表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/97

尋問という名の報告会

部屋に入ってきたのは邪悪なる小人こと大石と自衛隊のお偉いさんらしきおっさんとその秘書官らしき人だ。


「やぁやぁ!良くやってくれたね!君達を推薦した僕としても鼻が高いよ!」


開口一番、顏の麻袋について何か言われるかと思ったが話が通ってるらしく何も聞いてこなかった。

恐らく怪我をしたという事でタブー扱いになっているのだろう。

まぁ、怪我では無いが確かにこれはそれだ。


「うむ、よくやってくれた。私はこの対策本部を預かる中井だ。」


いかついおっさんの自己紹介だが、どうせこの先会う事もないので覚える気はない。

連れてこられた理由は報告だという話だが何を報告するんだ。

ダンジョンは制覇したし、もうそれでいいだろ。


「さっそく報告の方を聞きたいのだが・・・。」


応接のソファーに腰掛けると対面のおっさんが口を開く。

ちなみに俺の横に大輔、おっさんの横にメモを取る秘書官が座り、小人はテーブルの上をネズミのようにちょろちょろ動き回っている。

秘書官の人の顔が微妙に歪んでいる所をみると、やはり邪魔だと思われているようだ。

ちなみに加藤君は気絶から壮絶な鼾をかきはじめ熟睡モードに突入している。


それからは加藤君の奏でる重低音の鼾の中、聞き取り調査の尋問が開始された。

内容はダンジョン制覇の有無とダンジョン内の構造及び出現するモンスターについてでだ。


「それともう一つ。君達がダンジョンに入った後に未確認の魔物が一匹だけ飛び出してきてね。なんとか倒したが我が隊に甚大な被害がでたんだが、なにか知らないかね。」


詳しく聞くと死人や重傷者こそ出なかったもの、戦車5台が大破し周りの建物にも被害がおよんだとの事だった。

間違い無くジェノサイダーの事だが俺は知らぬ存ぜぬで押し通した。

そもそも作ったのは確かに俺だが力を与えたのはあの馬鹿神だ。

すでにゴーレム以外のものにメガ進化していた可能性もある。


それと、これは想定していた内容だが大分ダンジョンの調査、管理について協力をお願いされた。


「あそこにいるデブが管理者です。体重を100キロ以下にして返してくれるなら、すきにこき使って下さい。」


こんなチャンスを逃す手は無い。

自衛隊で超スパルタ式のダイエットを慣行してもらおう。

話はトントン拍子に進み、ギルド経由で派遣するという流れで加藤君の残留が決定した。

小人が小躍りして喜んでいるのでギルドにも何かしらの利益があるのだろう。


「それではここに代理者としてサインをお願いします。あの・・・差し出がましいようですが本当に本人の了承を取らなく平気ですか?」


「大丈夫です。反抗的な態度をとりだしたら女性自衛官さんに説得させて下さい。それで言う事を聞きますから。」


その後、加藤君の取り扱いに関する注意事項を説明したのだが、例の全裸ステルス機能については大変興味をもたれた。

基本的に体を絞るために徹底的に疲れさせる方向で話が決まった。

話が終わると加藤君は再び担架にうつされ自衛隊の人と一緒に部屋から出て行ってしまった。

俺の脳内サウンドにドナドナが流れる。


加藤君達がいなくなると小さなおっさんはダンジョン深層部のドロップアイテムを強請りだした。

欲望のために目玉が濁ってやがる。

とりあえず興味をひきそうな桃仙を取り出し小人の前に置く。


案の定、桃仙は小人の興味を引いたようで夢中になって調べている。

俺はドアの方に移動し静かに鍵をかけると共にパチンと指を鳴らした。


ヒュッ!!!


「ケクッ!」


大輔が素晴らしい速度で腕を伸ばし元凶の小人を捕まえた。

恐らく速度においては面と向かってなら小人に分があっただろう。

だが、目の前の獲物に夢中になっていては躱せない。


「さて、大石さん、俺達もOHANASHIしましょうか。」




少し短いですがキリが良かったのでここまでとします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ