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世界にステータスが現れてから  作者: G.t
ステータスが現れた日
2/13

1.登校

 なんだなんだ?いきなりなんか聞こえたぞ。経験値やらステータスやらって。それもなんだけど俺の小石どこいったんだよ。

 

  俺がまだ寝ぼけてる...わけがない。起きてからは既に2時間近くたった。


  とりあえず止まってるわけにはいかないな。学校に行かなければ。これでも2年間皆勤賞なのだ。


  俺は歩きながさっきの声について思い返す。

  なんかステータス表示できるようになったとか言ってたな。ものは試しだ。

 心の中でステータス表示と念じてみる。



  橋本(はしもと)遥輝(はるき)

 Lv : 1

 HP : 14/14

 MP : 5/5

 攻撃力 : 3

 防御力 : 2

 魔法力 : 1

 素早さ : 3


【スキル】なし

【固有スキル】 [叡智]

【称号】[クラッシャー]



「お」っと思わず声が出てしまった。

  目の前に浮かぶように表示されている。なんかどこぞのRPGのようだ。


  半透明で向こう側が見える。試しに手で触れてみるが透けて触れなかった。

  横を、サラリーマン風の男性が通り過ぎたが特に見られたりもしなかった。どうやら俺にしか見えてないようだ。


  全体についての考察を終えた俺はステータスに再び目を通す。

  基準がないから数値の高い低いは分からないので一旦飛ばそう。

  強いて言うなら魔法力って言うのが気になるが、もしかしたら魔法が使えるのだろうか?


  続いて【スキル】に目を通す。なし と書いてある。

  最後に【固有スキル】を見ると[叡智](えいち)と書かれてあった。

  意識を向けてみるとと、いきなり脳内に音声が流れて来た。



  【固有スキル [叡智]を起動します。[叡智]を使用出来るようになります】



  最初に聞こえた声と同じような機械的な音声が脳内に流れ込んできた。

  なんか使えるようになったみたいだ。

 でもどうやって使うんだ? と考えていると、



『叡智の説明を行いますか?』



  またしても声が流れ込んできたが、さっきの機械的な音声とは違い、まるで自分の声で黙読してる時のような感覚だった。


  俺は戸惑いながらも、とりあえず『はい』と心の中で応える。

  するとまたもや、さっきと同じ声で



  『世界で初めてモンスターを討伐した者に与えられるスキル。説明を行うことが出来る。また、得られる経験値の量が増える』



  モンスターって言うのはさっきの石ころのことだろうか。モンスターって聞くともっと凶悪そうなイメージがあるが。


  それにしても俺が初めての討伐者って言うのが気になる。

 人類史上誰も討伐したことがないってことはモンスターは最近になって現れ始めたってことだろうか。

 まあ答えが出ない問題をいくら考えても仕方がない。


 主語が無いようだが[叡智]は説明してくれるスキルらしい。

 とりあえず【称号】のところにある [クラッシャー] について聞いてみると



  『岩型モンスターを踏んで討伐した際に与えられるスキル。踏む攻撃をする際に攻撃力が20%増加する』



  なんか微妙だな…踏んで攻撃する機会ってそうそうないぞ。


  ステータスをあらかた確認したところでもう直ぐ学校に着くことに気付く。かなり集中してたせいか時間が経つのがいつもより早かった気がした。


  ステータス画面をそろそろ仕舞いたいと思ったところ目の前から消えた。試しにもう一度出そうと思ったらまた目の前に現れた。


  どうやらわざわざステータスを表示するなどと言わなくとも、意思さえあれば出し入れ出来るっぽい。

  などと考えながら俺は校門を潜った。

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