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オーク肉

換金した後は100均に行って薄い座布団と断熱シート、

それに売られていた犬用の餌の缶詰と犬用のおやつを1袋、それにマグロフレークとさんまの味噌煮の缶詰を買った。


これでケツを保護しながら実験が出来る。

その後、コンビニに寄って待ってる間に食べるスナック菓子と炭酸飲料を購入し、再びダンジョンへ直行した。


午前中に使った小部屋だと周りに狼がいない可能性もあるため、今度は別な道を通って条件にあう場所を探す。

少し時間がかかったが、さっきの部屋より大きな小部屋を見付けたので、ここで試してみる事にする。

同じ様に扉の左右に犬の餌の缶詰をバラまき、念のために犬用のおやつの袋も開け、砕いてばらまく。

そして俺は小部屋に避難し、扉を閉めてそこに陣取る。

今度は断熱シートと座布団で俺のケツは守られている。

何時間居ても平気だ。

聞き耳を立てると、さっきと同じ音が扉の向こうから聞こえる。

俺は安心して、スナック菓子を開けて寛ぐことにした

次からは暇つぶし用の漫画をもってこよう。

お菓子を食べながら、そんな事を考えていると、また音が散発的にしかしないようになってきた。

時計を見るとやはり1時間ほど経過している。

レベルがあがったか先に確認しよう。


名前:菅原直道 Lv7→8

年齢:16

職業:呪殺師 Lv2

称号:

HP:44→53

MP:58→66

攻撃力:4→5

防御力:3

精神力:8→9

素早さ:5→6

知力 :3

器用 :7

運  :8→9

職業スキル

呪殺Lv2

スキル



くそが!レベルは上がってるが、頑なに知力が上がらん!!!

その代わり精神力と運だけは毎回上がりやがるな!

しかし、さっきは1時間で2つ上がったのに今回は1つだけだ。

やっぱり、レベルが上がれば上げるほど、上がりにくくなるんだな・・・。


レベルの確認が終わったので扉を開けて生き残りがいないか確かめる。

敵がいないのを確認して急いで魔石をかき集め、小部屋に戻って魔石の数を数える。


今度は52個ある。

餌が高いとかは関係ないな。

しかしどうしよう。

狼だとレベルアップがしにくくなってきている気がする。

もう1階層下がるべきだろうか・・・・。

とりあえず、今日は階段を見付けるまでうろついてみよう。

その後2階層の後半部分をうろつき、狼を更に6頭倒したが下り階段を見付ける事は出来なかった。


運が高いはずなのに仕事をして無いだろ!

その日は戻って換金して大人しく帰った。

明日、敦兄ちゃんに相談してみよう。



「ハイ、ハイ、本当にすみません。ええ、まだ熱が引かなくて・・・ハイ、今日も休ませますので、ええ、ご心配おかけします。」


「ありがとう、敦兄ちゃん!マジで今度飯おごるからね。」


「フフッ、ミッチャンがそこまでいうなら御馳走になろうかな。でも本当に無理しなくていいからね。」


「任せてよ。それに敦兄ちゃんに相談したい事があるんだよね。」


「いいよ。どうしたの?」


「あの、俺さぁ、全然知力が上がんないんだけど、どうしてだろ?敦兄ちゃんって知力5になったのってレベルいくつの時?」


「えっ、俺の場合は元々知力が4だったから、レベル2で5に上がったけど・・・。」


「マジかぁ・・・俺まだ知力3なんだよね・・・・。」


「まぁ、上がる時は立て続けに上がったりするから、レベルさえ上げ続けたら大丈夫だよ。」


「う、うん・・・。」


「大丈夫、レベルを上げ続けたら必ず知力も上がるから!」


敦兄ちゃんが励ましてくれるが、本当に大丈夫なのか?

馬鹿だと上がり辛いとかあるのかな。

マジで今後、上がんなかったら、どうしよう・・・。


「あっ、それと五反田ダンジョンの階段の位置とかって知ってる?」


「ああ、Gランクが潜れるのは2階までだから、2階層までなら知ってるよ。」


非戦闘職だと制限があるのか。

しょうがない自分で探そう・・・。


「あ、ああ、いや、その・・・3階層への階段が知りたいんだよね・・・。」


「大丈夫、分かるよ。2階層は散々歩きまわったからね。」


俺は敦兄ちゃんに2階層の階段の位置を教えてもらい五反田ダンジョンに突入した。

背中のリュックの中には犬用の缶詰が4つと昨日使わなかったマグロフレークとさんまの味噌煮の缶詰、

それに断熱シートと座布団それにスナック菓子とジュースが2本と昼用のサンドイッチだ。


まずは3階層への階段を確かめるべく2階層の奥を目指す。

敦兄ちゃんに教わった通りの場所にあった。

そのまま3階層におり、階段から離れた場所の小部屋を探す。


少し時間がかかったがようやく見つける事が出来た。

ここまででダンジョンに入ってから2時間ほどかかっている。

10時すぎにダンジョンに入ったのでもうお昼のじかんだ。

扉の左右に餌をしかけ、同じように小部屋で寛ぐ。


この間に昼飯を食べながら敦兄ちゃんに言われてた覚えている限りの地図を書いた。

毎日少しづつでも、これを繰り返していけば、かならず階段が見付かると言われたので、俺も真似する事にした。

敦兄ちゃんは戻ってから書いていたようだが、俺は餌をセットすれば1時間は暇になる。

この時間を有効に活用しよう。


扉の外からはひっきりなしに犬の足音と魔石の落ちる音が聞こえる。

やはり2階より3階の方が狼の数は多いようだ。

1時間半ほどでようやく音が途絶えたので扉の外に出て魔石を回収する。


数えてみると86個の魔石がある。

2階と比べると大体1.5倍くらいか。

小部屋の中で荷物を纏め、出発準備をする。

今日の目標は3階層の奥に行く事だ。

出来れば4階への下り階段を発見出来たらベストだ。


3階層の奥にはこれまたTVでおなじみのオークがいる。

こいつらは体格もプロレスラーのように立派でかなり強い。

こいつらを1人で倒せるようになったら、冒険者としてはようやく一人前と認められる。

ある意味、試金石みたいな怪物だ。

それにこのオークが落とすドロップアイテムは食用の肉なのだ。

食べた事は無いが高級豚肉と同レベルの肉でとてつもなく美味く、そのため高価だ。

そのせいで、この怪物は非常に有名なのだ。


小部屋を見付けるまでに3度オークと遭遇し、どれもゴブリンと同じように対処出来た。

やはり死んで消えるまでは10秒前後かかる。

ゴブリンと死ぬ時間がさほど変わらないので固定HPダメージでも決められたHPが下がるのではなく、パーセントダメージだというのが分かる。

もしかすると違うかもしれないが、俺の頭ではそうみたいだということしか分からない。

何とかお金を貯めて鑑定してもらうのが一番いいが、1回30万はでかすぎる。


その後3箇所の小部屋でオークを罠にかけた。

結論から言うと、犬用の餌でも集まるがマグロフレークの方が多く集まり、それよりさんまの味噌煮の方が集まってきた。

それぞれ32、56、64個の魔石を手に入れる事が出来た。

合計で152それと1キロくらいあるオークの肉が1つだ。

100匹以上倒して肉は1つと、ドロップアイテムは相当でないようだ。


ダンジョンを出るともう辺りは暗く時間は21時だ。

急いで魔石の買取を済ませる。

時折サラリーマンぽい人を見かけるが、これからダンジョンに入るのだろうか。

大人は大変だ。


魔石を売った代金は54880円だ。

高校生の俺にとっては大金だ。

ホクホク顔でお金を受け取る。

夕飯を牛丼屋のチェーン店で済まし家に帰るともう限界だ。

そのままベットに倒れ込むように寝てしまった。


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