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物欲センサーは有能。


小さいおっさんは俺の戦果を見て大喜びだった。


「直道君、リオックの魔石もまじってるじゃない!これだけのリオックを相手に無傷なら6階層まで行けるよ!」


そして、恐ろしい事を言い出した。

いきなり行った事もない5階層を超えて、6階層の攻略をしろと言い出したのだ。

俺のスキルならイケるかもしれないが、この小さなおっさんはその事を知らない。

つまり、ある程度攻略をしている高校生に、たぶん大丈夫だから先に行けと言っているのだ。

誰が行くものか!


俺はこの2日で防具の分の金はほとんど稼げたはずだ。


「じゃあ、清算するよ!まずはリオックの魔石が96個、キラーマンティスの魔石が24個で81,600円、

それと溶解液が21個と中級ポーションが3個で642万円!合計は650万と1,600円だね!」


やったぜ!50万くらいならもう微差だ。

明日、赤い薬が1つでも出たら、もう完済だし、駄目でも口座から払えばいいだけだ。


「じゃあ、明日も来ますんで。」




「ま、マジですか!それって!!」


「マジだよ!大マジ!!」


1月4日、朝早くから新宿ダンジョンに来た俺は小さいおっさんに捕まった。

6階層のボスの話をするおっさんを無視し、適当に相づちを打っていると興味深い話しをしてくれた。


「ボスのお宝は硬化薬か硬化の指輪+1なんだよね!それで、外れの硬化薬でも買取額は50万円だから、直道君にとってはいい話だと思うんだけど!」


ここで話は冒頭に戻る。


「ちなみに硬化の指輪+1だといくらなんですか?」


「300万円だね!魔法の品としては高く無いけど防御力が1つ上がるだけだから、そこまで人気の品じゃないんだよ!」


「人気無いんですか?」


「そうだよ!冒険者にとっては防御力より攻撃力だからね!うちだと自衛隊用に国に卸してるんだけど、あまり偉くない人用のだね!」


どういう意味だ?

俺が黙ると大石さんが補足で説明してくれた。


「お偉いさんには、もっと高価で目に見えて効果が分かるものが配られてるんだよ!例えば防御力+30の指輪とかね!

そのくらいの防御力があれば口径の小さい拳銃なら痣が出来るくらいだし、ライフルで頭を狙われても頭蓋骨にヒビが入るくらいですむからね。

要は、偉い人だけじゃないよ!ちゃんと隊員全員に対して平等に考えてますよってポーズのためさ!」


「それでも300万ですか?」


「そりゃ、そうさ普通の人の場合は防御力+1有るか無いかだと随分違うだろ!骨折するような怪我でも打ち身くらいになるんだぜ!」


「でも、そう考えると硬化薬は安いんですね。」


「あれはもう冒険者専用だからね!効果時間も30分だから、ボス部屋の前で使ってボスに挑むんだよ!30分だけとは言え防御力が+5されるのはボス戦では大きいよ!」


「自衛隊の人とか軍隊の人が買いそうな気がするんですけど?」


「飲んで銃撃戦やっても綺麗に弾丸は貫通するからね!軍隊では意味無いんだよ!」


なるほどな・・・俺なら2時間かからず6階層に行ける。

今が9時半だから11時半にボス戦でその後、・・・3~4戦出来るかな。

3戦でも確実に150万稼げるのは魅力的だ。


「・・・行きます!」


こうして俺の6階層ボス戦が決定した。



3階層のボスを倒し、宝箱の中身と魔石を回収し、俺は一目散に6階層のボス部屋に進んだ。

ちなみに宝箱の中身は溶解液だった。

5階層の敵はGだった。

大石メモには弱いが数が大量にいて、体にたかられると危険と書かれていた。

それと、良く燃えるとも・・・。


数だけいるGなど俺の敵では無い。

というか最近ボス以外の姿を見ていない。

通路の所々に魔石が落ちているが、それがGの成れの果てだろう。

流石に拾う気にはなれない。


6階のボス部屋まで行くと、やはり大きな扉がついていて中の魔物が別格だと言っている。

扉を開けると3階のカマキリモドキと同じように部屋の中央に鎮座している。

小さいおっさんから教えてもらったボスの名は、大クロカタゾウムシだ。

軽自動車並みの体躯なのに、ただの大の字一つで済ませる精神が分からない。

いくら姿形や特徴がクロカタゾウムシに似ているからと言っても、これはもう別虫だろう。

似てるからと言って、その名を使うのは詐欺だと思う。


そもそも本当に虫なのか?

死ぬと消えるし、カマキリモドキも鎌が4つあったぞ。


こいつの特徴は大石さん曰く、死ぬほど硬い、だった。

生半可な攻撃は全て効かないそうだ。

そして、こいつはその硬さを利用してかなりのスピードで突っ込んでくる。

冒険者の間ではひき逃げと呼ばれる攻撃方法をしてくると、小さなおっさんが要らん知識を披露してくれた。


まぁ、俺の場合は扉を開けて待つだけだ。

すぐに小山のような虫は魔石と宝箱を残して消えた。


魔石は今まで見た中で一番でかく、硬式の野球ボールくらいあった。

そして、念願の宝箱、こい!300万!!!

祈るような気持ちで開けたが、中身は赤黒い液体の入った瓶だった。

指輪に見えないから、これが硬化薬なのだろう。

がっかりしながら部屋の外に出て、いつものボスの復活待ちになった。



結局、その日はボス戦を5回して地上に戻った。

5回戦ったのは、俺が300万の指輪に目が眩み粘ったせいだ。

そして指輪は出なかった・・・。

ポイントがジリジリ上がってPVとかえらい事になっています。

殴り書きで誤字脱字の多い小説で本当にすみません。

いつか直しますので大目に見て頂けると有難いです。

※図々しい話しですが誤字脱字の報告をして頂けるのは大歓迎です。

本日、3本目の投稿をさせて頂きます。

応援、有難う御座います。



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