君が唯一の支えだった
君が唯一の支えだった。
君さえいれば僕はどんなに辛い事も乗り越えられて来たよ。
君がいれば・・・
僕と君は幼馴染だった、幼稚園から中学までずっと一緒だった。
君が苦しい時は僕が助けて、
僕が苦しい時は君が助けてくれた。
でも、楽しい日々はそう、長くは続かなかった。
このままずっと一緒だって思ってた。
でも、君は父親の都合上、引越しが決まった。
僕がその報告を聞いた時、驚いて声も涙も何もでなかった。
君がいなければ、僕の存在価値はなくなる。
君がいなければ、僕のこれまでの人生を否定する事になる。
それ程、好きだった。
だから、僕は決意した。
死んでやるって・・・
こんな事をやっても君が喜ぶはずないって分かってる。
引越しを止めるはずないって分かってる。
君が一緒にいてくれないって分かってる。
でも、この悲しみを止めれるのはこうするしかないんだ。
そして、僕は学校の屋上にいた。
自殺を図るために・・・
そして、僕が飛び降りようと靴を脱いだ。
その時、聞き覚えがある声が聞こえた。
「まって!!」
と、そう、叫んでいた。
僕が後ろを振り向くと君がいた。
「来るなっ!!来ないでくれ!!」
僕は必死に叫んだ。
君に死に様を見られたくなかった。
「どうして、そんな事するの、ソウちゃんはいつも私が苦しい時助けてくれたじゃん」
君がナミダをポロポロ落しながら、一歩ずつ僕の方に歩んできた。
「今回は君にも僕は助けられないよ」
僕は冷たい声で言い返した。
「どうして、何でいつもソウちゃんだけが、私をかばうの!!」
君が大粒のナミダを落して、叫んだ。
僕はそのナミダを見て言った。
「好きだからさ。そりゃ、誰だって好きなもん守るだろ。守りたいもん守るだろ」
僕は後ろに振り返り、一歩前に進み、落ちる用意をした。
そして、君は走って、僕の近くに駆け寄ってきたね。
「だったら、今度は私が守りたいもの守る。好きなもの守る」
二人の姿が一瞬空中で重なった。
でも、君は僕をかばい、僕を押して、上に戻した。
でも、その衝撃で君はそのままさかさまに落ちてしまった。
僕はナミダがでなかった。
信じられなかった。
僕が君を殺してしまうなんて。
最後に聞こえたような気がする。
ありがとうって―
僕の心はこの瞬間から一生死んだままだった。
初投稿になります。
渦蔦楓月と言います、これからどうかよろしくお願いします。
これは昔適当に書いた作品です。
ちょっと設定が大げさすぎますよね・・・