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B・アウトホームズ  作者: 癒遺言
第一章『Broken Day』
9/58

第三話「センス -後- 」

B・アウトホームズの世界での時間

・5月14日 夜

「僕は君を見ていた」


 銃を向けられ、身動きが取れない僕の目の前で乙藤さんが話し出す。

 動けば撃たれるかもしれない。そう思った僕はその話をただ聞き続けることしかできなかった。


「少し前に話した通り、少年は失踪事件に巻き込まれた人の中で唯一、事件から免れた人間だ」


 数時間前に聞いたことだ、覚えてる。

 暗い中、乙藤さんは僕に銃口を向けたまま椅子から立ち上がり、僕の目を真っ直ぐ見た。


「少年、今君はとても危うい位置にいるんだ」

「な、なんで……」

「君と接触している警察は僕だけ、僕以外の警察は君を敵かもしれないと疑っているんだ」

「敵!?」


 な、なんで僕が敵なんて思われているの? 僕が何をしたっていうの!?

 向けられている銃、本当はこれの何十倍の数が突きつけられていると知った僕は途端に足が震え、その場に尻餅をついた。

 敵意を向けられる理由を知らない、自分に起こっている謎の現象、自分に降りかかった事件、わけのわからないことが立て続けに起こっている。

 僕の心はとうとうそれに耐えきれなくなった。


「僕が何をしたっていうのさっ!?」


 尻餅をついたまま、僕は頭を掻きむしりながら喚いた。僕は何もしていない、だというのに銃を向けられた、敵意を向けられた。

 何か悪いことをしたか? いや、していない。なのになぜ?


「僕はただ逃げただけだ!! 悪い予感がするから逃げないとって! 危険だと思っただけだ!」

「危険、そう思ったのかい」

「そうだよ! なのに、なのになんで敵だって思われるのさっ!!」

「…………」

「わけがわからないんだよ、僕は何もしてない。なのになんで……家族が心配なだけなのに……なんで…………」


 胸の内にあった怒りや戸惑いをぶちまけた。全部吐き出すと疲れ果てて、息継ぎをしながら顔を下に向けた。

 喚く僕を乙藤さんはただ見ていた。銃を向けているけど、不思議と撃つ気はないように思えてきた。


「君の気持はよくわかったよ、少年」

「…………」

「だけどすまないね」

「……え?」


 すまない。その言葉に顔を上げると、いつの間に動いていたのだろうか。乙藤さんが目の前にいた。

 一瞬の出来事に体を動かせなかった僕の胸に冷たいものが当てられ


「今の僕に、君は助けられない」


 バチッと音がした。その瞬間、僕の体は痺れ、意識を失った。



 僕の意識が戻ったのはそれから3時間後だそうだ。気付くと僕は後ろ手に手錠を掛けられ、椅子の腰かけていた。

 僕の横には乙藤さん、目の前にはスーツを着た知らない男性がいた。

 ここは……どこなんだろうか。


「この子供が例の重要参考人でいいのか?」


 多分だけど、この知らない男の人は乙藤さんの上司だと思う。

 僕が起きたことには気づいていないようで話を続ける。


「うん、その通り。事件を免れた唯一の人間で、センスの保持者である可能性の高い少年だ」


 だと思ったのに、なんでこの人は敬語じゃなく普通に喋っているんだろう。もしかして上司っていう予想は外れてるのかな?

 そのせいで緊張感がなくなりそうだ。

 僕は今起きたばかりなのに乙藤さんの変わらない言葉づかいのせいで恐怖も感じなかった。

 周りを確認すると、テーブルを隔てて前に知らない人、僕のすぐ横に乙藤さん。後ろには扉と、ドラマとかでよく見る取調室だ。


「こんな子供が……センスの保持者だと?」

「不思議でもないんじゃないかな。センスの発現する理由はまだわかっていないんだよ?」

「確かにそうだが……」


 僕の目の前でわからない話が始まった。僕がわかったのは乙藤さんから聞いた『センス』という単語だけ。


「本当に、センスの保持者だと思っているのか」

「うん、間違いないよ。少年は保持者だ、保証する」

「……わかった。あとはお前に任せる。その子のセンス、知っている情報をまとめたら寄こしてくれ」

「了解」


 わからないうちに話が終わり、知らない人が出て行ってしまう。手錠掛けられてるけど……これからどうなるの、僕。


「さて、目は覚めたようだね、少年」


 不安になってくると同時に、乙藤さんが僕の隣から立ち上がり、僕の目の前まで移動する。

 さっきとは違い、乙藤さんの表情がよくわかる。いつも通りの顔だ。

 暗い中での乙藤さんは表情がわからなくてとても怖かった。だからだろう、表情がわかる今の乙藤さんに僕は安心した。


「手錠、外した方がいいかな?」

「良いんですか、そんなことして」

「少年は悪いことはしない、僕はそれを知っている」

「だったら、なんで手錠を掛けたり、さっき僕を気絶させたんです? 」

「言った通り、君は敵と思われているんだ。一時的にも拘束して、君が敵でないことを証明しなければならなかったんだ。だけど、君は一刻も早く家族を見つけようとしていた。少年には悪いけれど、とても冷静な判断はできないと思ったんだ」

「……そうなんですか」

「君は普通の家庭に生きた人間だった。非日常的な事件に巻き込まれれば普通の思考は無理だ、だから、無理矢理にでもここに連れてきた。手錠は君が万が一にも暴れない様にするための処置だよ」


 ……確かに、頭の中はぐちゃぐちゃに混乱してた。事件と突然の恐怖、乙藤さんの向けた銃、色んな出来事に頭がパンク寸前だった。


「言いたいことはわかりました。でも、銃を向ける必要はなかったんじゃ……」

「あれは君のセンスを知るための手段の一つ、本当に撃つ気はなかったよ」


 撃つ気はなかったって……結構本気の殺気を感じた気がしたんだけど…………。

 でも、それより気になったのは


「乙藤さん、そのセンスって一体何なんですか? さっきの人も言ってましたけど」

「ああ、ちゃんと話していなかったね。うん、ちゃんと少年にも話すよ。君は確実にセンスを持っているからね。と、それより先に」


 乙藤さんは席を立ち、僕の後ろへ回る。するとカチャッと音がして腕が自由になった。

 そういえばまだ手錠を掛けられてたんだった。



「さて、それじゃあ『センス』について説明しようか」


 解放された腕をさすっていると乙藤さんがコーヒーを淹れてきてくれた。気絶する前から喉がカラカラだった僕はコーヒーを一息で飲む。

 その様子を見た乙藤さんはくすっと笑い、自分が淹れたコーヒーを半分ほど飲む。

 一息つくと向かい合い、乙藤さんは話し出した。


「センスというのは普通の感覚よりも優れた感覚や才能のこと。わかりやすい例を出すと、視覚や嗅覚などの五感が優れていたりする。正確に話せば少し違うんだけどね」

「僕が、それと同じものを………でも、それって普通と何が違うんですか? 例を聞く限りだと、それほど特殊ではないように思えますけど」


 感覚が優れている、確かにすごいことだろうけど、それだけで敵意を向けられるとは到底思えない。

 もっと、根本的な部分で違うものなんだろうか……。その答えはすぐに示された。


「もちろん、それだけじゃないよ。……そうだね、僕のセンスについて説明した方がわかりやすいかな」

「え、乙藤さんもセンスを持っているんですか!?」

「うん、持っているよ」


 驚いた。警察の人に敵意を持たれた原因のセンスを、まさか目の前の乙藤さんももっているなんて……。そっか、だから乙藤さんが僕を監視していたのか。

 『センス』を持っているもの同士、いざという時の対処に当てられるから。信用されていないとこうはならないだろうけど、さっき任せるって言われてたし信用はされてる。

 ……僕との差がすごい。僕以外の、センスを持っている人でも、今の僕みたいに拘束されてしまうのか。

 驚きを隠せない僕に乙藤さんは少しだけ笑い、そして自分のセンスを説明しだした。


「僕のセンスは『存在感』のセンス。自分の存在感をゼロにして誰にも気が付かれないようにする力を持ってるんだ」

「…………え? そんなことが……できるんですか? 」

「うん、できる」


 存在感をゼロ、その一つの言葉だけでその危険性を僕は把握した。

 誰にも気が付かれない、それだけでなぜ警察の人が僕を危険視したのかを、僕は冷や汗をかきながら思い知った。

 乙藤さんも僕の顔色が変わったことに気が付いたのだろう。真面目な顔をして話を続けた。


「大丈夫、僕のこのセンスはある条件を満たしていないと効果を発揮しないんだ」

「そうなんですか」

「うん、センスには常に発生している〝常時発動型〟と、自分の判断でON/OFFできる〝任意発動型〟がある。僕のはON/OFFできる任意発動型のセンスだ」


 一種の能力、マンガやアニメのファンタジーみたいだと僕は思った。

 本当はそんなものは存在しない、嘘を言っているんだとも感じた。だけど、これは嘘じゃない。

 僕はそれに気づいていた。だけど、信じにくい。


「じゃあ、僕が感じた恐怖は……」

「君のセンス。僕が見る限り、君の感じている恐怖が君の持つ『センス』の力だね」

「…………それが本当にセンスかどうか、どうやってわかるんですか」

「勘だね。センスだと断定するのにはとても難しいんだ。僕のこのセンス、識別名として〝隠者(ゴースト)〟と名付けられているけれど、これをセンスと決めるのにもとても大規模な実験をしてわかったんだ」

「じゃあ、僕のは…………」


 まだ、本当にセンスかどうかはわからない。でも、おそらくはセンスなのだろう。

 この時、僕は心の底で願っていた。「センスであってくれ、と」

 もし、もし僕の持つこの恐怖がセンスなら、家族を助けられるかもしれないんだ。

 助けることができる力を、持っているかもしれないんだ。


「この場で実験してみよう」

「……え?」


 願っていると、乙藤さんが一つの提案を出した。この場で実験?


「少年は自分がセンスの保持者、センスを持っている人のことだけど、保持者かどうかはわからないと思っている、違うかい?」

「はい、まだ自分でも半信半疑です」

「だったらこの場で実験をすればいい」


 さっき自分がセンスの保持者かどうかを調べるために大規模な実験をしたと言っていたのに、この場でできるのだろうか。

 とてもだけど、この部屋で大規模なことはできないと思うのだけど……。


「あの……どうやって」


 この場で実験できると、信じることができない僕は乙藤さんに聞いた。その瞬間


「っ!!?」


 突然の恐怖とともに椅子に座った状態のまま、僕はその場から左横へ向けて飛び出した。

 心臓が早鐘を打つようにバクバクと動いていた。反射的に行動した僕はゆっくりと乙藤さんの方を向いた。そして。

 『死ぬ』、その単語が僕の脳裏に浮かんだ。


「乙藤さん……それって」

「うん、ちょっと前に君に向けていた凶器だよ」


 それは、部屋の天井から()るされている電球の光がそれに反射して、そのフォルムを一段と強調している。黒光りする物体は拳銃。

 前見たときは暗いリビングだったから、違うかもと思っていたけど……本当に乙藤さんは人を殺せる武器を持っていたんだ。

 改めて見る凶器に僕が怯えていると、乙藤さんはそれをテーブルに置いて手を差し伸べてきた。

 手を差し伸べる乙藤さんの顔は少し微笑んでいて、大丈夫、と言っているように思えた。


「やっぱり、君はセンスの保持者だね」


 乙藤さんの手に引かれて立つと、乙藤さんは言った。


「僕が銃を取り出すよりも早く、君はその場から逃げた。少年、君はなにを感じたんだい」

「…………恐怖です。その場から逃げないと死ぬって思いました」


 そう、僕は恐怖を感じた。

 リビングで感じたときと同じ恐怖。死への恐怖。


「少年。僕はね、あのときリビングで君に銃を向けたときと同じことをしたんだ」

「同じこと?」

「うん、同じこと、君を殺す気で拳銃を向けた」

「っ!」


 殺意を向けた。人を、僕を殺す気で銃を向けたと乙藤さんは言った。


「もちろん、実際に発砲する気はなかったよ。あくまで君を殺すぞ、という気持ちを持っていただけだ」


 この時、僕の脳裏にある可能性が浮かび上がった。


「ま、まさか……乙藤さんが僕の家に来た理由、探してたのって……!」

「勘が良いね、少年。その通り、僕が探していたのは君のセンス、その正体だ」


 普通の人とは違う乙藤さん、その乙藤さんが僕を見ていたように、乙藤さんは僕のセンスをも見ようとしていた。

 だから、僕がいた家に現れた。銃を向けたのも、僕のセンスを見極めるため。


「今のでわかったよ、少年のセンスの種類が」

「……」

「君のセンスは『恐怖感』、特に殺意や危険を察知するのに長けている。君が事件に巻き込まれる前に逃げることができたことから、おそらく一種の予知に近いものだろうね」

「予知……事件を起こしている犯人の殺意から逃げた、ということなんですか」

「多分、だけどね。……予想以上に強力なセンスだね」

「怖さで言うなら乙藤さんのセンスの方が強力ですよ。存在感を消すなんて透明人間じゃないですか」

「まあ、似ているけど少し違うね。僕のは」


「おい、いつまで僕を待たせる気だっ!!!」


 乙藤さんが自分のセンスについて話し始めようとすると、後ろの扉が勢いよく開かれた。

 扉を開けた人はズカズカと部屋の中に入りながら乙藤さんに文句を吐き散らした。


「ああ、ごめん。君のことをすっかり忘れていたよ」

「なっ!?」


 乙藤さんが本当に済まなさそうに頭を下げて謝る、しかし


「僕を呼んでおいて……忘れてた……だってぇぇぇぇぇ!?」


 とても、ご立腹のようだ。顔を俯けてフルフル震えているけど泣いているのでなく、怒っていることが薄く聞こえてくる声からわかった。

 乙藤さんもそれを察しているようでどう謝ろうかこめかみを押さえて考えている。

 僕は入ってきた人が誰なのかわからず、その人を観察している。


「本当に、ごめん」

「ごめんで済んだら人は争わないよ、怒らないよ!」


 『僕』ってことは男なのかな? 声は女性に近く、ちょっと低め。前に癒深(ゆみ)から聞いた話だとカウンターテナーって言うんだろうね。

 声変わりしてない子供っぽい感じだ。


「少年にセンスについて話していたんだ。それに実験もしてたから」

「それなら僕を呼んでも良いんじゃないかな? 緊急だけど君のパートナーなんだよ? それに実験って君のセンスよりも僕のセンスの方が万倍も億倍もわかりやすいじゃないか」

「いや、実験したのは少年であって僕じゃない。確かに、見本を示す場合は君の方が適任だ、だけど君のセンスはとても危険性が高いものだ。とてもじゃないが見本にできない」


 身長は僕よりも低い。というかかなり低い、150㎝くらいかな。

 パーカーを着てるけど丈があってない、ダルダルで手が隠れてる。


「見本にできないって、僕のセンスは見本に最適だろ! 少なくともお前よりはわかりやすい」

「そうだね、わかりやすいの確かだよ。でも、見本にするのも危険だということは君が一番わかっているんじゃないかい?」

「うぐ……確かに、そうだけど……」


 髪は黒色でセミロング、目は緑色。

 確か、父さんの話しじゃ日本人でも目が緑色の人がいるらしい。

 父さんも人伝(ひとづて)で聞いたから確かかどうかはわからないらしいけど、純血の日本人でも青や緑、灰色の目を持ってるらしい。

 ちなみに僕の目は茶色だったりする。この男の子はどうなんだろうか?


「…………て、おい。お前誰だ?」

「え、僕?」

「そうだよ。あ~、もしかして連れてこられた保持者?」

「うん、この少年が今回僕が連れてきた新しいセンスの保持者だよ」

「へ~」


 もしかして気付かれてなかったの? 普通に僕の話をしていたのに……。

 彼は僕を観察するようにじろじろと見てくる。話を聞く限りじゃ彼も保持者。一体どんな力を持ってるんだろ。

 気になっていると彼は両腕を組み、頷く。どうしたんだろう。


「僕は咲瀬(さきせ) 真琴(まこと)。君の名前はなんていうの」

「あ、僕は日方(かなた) 依人(よりひと)。よろしくね」

「よろしく」


 この子、さっき乙藤さんのこと君って言ったりお前って言ってたけど、もしかして言葉づかいがコロコロ変わるのかな。


「この子は普段は人を君って呼ぶんだけど怒ったりして感情が昂るとお前って乱暴な呼び方になるんだ」


 なるほど、僕の心を読まないでください乙藤さん。いや、多分僕の表情とかを見て、なんとなくわかったんだろうね。

 乱暴な呼び方って言ってるけど普通の話し方がすでに乱暴だ。多分、嘘を付けないタイプだろうな~。


「少し席を外すよ、わからないことがあったら」

「はい、わかってます」


 開けられたままの扉から乙藤さんが出ていき、扉が閉まる。聞きたいこと、か。

 ふと、思ったことができて目の前の真琴くんに聞いてみた。


「ここにいるセンスの保持者って他にもいるんですか?」

「うん、あと一人いるよ~。今は用事でいないけどね。今ここにいるのはアイツと僕、あと君くらい」

「そのいない人って女性なんですか?」

「ん? どゆこと」

「いえ、ここにいる人ってみんな男性じゃないですか。もしかしてセンスの保持者って男の人だけなのかなって」

「…………は?」


 その時、僕はなんでか彼の前から一歩後ずさった。考えるよりも先に体が動いた。

 僕が後ずさったと同時に、僕が居た場所へ向けて拳が突きだされた。それを見た僕の頬を汗が伝った。


「今、なんて言った?」

「……え?」


 なぜ、彼は僕に向けて拳を突き出しているのだろうか。

 なぜ、僕は汗をかいているのだろうか。


「お前今、なんて言った…………!?」


 なぜ、僕は彼に恐怖を抱いているのだろうか

 そしてなぜ、彼は僕に殺意、いやこれは敵意か、それを向けているのだろうか。


「えと……センスの保持者って男性だけなのかなって」

「僕は…………だ」

「え?」


「僕は女だ! バカがぁぁぁぁぁ!!」


 怒りの言葉と共に右拳が突きだされ、僕はそれを避けた。

 しかし、僕が避けることを予見していたのか、左足が僕の首を狙って勢いよく繰り出される。

 だけど、僕のセンスはそれすらも予知していた。屈伸するようにその場に蹲り、それを回避、すぐに後ろへと後退した。

 彼、いや彼女の攻撃を避けている中、僕は確信した。僕のセンスは


「当たれよ!」

「嫌だよっ!!」


 逃げることに関してはとても優秀だ。

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