世界1-2
一人の少年から出た声。<友達>一体それがどれほど
凄くて大切な意味と捉えることができるのだろうか。
単に友達というのは簡単だが、それはどこまでが本当
の友達といえるのかは誰にもわからない。人それぞれ友
達という感情は違う。しかし、少年の友達という言葉は
ただ単に連ねた言葉ではなく感情のこもった、更には愛
情に包まれた言葉であるということが彼女に伝わったの
だろうか、彼女は、
「いいですよ、友達になりましょう」と、可愛らしい声
で応えてくれた。彼は、この単語に感謝をしきれそうに
ないと思った。
翌日になると、少年は心を弾ませながら学校へ向かう
のであった。登校途中で少女に会うと、一緒に登校する
ことになった。キーンコーンとリズミカルに反復すると
二人は急いで、仲良く教室に入った。