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特殊な魔力

「…ぉら、起きろ!怪物!」


「ぴよおおお!!?」


ガン、となにかがぶつかる大きな音と、揺れる衝撃で、ぱっちり目が覚めた。どうやら目の前の柵が蹴っ飛ばされたみたい。いつの間にか、太陽が1番上まで出てきていた。こんなに寝てしまうとは、我ながら情けない!


「なんだ今の、ぴよ〜!だってよ!はっ、昨日から思ってたけど、お前ってやっぱり変わってんな。」


赤いバンドの鎧が、見下して笑っている。左右に似たような男が2人。隊の誰かだと思う。ニタニタ笑っていて、嫌な気持ちになる。なんなの!悔しい!


「けっ、てめぇの飯だ。食え。」


「ぴ。」(う。)


びちゃ、と何か投げ込まれた。赤黒くて、なにかわからないけど、たぶん…肉。うううァァァァああ、グロすぎて、ちょっと気分悪くなる。


「なんだ、食わねぇのか?おっと、味付けが足ンなかったなぁ!ぺっ。」


吐かれた唾が、赤黒いものの上に着地する。私がばっと顔を上げ、人間の目を見つめる。イヤな、汚い、醜い青色。ニタニタ、ニタニタ、げっひゃっひゃっ、はっはっ、うひゃひゃ、3人とも大声で笑って私を見てる。見ることに飽きて、テントの方に戻っていった。



見えてる景色が歪むみたい。ぐにゃり。

もう、何も考えたくない。



死にたい。そんなことばっかり、考えてないのに私の思考の端っこに浮かんでくる。なんだこれ。昼でも夜になっても、目を閉じても、あの青い瞳が浮かぶ。暗い、暗い闇に閉ざされたみたい。体が重い。


あれから私のことは見にこなくなった。いや、遠目では見ているけど、隣の赤黒いものを食べていないから新しいエサを持ってこないだけ、だと思う。到底食べる気にならない、だって生まれてこの方私はママンのだす赤い玉しか食べなかったんだよ!?ママン、ママン、ママン、ママン、ママン、ママン、ママン、ママン。


助けて。助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて。


優しかったママン、人間が好きなママン、いじめてくる兄弟から守ってくれるママン。どうして私を置いていったの。


もう何日もご飯を食べてないし、寝れてるのか寝れてないのかもわからない。あれから何日が経ったのかもわからない。


隣の赤黒いものを見る。もう腐っていて、虫が湧いていないのが不思議なくらい。私の鼻がイカれたのか、匂いがわからないけどすんごいんだろうなぁ。


ぼーっと土の柵から見える景色を虚ろに眺めていると、ふと、周りが騒がしいことに気がついた。


「2番!ワイルドボアの右足狙え!3番は詠唱、そのまま待機!」


「隊長!ワイルドボアが2匹、結界を破って入ろうとしています!!」


「くそ!どうなってやがんだ!7番は魔力全開、結界維持に努めろ!!俺らの姿を見せるなよ!」


やっと焦点があった。どうやらこの開けた場所に魔物が入り込んでしまったみたい。四つん這いでも、人間の頭程の高さがある大きなイノシシと、闘っている。イノシシは目が血走って、とても正気とは思えない。あれが理性が飛ぶってやつか。


でも、あの大きなのきっと子供だ。入ろうとしてきているのもいるらしい、たぶん親でしょ。それしかないよ…。


そして脳裏に閃いた、今なら逃げられる!逃げて、森の奥でひっそり暮らしたい…!!あのイノシシ親子には申し訳ないけど、囮になってもらうわ!!


久しぶりに立った私の体はふらりとよろめく。いつから動いてないんだっけ…。う、目眩がする!!ふらつく体をなんとか踏ん張って、目の前の檻を見る。魔法で固められていて、強度が普通の土より段違い、固く閉ざされてる。


でも、破って見せる!今ならいけそう!!


「ぴーよー!!!」(おりゃああー!)


ひよこの体当たり!


檻は0ダメージ、私は右翼らへんが痛いっす。

…いや…ムリかも…。そもそも、魔力でできたものに物理で挑んだからダメだったんだ。私も魔力でいくしかない。きっと、できないわけじゃない、はず。


魔力を練り上げながら、イメージする。

魔法はイメージが大切、イメージ、おりが壊れる、私が逃げる…。檻が、木っ端微塵に吹き飛ぶ…。私も吹き飛ぶ…。え、私は吹き飛んじゃだめ!私はそこから走って逃げる…。よし、いける!!


「ぴーーーーー、よーー!!!!」(ー壊れろ!柵!くらえ!魔力玉!ー)


口から丸く整えられた魔力の塊を放出した。できた!!私にも魔法が使えたんだ!

ふよふよ、浮いてるように見えて実は前進してます。めっちゃ遅い。


魔力玉が、ようやく柵にたどり着くころ。人間たちの方を見ると、息も絶え絶えなイノシシ1匹と、取り囲む8人の人。その時イノシシと目が合った気がする。見ちゃいけないものな気がしてきた、サッと目線を外してしまった。



鬱展開かけてますか?表現できてない気がします。

人間と魔物は魔力の元が違います。

人間は精霊から借りて、

魔物は自前のものです。

それぞれ願いが込められやすいように詠唱は適当です。

(私が覚えられる気がしないので…)

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