油断大敵(前編)
遅れてすみません。
あの後ポーションで無理矢理起こされた俺は、2人を連れて地上に戻った。
俺達の帰還で小さなおっさんが魔石の買取をさせろと騒いだが、疲れているので後日と押し切り別れて家に戻った。
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その日の夕方、俺達は再集結して祝勝会をあげた。
場所は中華のファミレス、バルミヤンだ。
「もうちょっと、いいとこでの飯がよかった。」
「黙れ!俺達には1万円の料理でも1000円の料理でも一緒だろうが!微妙な違いが分かる、そんな上等な舌もってないだろ!」
「う~ん、俺はたぶん分かるけど、直道には無理かもな。」
「僕はここでいいよ。」
大輔が抵抗を続けているが、頼んだ料理が運ばれてくると黙って食いだした。
・・・文句を付けたとは思えない食いっぷりだ。
炒飯と麻婆豆腐を交互に流し込むように食っている。
「どうした、大輔?お前はもっと高い店が良かったんじゃないのか?」
「・・・今回はこれで許してやる。」
悪態をつく大輔を尻目に加藤君が黙々と料理を平らげていく。
だが、頼んだ料理の8割が唐揚げなのは大丈夫なのだろうか。
益々肥えていきそうな加藤君に薄ら寒いものを感じる。
ここでは新宿ダンジョンでの換金について話し合った。
協会側にはダンジョンを攻略した事はバレるまで黙っている事にしている。
そのため、戦果の方を全て売ってもいいのかどうかだ。
「まず大阪ダンジョンのドラゴンの魔石を売りたいから、何階層まで潜ったかを決める必要がある。」
「俺達以外行けないなら、75階とかそこら辺りでいいんじゃね?」
「じゃ、そうしようぜ。何か聞かれたら記憶が曖昧だとか覚えて無いって言えよ。」
「それより、何度か転移してよく分からないって言った方が良くない?それなら、どこに居たかも分からなくて必死に帰って来たで言い訳が出来るよ。」
俺達は加藤君の案を採用し、ボス部屋の宝箱で転移しまくったという事にした。
60階層で跳んだ事にするため、そこまでの魔石とアイテムを全てとドラゴンの魔石も含め深層階の魔石やアイテムも半分くらい換金する事になった。
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結果、深層階の魔石やアイテムの方は、政府の研究機関預かりで清算は後回しになり、それ以外の60階までの魔石やアイテムは即買取となった。
買取額は情報量を含め40億となり3人で10億づつ分けて、残りの10億をチームの金として拠点や装備、消耗品に対して使う事にした。
そんなこんなで新学期が始まり、俺達は新宿ダンジョンで小遣い稼ぎをしながら、今後の事を話しあっていた。
今後の事とは大学に進学するか、このまま冒険者活動を続けるかだ。
当初はここまで稼げると思っていなかったので、大学は行くつもりだった。
だが、正直なところ俺は遊んで暮らせるだけの金がある。
何故、冒険者を続けているかと言えば、拉致られないようにしたいがためだ。
ただ、・・・大学生と言えば何となくだが楽しそうなイメージがあるのだ。
大輔は宮沢さんが女子大に進学するので、自分も大学生になると言っている。
加藤君は家が厳しく大学進学は確定事項だ。
そして、俺は両親が好きにしろと言ってるので、どっちでもいい状態だ。
別に友達が大学に行くから自分も行くというのは違うと思うが、大輔あたりはそれをネタに必ず絡んでくる。
金だけ払うから適当に大学生活を送って何もしなくても卒業させてくれるところは無いだろうか。
進路相談で素直に高坂に言ったところ、ふざけるなとの有難い訓示を受けた。
ふざけてるわけでは無いのだが、大人は何でも自分の常識で考える。
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「・・・・知らない天井だ・・・。」
いや、待て!本当に知らない天井だ!どこだここ!
俺は見た事の無い部屋で、ベットに寝かされていたのだ。
辺りを見渡すと・・・壁も天井も白い。
部屋の中にある物はベットと棚のついた物入、そして壁に鏡がポツンと1つ。
思い出せ!俺!
最後の記憶は、大輔と加藤君と一緒に学校の玄関をでて校庭を横切っていたところだ。
大輔が無謀にも有名な一流大学を狙うと言い出し、俺と加藤君で煽っていたはずだ。
その後・・・?
・・・その後の記憶がない!
また、拉致られたのか!
跳び起きると頭頂部に鈍い痛みが・・・。
「痛い・・・なんじゃ、こりゃあぁあぁああ!!!」
恐る恐る触った俺の頭には包帯が巻かれていた。
痛む頭で鏡の前に急ぎ、鏡に映る自分を見た。
頭に包帯が巻かれ、パジャマ姿だ。
それはいい・・・問題は頭に巻かれた包帯がジャストフィットしている事と、包帯からはみ出しているべき、ある物が無い事だ。
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「がぁあぁあああ!!!だ、誰だぁあぁああ!!!誰が俺の頭を剃りやがったぁあ!!!!」
鏡の前で後ろになって後頭部も確かめる。
とんでもない刈上げのように、青々とした後頭部が見える。
こ、殺す!殺してやる!!!
俺が気炎をあげていると、突然ドアが開き、白衣の女性があらわれた。
「大変!あなた何で起き上がってるの!すぐにベットに横になって!先生!患者さんが!!」
暴れる俺は白衣のおばちゃん数人がかりで取り抑えられ、ベットに運ばれた。
おかしいぞ、俺の方が力が強いはずなのにビクともしない!
おまけに白い手ぬぐいのようなものでベットに手足を縛りつけられてしまった。
「落ち着いて。あなたは事故にあったのよ。」
ジタバタする俺の頭におばちゃんの一言が染み込む。
事故だと・・・いつ跳ねられた!
暴れるのを止めると、おばちゃんの囲みが破れ、30代くらいの中年男が顔をだす。
「元気だなぁ。流石、冒険者といえばいいのか・・・。」
この中年男が言うには自分は医者で俺は事故に遭い、この病院に搬送されてきたのだそうだ。
朝、小説を書いていたらコロナウイルス騒動で、マスク買うためにパシらされました。
まだ、途中ですが、長くなりそうなので、とりあえず前編として投稿します。
感想と誤字報告はこれから確認します。
本日1本目の投稿をさせて頂きます。
有難う御座いました。




