西へ!
昨日は投稿できずにすみませんでした。
リアルに近所の爺様連中に捕まり拉致、その後(酒に)潰されました。
新学期が始まった。
俺達3人も強行軍でなんとか宿題を終わらせる事ができた。
大輔のデートのドタキャンも破局寸前までいったが、プレゼント攻勢で乗り切った。
そうして、もうすぐビックイベントが発生する。
そう、俺に17も歳の離れた兄弟が出来るのだ。
ぶっちゃけると俺は既に両親を養えるほど稼いでいる。
そのため、俺が金を出すから入院したらどうかと提案したのだが、母はそれを断り家に居る。
そして、バレンタインが近づき教室内の野郎どもの行動が不自然さを増し始めた2月の10日。
ついに生まれた!妹だ!
ただ、俺には何故か箝口令がしかれ、俺がその事実を知ったのは1週間後の2月17日だった。
俺が実家に帰ると、母に抱かれた妹の姿が・・・。
男か女か分からない猿のような赤い顔がお包みに包まれていた。
一応、おばさんが家に手伝いに来ているが、何故か親父も家を追い出されており、家には母達3人しかいなかった。
いてもオロオロするだけで邪魔だからとは、関取のような貫禄のおばさんの話しだ。
まぁ、これが良い話。
良い話があるのなら悪い話もあるわけで、悪い話はしばらくぶりに飯野さん達が謝罪のために訪ねてきた時に聞いた話だ。
所謂、協会の動向と現在の状況についてだ。
聞いた話は以下の通りだ。
渋谷ダンジョンの一件で協会と政府が最優先でダンジョンの攻略にのりだしていること。
スタンピード間近なダンジョンは今のところ、Cランクのダンジョンしかないこと。
CランクだとSランク冒険者を10数名投入すれば、2週間ほどで管理ダンジョンにすることが出来ること。
そして、Bランクダンジョンになると、もう手が出せないことを・・・。
ダンジョン内にいるボスは強い。
その付近の魔物と比べると2段階くらい上の存在だ。
そして、ダンジョンボスはもっと強い。
Sランク冒険者達ならBランクのダンジョンボスの手前までは行ける。
だが、ダンジョンボスが倒せない。
消耗戦で削り切る事は出来るだろうが、それをやって攻略出来るダンジョンは2つがいいところだろうとの事だった。
これらの事実が何を示しているかというと、俺はしばらくは無事だが、いざとなればまた拉致られる可能性があるという事だ。
日本にはあとBランクが11、Aランクが3つ、そして世界に6つしかないSランクのダンジョンが1つある。
俺が日本の黒幕として暗躍するためにも、これらをどうにかする必要があるのだ。
そして、時間的に近いのは大阪のBランクダンジョンだ。
とは言っても、攻略するためには時間が必要だ。
俺達は夏休みに遠征をかける事にし、それまでは準備に費やす事にした。
まずは、大輔と加藤君のレベルアップ、そして遠征のための準備だ。
遠征準備と言っても、一番の課題は移動に関してだ。
日本全土に散らばっているダンジョンを攻略するためには、そこに行く必要がある。
カイムに荷物を持たせれば特に問題は無いように思えたが、カイムが鳥かごに入るのを嫌がるのだ。
そのため、移動手段として車を購入する事にした。
運転は4月に免許が取れる大輔と加藤君が担当し、初めてだからぶつけても気にならない中古車で済ませるつもりだ。
目標が出来ると時間の流れは速い。
色々している内に夏休みを迎えた。
車は中古のワゴン車を購入した。
走行距離1万キロだが、使いかたが荒く外見はボロボロだ。
値段については分からなかったが、そうとう安くしてもらえたようだ。
・
・
・
出発当日、こんなボロ車には似合わない最新式のカーナビを大輔が忙しなくいじっている。
しょっぱなから遠征するのでビビりの大輔には不安があるのだろう。
そして、3時間後、都内からは脱出できたが、どうも道を外れて運転している。
西に行けば問題無いと言ってナビを無視して動いた結果だ。
ひっきりなしにカーナビの合成音が新しい道筋を示している。
「大阪に行ったら、人気店のたこ焼きが食べたい。」
加藤君は食い倒れマップなるものを持ち込み、大阪での食事事情の研究に余念がない。
カイムはスマホをいじっているが、こいつら車酔いとかしないのだろうか。
「直道!!!どっちに曲がればいいナビしてくれ!!!」
お前はカーナビに従えよ。
俺がこんなところの道を知ってるはずないだろ。
「だから、とりあえず高速乗ったら良かったのに、なんで下道通るんだよ!馬鹿かお前は!!!」
前途多難な様相を見せ、俺達を乗せる車はだいたい西の方角へ向かった。
感想と誤字報告有難う御座います。
書いている自分でも、いいのかなと思うくらい時の流れが速いです。
本日1本目の投稿をさせて頂きます。
有難う御座いました。




