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合間の話

遅くなりました。

今回のは説明回なので、読み飛ばしても結構です。

東京に戻った俺達はここから怒涛のタイムスケジュールとなる。

会社名は大輔の案が採用され菅原商店になった。


俺は強硬に反対したが、3対1で可決され、その恥ずかしい会社名で起業したのだ。

起業の決め手は、敦兄ちゃんの後で名前は変えられるから、という悪魔の囁きであった。


丁度このころに、魔導工学部の敦兄ちゃんの友達という人にも会った。

百鬼なぎりかおるさんという女みたいな名前の男の人で、雰囲気が非常に加藤君に似ている。

魔導工学部からは更に2人薫さんの友人が参加してくれる事になっており、その人達とはまた後日という事になっている。


こうして年明け早々、社員7名、資本金20億の菅原商店が爆誕した。

まずやる事は、とりあえず敦兄ちゃんの家の住所で登録されている事務所と研究開発が行える施設の場所探しだが、それらは全て敦兄ちゃんに丸投げしている。


これにより俺は代表取締役社長となり、大輔が代表取締役専務、加藤君が代表取締役常務となった。

ちなみに敦兄ちゃんは、営業部部長兼経理部部長兼CEOという、とんでもない肩書を持つ事が決まっている。


そして、一息つくまでも無く新学期が始まりセンター試験となる。

俺はサイコロ鉛筆を作り、もはや準備は万全だが、大輔と加藤君は本気の試験勉強に取り掛かり忙しくなった。

そのため、俺はカイムと一緒に新宿ダンジョンの浅い階層をぶらついたり、実家の方に顔を見せにいったりとしていた。


そして運命のセンター試験。

大輔の馬鹿は身の程知らずの国立大学を、加藤君は誰もが知ってる国立大学を志望している。


俺は金さえ払えば卒業させてくれそうな、某大学を志望している。

ハッキリ言って三流どころか四流大学だが、俺は一切気にしない。

これは、高坂の奴が半泣きで探してくれたのだ。

奴も最後は本当に教師として俺の役に立ってくれた。


だが、これらの努力はセンター試験3日後に無駄となった。

というのも、俺達3人に大学からのスカウトが来たのだ。


大学には魔導工学部という物がある。

これはダンジョンから産出される魔石や鉱物資源といったものを研究する学部だ。

近年一番の伸びを見せる学部だが一つ問題がある。

それは、ダンジョン産の物は物凄く高いという点だ。


大学側としてはダンジョン産の、それも下層で産出されるアイテムや鉱物資源、不思議な薬品が欲しいのだが高すぎて手が出ない。


そこで、高校生で活躍している冒険者を大学で囲い込む作戦に出たのだ。

授業料免除の上、単位も関係無い。

勉強したければ出来るし、したく無くても4年で卒業出来る。


ただ、授業料の代わりに格安で、ある一定以上のレベルのものを売って欲しいという事なのだ。

金で単位を買うのと何が違うのかとも思ったが、大学側はこのために冒険学部という特殊な学部まで設立していた。


まぁ、簡単に言えば、魔導工学部のために作られた、おまけの学部でしかない。

だが、〇〇大学卒と言えるようになる。


正直、俺はどこでもいいのでOKだ。

大輔もセンター試験が壊滅的だったため、これには飛びついた。

だが、加藤君が自力で合格できそうなので、難色を示している。

そう、この大学は誰でも知っているような超有名大学で加藤君の志望の大学だ。


なので、加藤君の場合は試験に落ちたらという条件付きになった。

俺が大学側の人間なら間違いなく落とすが、加藤君はそのことには気付いていない。

恐らく短い春になるだろう。



案の定、加藤君が大学に落ちた。

本人は集団面接で近くに女性がいたからだと言っているが、たぶん違うと思う。

そんなこんなで、加藤君が軽く鬱になっている以外は問題無く乗り切った

どうせ、将来サラリーマンになるわけでも無いのに重く考えすぎだ。


それと、この時期にようやくドラゴン等の魔石や深層階のアイテムの金が支払われた。

やはり研究等で既に手を付けており、返却不可の状態となっていたため、それなりの金額で支払われた。

数が無かったのであれだが、それでも80億ほどになったため、1人25億で残りをパーティーの資産とした。


感想と誤字報告、有難う御座います。

ついに薬局やスーパーからマスクが消えました。

2~3日前までは、子供用と花粉用かなんかのやつだけあったのですが綺麗さっぱりなくなりました。

皆さんもコロナウイルスにはお気を付けて下さい。

本日2本目の投稿をさせて頂きます。

有難う御座いました。


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