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世界にステータスが現れてから  作者: G.t
ステータスが現れた日
3/13

2."石"探し

本日2話目です。

「はぁー、やっと学校終わったよ」

「今日は6時間授業だったからまだマシだろ」

 軽く愚痴ったところに友人の太田圭介が反応してきた。


 授業中にステータスのことでいくつか【叡智】に聞いてみた。とは言ってもそんなに聞けることはなくので10分程で終わったが。


 まずスキルについてだが、スキルはモンスターを倒すなどで稀に獲得出来るらしい。

「など」をもう少し詳しく教えて欲しいと聞いたが『 現段階ではそれは出来ません』と返された。


 次に【称号】について聞いてみると『特定の行動をした者に与えられる。また、追加効果をもつ』と、予想通りの答えが返ってきた。


 最後にモンスターに関して聞いてみたが『システムがモンスターとして認定したもの』と、何やら意味深だが、考えても仕方がないような答えしか返ってこなかった。


 ちなみに朝の石ころについても聞いてみたが、何も返されなかった。恐らくだが、知りたい物の名称が分からなければダメなのだろう。


「なあ圭、このあと時間あるか?ちょっと話したいことがあるんだ」

「まぁ特に予定はないが…今じゃあ話せないようなことなのか?」

「うーん、話せないことはないけど聞かれたら馬鹿馬鹿しいって言うか信憑性が無いって言うか…兎に角空いてるんだったら付き合ってくれ」

 と俺が誘うと圭介(通称 圭)は「まあいいよ」と渋々ながらも承諾してくれた。


 暫くして俺たちはいつもの通学路から外れた、近くの公園に着いた。

 いくつか遊具があるだけのだだの公園だ。

 途中、「なんで公園なんだよ。カフェとかでも良いだろ」と言われたが「まあまあ」と(なだ)めておいた。


「んで、話って?」

 圭が待ちくたびれたのか着くなり聞いてきた。

「圭さ、この前ネット小説とか読んでるって言ってたよね」

「ああ、暇な時たまに読んでるってくらいだけど」

「俺がステータス画面を見れるつったら信じる?」

「なわけ、流石に俺もそこまで(こじ)らせてねぇぞ」


 それはそうだろうな。逆にすぐ信じられる方がおかしいから想定内だ。


「よし、じゃあ証明してみせるよ。兎に角小さめの石割ってくれ」


 人目が少ないってのもあるが俺が公園を選んだ理由がこれだ。そこら中に石が落ちている。


「あ、何回かぶつけたり踏んだりしても砕けなかったら他の石に変えて」

「えぇ、何それ。なんかやらせるだけやらせといてドッキリでしたとかないよね?」

 圭がますます疑いの目を向けてきた。


「ドッキリじゃないんだけど、まあ騙されたと思って」

「………」

 流石にやってくれないか?心配になってきた。


「俺もやるから」

「嘘だったら明日の昼食奢りな」

「いいよ。あ、でも絶対居るとは限らないかも」

  って言うかいない可能性の方が高いかも。


「『有る』、じゃなくて『居る』なのか。ステータスの証明になるってその石がモンスターとでも言うのか?」

 と聞かれたので今朝のことと、ついでに【叡智】で調べたことを教えた。


「多分何もしてこないからそこなへんは安心して」

「色々と聞きたいことはあるが、まぁとりあえず始めるか」








 かれこれ1時間が経った。俺は100個近くにもなろうの石ころを砕こうとし、その内2つが簡単に砕けた。恐らく[クラッシャー]のおかげだろう、朝よりも簡単に砕けた。


 2回とも朝と同様に【経験値を獲得しました】と言われたが、1回目だけはその後に

【必要経験値に達し、レベルアップしました】

 と付け加えられた。


 そこでステータスを見てみると


 橋本遥輝

 Lv : 2

 HP : 18/18

 MP : 7/7

 攻撃力 : 4

 防御力 : 3

 魔法力 : 2

 素早さ : 4


【スキル】 なし

【固有スキル】 [叡智]

【称号】 [クラッシャー]



 微妙に全体的に数値が増えていた。確かにレベルアップした瞬間に微かに体が軽くなったような気がしたが、気がした程度だった。


 やはり公園に石のモンスター?がいることが分かったところで圭に報告しに行ったが「分かった分かった」とあしらわれてしまった。



 ついに痺れを切らしたのか圭が近付いてくる。「遥輝ー、明日の昼食よろしくなー」

 1個も砕けなかったようで、約束事を言ってきた。

「絶対あるから!もうちょっとだけ探して。」


 会話しながらも、足元の石ころを()()()()()。そう、砕けたのだ。


【必要経験値に達し、レベルアップしました。SP機能が解放されます。】


 最早聞き慣れた声が聞こえて来た。砕いた石ころはやはり消えている。その光景を間近で見ていた圭は「え、石は?」と聞いてきたが、俺はそれどころでは無かった。


 橋本遥輝

 Lv : 3

 HP : 24/24

 MP : 8/8

 攻撃力 : 6

 防御力 : 3

 魔法力 : 4

 素早さ : 4


【スキル】 なし (残りSP(スキルポイント)100)

【固有スキル】 [叡智]

【称号】 [クラッシャー]



 SP機能が解放されたと言われたので慌ててステータスを見てみると【スキル】 なし の隣に残りSP100 というのが追加されていた。


 早速[叡智]にSP機能とは何かを聞いてみる。

『スキルを獲得するためのポイント。タップすることで獲得可能スキルの一覧を表示出来る。レベルアップなどで獲得』


 なるほど、授業中[叡智]にスキルについて聞いた時に「など」と言われ答えてくれなかった部分がこれだろう。


 早速、残りSP100のところをタップしてみる。




獲得可能スキル一覧


肉体強化 50P


魔力強化 50P


体力増強 50P


剣術 50P


HP自動回復(小) 50P


MP自動回復(小) 50P


鑑定 100P


魔力操作 100P


危険察知 100P


視力強化 100P




 全部気になるが、明日の昼食奢りを回避するためにはこれ一択だろう。


 俺は迷わずに鑑定をタップした。


お読み頂きありがとうございます。諸事情により、暫くはかなり忙しくなるので次の投稿は6月になります。(書き溜めしておけばよかった…)

続きが読みたいと思ったら評価、ブクマをして頂くと次書く時のモチベがめっちゃ上がります。

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[一言] おもしろそうです。 じっくり読んでいこうと思います!
[良い点] 次の話は出さないんですか?
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