるみたい。」

「使ってみてくれないか?」


「使い方はなんとなくわかるんだけど危なくない?第一どこに撃てばいいんだよ」

「適当に公園でも探して砂場に撃てばいいんじゃない?」


 なるほど、悪くない。口ではあんなこと言ってるが俺だって早く撃ってみたい。


「そうしよう。悪いけど2人も付き合ってくれるかな?」

「もっちよ。着いていくって言い出したの私だしね」

「いいですね!私も見てみたいです!」


 圭にジープルマップで近くの公園を調べてもらい、移動を開始した。




 3分程歩くとT字路に差し掛かった。近くにあるカーブミラーにはゴブリンが映っており、T字路とは反対側に歩いていた。


「公園に行くまでも無さそうだな」

「遥輝、鑑定出来るか?」


 鏡越しに鑑定は出来なかったので、角から少し顔をだす。



 ゴブリンソードマン Lv.6



「ゴブリンソードマン Lv.6 だ」

「ソードマンの6…」


 ちなみに俺たちのレベルは

 俺がLv.5

 圭がLv.2

 女子二人は戦闘していないのでもちろんLv.1だ。


 さっき決めた通り、ソードマンなので<ゴブリンの短剣>は圭に渡しておく。


「俺がファイヤーアローを撃つから、その隙に圭がトドメを」

「分かった」


「北條さんと漆畑さんはショッキングだから見無くてもいいよ」

「いや、いつまでも目を背けてるワケにはいかないから私は見届けるよ」

「そうですね。橋本くんと太田くんにばかり任せてては申し訳無いので私も見ておきます」


「まずそうだったら目を逸らしてもいいんだぞ」と、圭が言ったのをきっかけに俺はT字路を曲がって火魔法を撃つ。


「ファイヤーアロー!」


 右手を前に出し、技名を口に出す。体から何か抜けていくような感覚と共に、目の前に矢の形をした火が生成され、間もなくして一直線にゴブリンへと向か………わずに、水平投射をし、ゴブリンの右後ろに落ちる。


「ゴウッ」という地面に衝突した音に反応し、ゴブリンソードマンが此方を振り向いた。そして俺たちを見つけて走ってくる。


 距離は40メートル程。俺は急いでもう一発撃とうとする。


「ック!ファイヤーアロー!」


 先程の失敗から今度は気持ち少し上に手を向けて放つ。幾らゴブリンソードマンが走っていると言っても真っ直ぐこっちに向かってきているだけなので、ファイヤーアローは狙い違わずゴブリンの胴体に命中した。


 当たった瞬間に火の矢は弾け、ゴブリンに燃え移る。火は直ぐに消えたが、効果は十分だった。


 その証拠に、ゴブリンは尻もちをつき、その衝撃で手に持っていた短剣も手放した。それを見た圭が走り出した。


 ゴブリンは慌てて短剣を拾いに行こうとするが、俺がもう一発ファイヤーアローを放ち、それを阻止する。今度は足に当たった。頭を狙ったが、思ったよりも下に逸れてしまったようだ。


 そのせいでゴブリンはまとも立てなくなってしまった。結果オーライってやつだ。圭が這いつくばっている奴の首に<ゴブリンの短剣>を突き刺す。


【経験値を獲得しました】


【必要経験値量に達し、レベルアップしました】


【必要経験値量に達し、レベルアップしました】


 死んだのを確認すると圭戻ってくる。


「本当に気持ち悪いな…」


 そう言って圭は、血の付いた短剣と小さな魔石を渡してくる。魔石は3つとも俺が保管してある。ちなみに、さっき倒したゴブリンが<ゴブリンの肉>を落としたが、もちろん拾わなかった。


「初討伐報酬はあったか?」

「ああ、あったぞ。ちゃんと選べる」


「あれ、そいえばSP機能ってLv.3からじゃなかったっけ。てことは今ので圭もレベルが上がったのか?」

「丁度3になったぞ」


「二人とも凄いです!怖く無いんでしょうか?」

「まあ相手も刃物持ってるから流石に怖いよ。でも遠距離攻撃が出来る分、最初に比べたら安心っちゃ安心かな」


 漆畑さんの質問に俺が答える。


「私達も早くお手伝い出来るように頑張ります!」

「程々にね」


 戦闘に集中し、終わったあとの安心感から俺たちはすっかり忘れていたことがあった。そう、ここは町中、周りには勿論民家が建ち並ぶ。


 そんな薄暗い中で光を発し、音を出していたら、窓の外を見てみたくなるのは必然的なことだった。

今日出す予定なかったのですが張り切って書いちゃいました。面白いと思ったらブクマ、評価を貰えると励みになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ