タクシーに乗りたい。
次の日、目が覚めると2人と1羽はいなかった。
帰り方を相談しようと思ったのに自由な奴等だ。
大輔が事故ったせいで、購入したばかりの車がなくなった。
そのため、いきなり俺達は移動手段を失ってしまった。
ちなみに加藤君も自動車学校に通っているが実技が壊滅的らしい。
もし免許をとったとしても、直線だけの高速のみ運転させる予定だ。
悩んでいると大輔が荷物を抱えて帰ってきた。
宮沢さんや家族へお土産を買ってきたらしいが、それが全て饅頭なのは如何なものだろうか。
「宮沢さんは甘党なんだ。」
大輔は大丈夫だというが、つい最近こいつの大丈夫を信じて海に突込んだ記憶があるからイマイチ信用しきれない。
それに女子は99.9%が甘党だろう。
それより、目的を達成できた安堵からか、頭の中に靄がかかっているようだ。
「タクシーでいいじゃん!俺が手配しとくよ。」
大輔に相談すると、間を置かずに答えが帰って来た。
馬鹿だがこうやって気遣いをみせるこいつは、やはりいい奴だ。
夕飯前に加藤君がカイムと一緒に帰ってきた。
一緒にたこ焼き屋巡りにいって、大量のたこ焼きをカイムが収納してきたらしい。
そのため、夕飯はみんなでたこ焼きを食べて明日に備えた。
明朝チェックアウトを済ませ、ホテルのロビーでタクシーを待つ。
大輔が言うには大型車で頼んでいるから、東京までも寛げると笑っていた。
金はかかるが、嫌がるカイムを鳥かごに入れるよりは楽だろう。
ロビーで馬鹿な事を話しながら待っていると、ホテルの従業員が頼んだタクシーが来たと教えに来てくれた。
流石に高いだけあって色々してくれる。
ホテルの入り口に横付けされた車を見る・・・バスだ・・・しかも大型の。
「三沢様、御一行様ですね。本日は大阪リムジンタクシーをご利用頂き、有難う御座います。私が本日の運転手を務めます、鐘巻と申します。宜しくお願い致します。」
年配の紳士然とした人に挨拶された。
呆然としていると大輔が前に出てきて、なにやら話してそのまま乗り込んでしまった。
「さぁ、どうぞ!」
促され、俺と加藤君も乗り込む。
「本日は三沢様のご要望でわが社で最大級の特別製のリムジンバスをご用意しました。どうぞお寛ぎください。」
目上の人に丁寧にされると凄く恐縮してしまう。
宜しくお願いしますと挨拶して車内を見ると、バスの中に新たに部屋があるような感じで、運転席の方と区切られている。
部屋の中は皮張りのソファーが置かれTVや冷蔵庫、トイレまでついている。
普通、このくらいのバスって50~60が定員だと思うがソファーの広さを見ると精々10人前後が定員だ。
「おい、大輔、お前よくこんなタクシー会社見つけられたな。」
ここまでされると、呆れるより素直に感心してしまう。
「あ?ああ、ホテルの人に頼んだんだ。東京まで行ってくれるタクシー探して欲しいって。その時、金の事は気にしなくていいから、出来たらデカい車でって頼んだんだ。」
この馬鹿、丸投げしてやがったのか。
だから、一番デカくて豪華なのが来たんだろ。
「ちなみに、いくらなんだこのバス。」
「1日チャーターで80万だぜ。そこまで高く無いだろ。」
高いのか安いのか分らん・・・。
俺の感覚では普通に高いが、大阪に行く際には車1台廃車にして、5日足止めされてるから、金銭的にはそっちの方が大きいな。
「それより、これからどうする?車は廃車だから新しく買うとして、次はどこにいくんだ?」
「そうだな。戻ってもまだ20日間以上ある。だが、お前に運転させたくない。だから、新宿ダンジョンを攻めようかと思う。」
「俺はそれでいいぜ。ただ、その前に宿題終わらせようぜ。いつもギリギリだと生きた心地がしねえよ。」
「僕もその方がいいと思う。」
う~ん・・・まぁ、それでいいか。
「じゃあ、帰ったらまず自分の担当決めよう。そして、手分けして2日で自分の受け持ちを終わらせよう。それで3日目に写そうぜ。」
「いいぜ。終わんなかったらどうする?」
「死ぬ気で終わらせろ。」
「わ、わかった。」
馬鹿将軍め、やる前から駄目だなんて考えるんじゃねぇ!
「どうする?皆で集まって宿題する?」
「集まったら全部、加藤君だのみになっちゃうじゃん。当然別でしようぜ。」
大輔のくせにちゃんと考えてるな。
その通りだ。
だが、俺は敦兄ちゃんに頼むがな・・・ついでに別なお願いもあるし、一石二鳥だぜ。
まいど、感想と誤字報告を有難う御座います。
誤字報告して頂いてる方には申し訳ありませんが、凄く助かっています。
話しが全然進まなかったり、凄い勢いで月日が流れたりしてるのが自分でも気になりますが、自分でもどうしようも無いので大目にみて頂けると助かります。
本日2本目の投稿をさせて頂きます。
有難う御座いました。




