表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の異常な学園生活  作者: マロ
20/21

おまけの学園長室

今回は2話連続投稿でこの話は2話目になります。


「流石に孫娘は無理があると思うんですが、どうにかなりませんか。」


ライオ君とカレンが去った静かな学園長室でワシはとても気まずい気分だ。


「何を言うんだこの老いぼれは、私の方が若いんだそれしかないだろう。」


楽しそうにする彼女にため息を吐きたくなる、ワシが生まれてから今まで常にこの人は悩みの種だった。


「若いのは見た目だけじゃないですか、リューゲなんて偽名を使わなくても良いと思うんですがね、ライネル・フォークス様。」


公にはリューゲ・フォークスという名前で私の孫になっている彼女の本当の名前は、『ライネル・フォークス』この学園の創始者でありワシのご先祖様だ。


「う、うるさい!仕方ないだろうあの時から私の時間は止まったままなのだ、それに本名を使えば混乱する可能性があるだろう!」


ライネル様はとある理由から不老不死の肉体を手に入れ見た目は20代位だが何百年と生きている、何故そんな体になったのか分からないが長生きしているだけあって知識は豊富なため今回相談役として来てもらったのだ。


「あれから何百年経ったと思っているんですか、今同じ名前でも同一人物だと思う人はおりませんよ。」


「そうかもしれないが万が一私の知り合いがいたらすぐにわかってしまうだろう。」


そんな長生きしているのはあなたしかいないと思うけど彼女の心配は分からなくもない、ライネル様は学園を建てるくらいだ当然教科書に肖像画が載っている為、もしかしたら生まれ変わりだと騒ぐ人はいるかもしれない。


「そういうことにしときますね、それでライオ君はどうですかね?とりあえず言われた通り様子見という事にしましたけど、グラーシアだという事にいつか彼は気付いてしまいますよ。」


夢は見てないと言っていたが傷が治ったという話を聞いてワシは加護を受けた事を確信した、だがライネル様は伝えるのはまだ早いと言って様子を見るよう指示してきたのだ。


「問題ないあいつは天啓を受けていないから上手く加護が働いていない状態でグラーシアと呼べないからな、ちゃんとシルフィの奴から会いに来て天啓を授けるだろう。だが本当に何を考えているんだか分からない奴だ。」


「あなたがそう仰るのであればワシは何も言いません。」


シルフィとは風の精霊王の名前だがワシでさえ名前以外分からない、やはりライネル様に相談して正解だとは思うが何故ライオ君の加護が風の精霊王のものだと本人すら分からないのにこの人が知っているのか何故不老不死の体を手に入れたのかこの人には謎が多すぎる。


「学園長、明後日の模擬戦について作成した資料をお持ちしました、入ってもよろしいでしょうか。」


「あぁ、ありがとう、入って来なさい。」


扉を叩く音と教師の声が聞こえ返事をする、扉が開かれ分厚い紙を持った教師が入ってきた時には既にライネル様の姿は学園長室には無かった。


「学園長どうかされましたか?」


「いやなんでもない、それでは説明しておくれ。」


彼女が立っていた場所を見つめていたら心配されてしまった、ライネル様だけのせいではないが本当に悩みの種は尽きない、分厚い資料に目を通して説明を受けながらまたため息を吐いてしまう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ