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第2話

「ようこそ、勇者様方カルデアへ」


と、老魔法使いっぽい爺さんが口を開いた。何を言ってんだこの爺さん。かるであ?どこだよそれ、ていうか何でこんなところにいんの?俺は。学校のイベントか?ならこの爺さんも大変だな。ハハハッ


「突然の事態に混乱されているでしょう、皆さまはこの世界の神アルクレア様によって召喚されたのです」


……ん?なんか本気っぽい?この爺さん学校の先生の変装かと思ったが髭も髪も本物のようだ、そして一度も顔を見たことがない。


「立って話すのもなんです、どうぞこちらへ」


と、言われるがまま俺含むクラス全員はついていくことにした。


「さてまずは、私めの自己紹介をば、私めの名前はラトガルです。皆さまの名前を伺っても?」


クラス全員はまだ混乱した様子で自分達の自己紹介を終えていく。俺もまだ納得はしていないが。


「突然のご無礼お許しを、勇者様方。僭越ながら私から説明させていただきます」


の話を要約すると、一、この世界は今魔族と戦争をしている。二、魔族が強くこのままでは戦争に負けてしまう。三、強力な助っ人が必要だ。四、力を貸して。


……なんなんだろう、このゲームのような展開は。疑問はたくさんあるが、まずはクラスの奴らに任せてみよう。まぁ多分反対するだろう。と、人任せにしているとクラスのイケメン如月 タケルが口を開いた。


「分かりました。この世界を救って見せましょう。なぁ、みんな!」


そうそう、そんなことするわけが…って、ええっ⁉︎何んでそんなに安請け合いしてんの⁉︎


周りを見るとクラスメイト達は賛成はしていない、そらそうだ、全員不安がっている。しかし


「みんな何を迷うことがある、困っている人がいたら助けるなんて当たり前のことだろう」


そう如月 タケルが爽やか笑顔で言うと、所々から「そうだ」、「私も」、「さすが私のタケル君ッ」とクラスから賛成の声があがる。


マジか…あのクソイケメンめ面倒なことしやがって、今更俺ごときが反対したところでどうにもならないだろう。人任せにした結果がこれだよ。


だが流石に全て如月の影響ではないだろう、クラスの奴らもこの状況に浮かされてるようだ。


「本当ですか!ありがとうございます」


喜色満面で ラトガルが感謝の言葉をもらす。


「で、俺たちはこれから一体どうしたらいいんだよ。俺たちは戦闘経験とかねぇぞ」


松尾がまともなことを言っている、だと。というかアイツもこの状況に納得してんのか、まぁどうでもいいや。


「はい、勇者様方にはカルデアの騎士団に戦闘方法を教わっていただき、後に勇者様方だけでギルドを結成してもらいます」


「ギルド?」


「はい、勇者様方には神アルクレア様のご加護があります。少し訓練を積んだだけでも騎士団と同等かそれ以上に実力を身につけることが出来ると思われます。

そして十分に訓練を積んだら騎士団とは比べ物にならないほど強くなられるでしょう」


「それで?なぜそれがギルドを作る理由になるのですか」


「騎士団はあまり自由に行動することができないのです。騎士団は国を守ることが主命であるためです。対してギルドは自由に行動することができ、国民からの依頼が来ます。その依頼の中には魔族に関することも含まれます」


「つまり、ギルドを結成して国民を助けつつ魔族に関する情報集めも出来るからっていうことか」


「はい、その通りでございます」


「ギルドを作んのはいいけどよ、この世界で俺たちは読み書きとか出来んのかよ」


またしても松尾がまともな質問を…一体何があったんだ。アルクレアとかいう神様のせいか?


「ご心配なく、今私の言葉が理解出来るように文字の読み書きも問題なくすることが可能です。これらは全てアルクレア様によるご加護によるものです」


「へ〜、それじゃあ……」


全員徐々に乗り気になっている、いろいろなことを質問している。王子はいるのか、獣人はいるのか、食べ物は美味しいのか、etc…いやもっと重要なことがあるだろう。もとの世界に帰れるの?とかさぁ。


大体アニメや映画とかの創作物みたいな楽しいことばかりなわけないだろ。


これから先起こるであろう事に不安を抱きながら、俺たちはギルドを結成することになった。











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