7 ダンジョンシーカー
ダイエットにはリバウンドがあり一筋縄ではいかない。そんな風に思っていたけど俺には当てはまらなかったようだ。
痩せるごとに運動量を増やしていったのが良かったのか順調に体重が落ち今の体重は80キログラム。
標準体重よりも重いが、脂肪は落ち筋肉が顔をのぞかせている。
人より筋肉量が多いようなので、ほぼ適正体重だ。
ガッシュファルトの時とは比べるべくもないけど標準的な20歳程度には動けるようになったはずだ。
「よし行くか」
今日、俺の人生は変わる。
この数カ月、きつかったけどすべてはこの日の為に。
『俺はダンジョンシーカーになる』
登録費用の30万円を財布に入れ、ダンジョンシーカーの事務所へと向かう。
「すいません、新規登録をお願いします」
「はい、それではあちらの用紙にご記入いただき3番へ提出をお願いします」
用紙に記入するのは名前や住所等基本的な事ばかり。
特に苦労することもなく記入を終え3番の窓口へと提出する。
「はい、それでは15分ほどそちらでお待ちください」
受付の人に従い待っていると呼び出される。
「桐谷様~」
「はい」
「書類は問題ありません。登録費用が30万円となりますが、お支払いはどうされますか?」
「現金でお願いします」
俺は財布から持ってきた30万円を取り出し渡す。
「はい、確かに」
その後、写真を撮影され更に15分ほど待つ。
それではこちらがダンジョンシーカーの登録証になります」
手渡されたのはマイナンバーカードとよく似た写真入りの白の小さなカード。
「こちらがFランクのシーカーカードになります」
「再発行には1万円ほどかかりますので紛失にはご注意ください」
「え~っとFランクというのは」
「このあと、係りの者から説明があるので201号室でお持ちください」
201号室まで進んで席について待っていると、登録者と思しき人が他に2人やってきて3人で説明を聞くことになった。
話の内容はダンジョンシーカーにも等級がありSランクからFランク迄ある事。
ランクにより潜れるダンジョンが異なる事。
自分のランクと同等もしくは一つ上のダンジョンまで潜れるらしい。
一定のノルマによりランクは上下動する事。
ランクにより国から補助金が出る事。
ダンジョンでの怪我は全て自己責任で適応になる民間の保険はないとの事等々。
そしてモンスターを倒しレベル1となればステータスを獲得することが出来るらしい。
ゲームのような仕様だが、登録者のほとんどはこのステータスを獲得することを目標としている。
どの程度かは不明だけど、ステータスが生えるとそれだけでステータスなしの人に比べて優位性が生まれるらしい。
いままでダンジョンシーカーという職業に特別興味もなかったし、一般的な知識としてはあったけどランクがあるのは知らなかった。
それにランクが低いと潜れるダンジョンが限定されるのも知らなかった。
つまり、ダンジョンで好きなだけ戦うには上位のランクを目指す必要がある。
レベル1で生えるというステータスにも興味がある。
それにお金がもらえるのも見過ごせない。
残念ながらFランクでもらえる補助金は0だそうだ。
ヒキニートだった俺は高校を出てから当然ながら1円も稼いでいない。
両親におんぶにだっこで迷惑のかけ通しだ。
巨漢の俺をおんぶにだっこなんて本当に悪い冗談だ。
出来る事なら、遅ればせながらこれから恩返しもしたい。
それにお金が無くて彼女が出来るはずもない。
「それではこれであなたたちは晴れてFランクダンジョンシーカーです。決して命を粗末にすることなく慎重にそして人類の為にもモンスターを1匹でも多く倒してください」
これで俺もダンジョンシーカー。
まだ最低ランクだけど、ようやくスタートラインに立つことが出来た。
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