福島ダンジョン攻略
遅くなりました。
俺達は40階のボス部屋の前にいる。
ここまでは地図があったため、予定通りスムーズに来ることが出来た。
着いて早々にボスを倒してみたが、ボスは黒っぽい金属のゴーレムだった。
宝箱から出てきたのは、やはり黒い金属の塊だ。
カイムに鑑定させると魔鉱石という答えが返ってきた。
俺はそんな金属は聞いたことも無かったが、加藤君が知っていた。
加藤君の説明によると鉄より硬く若干魔力に親和性があるダンジョンからしか取れない希少金属なのだそうだ。
説明を聞いてもさっぱり分からないので、そのままカイムに収納させる。
夕食の使い回しのカレーうどんを食いながら、明日からの事について話す。
「ここから先は地図が無い。1日最低4階層前後を目標に進むぞ。」
「もっと進めるだろ。2日でいけんじゃね?」
「今回は何があっても加藤君に管理者になってもらうからね。」
「う、うん・・・わ、わかった。」
コアに触れた際の痛みを思い出し、先に念押しする。
加藤君もビビってはいるが、覚悟を決めたようだ。
・
・
・
結局50階層までは3日かかった。
最後の49階層がどうしても超えられなかったのだ。
無理をすれば超えられたかもしれないが、無理する理由もないので安全策をとった。
「くそ、もう少しだったのに・・・。」
大輔は自分の予想が外れた事を殊の外、残念がっているが、どうせ意味など無いはずだ。
加藤君も平常運転でボス戦より、これからコアより与えられる痛みについてビビって、無口になっている。
「いいから、さっさと位置につけ!」
ダンジョンボスの部屋の前でブチブチ言ってる大輔達に声をかける。
ボス部屋にいたのは黄色っぽい金属のゴーレムだ。
なんとなくだが光っているように見える。
「なんだ、ありゃ?」
「いまだ!攻撃しろ!!!」
大輔の疑問の声に被さるように俺の号令が響き、2人が攻撃するとゴーレムは消えた。
『オリハルコンのゴーレムだが、主の敵ではなかったな。』
カイムが機嫌よさげに解説してくる。
オリハルコンってあのオリハルコンかよ!
伝説上の有名金属の名前にいやが上にもテンションが高くなる。
ミスリルは発見されているが、オリハルコンはいまだ無いからだ。
魔石もドラゴン並みのデカさで、宝箱も大阪と同じプラチナだ。
ドキドキしながら開けると、中には黄色っぽい金属の塊があった。
やはり宝箱の中身はゴーレムと同じ素材だった。
ここまで、たいした物が無かったが、最後の最後で帳尻があったぞ。
ボス部屋の奥にはコアルームに続く通路がある。
いつものように3人で写メを撮りまくり、ついに加藤君がダンジョンコアに触る時だ。
「加藤君、さっさと触ってよ。」
「う、うん・・・。」
この期に及んでビビり始めた。
俺や大輔がコアに触った時のことを思い出しているのかもしれない。
加藤君が左手をパーにして、ゆっくり突き出す。
ゆっくり手を近づけると、パーだった手が人差し指だけになり、そこからソロソロと・・・。
「さっさと触れろ!!!」
キレた俺が突き飛ばすと、加藤君はダンジョンコアに抱き着くように張り付いた。
「アパパパパパッ!」
一瞬だけ体を光らせた加藤君が、不思議な悲鳴をあげる。
なんだ、笑わせようとしてるのか?
随分余裕だな。
光りが収まると、そのままコロンと後ろに倒れる加藤君。
体が丸いせいで、転んだくらいじゃ頭を打つ心配が無い。
すぐにモゾモゾと起き出したので大丈夫そうだが、目の焦点が合っていない。
「加藤君、帰ろう。・・・喜多方ラーメンが俺達を待っている。」
その瞬間、カッと加藤君の目に光が戻った。
キビキビとした動きで動き出し、撤収準備を始める様は新品の電池が入った人形のようだ。
地上に戻った俺達は風呂にだけ入りたいため、スーパー銭湯に行く事にした。
風呂に入り終ると12時を過ぎていたが、加藤君たっての願いで、2時間ほどかかるが移動し喜多方市でラーメンを食べる事になった。
行きの車内は正に戦場だった。
腹の減った高校生3人、ちょっとでも道を間違うと容赦の無い怒声が飛び交い、殺気立った旅路を楽しんだ。
結局、俺達は加藤君が調べていた有名ラーメン店を3軒梯子し、喜多方市のホテルでもう1泊してから帰る事にした。
もちろん、明日の昼もラーメンを食べるつもりだ。
こうして俺達の福島遠征は終わりを告げた。
昨日はすみません、投稿したと思っていたので全然気がつきませんでした。
それに感想と誤字報告有難う御座います。
観察眼の鋭い人が多いようですが、そこらの話が出てくるのはまだ先になると思います。
本日1本目の投稿をさせて頂きます。
有難う御座いました。




