71 サラマンドラ
ペットショップの蜥蜴と親戚だったとしても問題は大きさか。
それに燃えてるやつもダメージを受けてはいるけどあの状態で倒れる様子はない。
流石はダンジョンボス。『炎塵』では少しばかり火力が足りないか。
「ふ~~っ」
いい感じだ。
こいつらを倒しさえすれば外に出られるのであれば、ここで出し惜しみしても仕方がないな。
「すべては灰に。すべては無に。灰燼に帰せ。地獄の業火よ現世にその残り火を灯し大火と為せ。吹き荒れろ『ヘルフレア』」
今までに感じたことのない感覚が体内を走る。
なにかをごっそり持っていかれたような虚脱感。
直後、燃えていた蜥蜴を真っ黒な業火が包み込む。
「ギャアアアアアアウウウウウア~~」
おおっ、黒い炎ってそれだけでなんかカッコイイ。
でかい蜥蜴が黒焦げになるその様は壮観の一言だ。
「サラマンドラが。ショーゴさん、すごい……」
『炎塵』と『ヘルフレア』のダブルローストで流石の蜥蜴も耐え切れなくなりその場へと崩れた。
それと同時に俺の身体も熱くなる。
別に炎に煽られたからじゃない。
ここでまさかのレベルアップ。
たった一体しか倒してないのに。
もしかしてボスだけにボーナスポイント的なものがついたりしたのか?
LV10 → 11
Bp92 → 107
HP 68/105→ 85/122
MP 3/106→ 19/122
STR 90 → 114
ATK 79 → 97
AGI 21 → 25
MAG 91 → 108
LUK 6 → 7
スキル 火魔法 ホークアイ
“うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお~~~”
“たおしたああああああああああああああ~~~”
“サラマンドラ、ショーゴがたおしたどおおおおおお=”
“Bランク最上位たおしたあああああ~”
“いや、まだもう一体とドレイクが残ってる”
“ドレイクってマジモンのドラゴンじゃん”
“A級にB級最上位2体って反則。あ、もう一体減ってた”
ここで回復できたのは大きい。
「エンジュさん行きます」
「まかせてください。極寒の大地、悠久の凍土、そこには何も生えず、そこには何も存在しえない。凍りつけ『パーゲリソル』」
一番大きい蜥蜴の足下が凍り付く。
流石はエンジュさん。これで動きは制限できたはず。
でかくても動けないならただの蜥蜴だ
俺はもう一体の方に回復したMPを使用し『炎塵』を放つ。
これで倒せないのは織り込み済みだ。
ただ、もう一発『ヘルフレア』を放つにはMPが足りない。
火力は高いが消費MPも高いのがネックだな。
ここからは近接しかない。
「うおおおおおおおおおっ」
俺は雄たけびを上げ出力を上げる。
「ガアアアアアアアッ」
なんと蜥蜴は炎に包まれながらその口から炎を吐いた。
ここでそれか!
咄嗟に避けるが、近い。
今まで戦ったことのある蜥蜴の炎よりも濃い。
くっ、かなり熱い。
ちょっと焦げ臭い。
皮膚が焼けた。
もしかしたら髪も少し焦げてしまったかもしれない。
「ショーゴさん!」
後方からエンジュさんの声が聞こえてくる。
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