32 卒業
「結構難しかったな」
今日はダンジョンは休んで免許センターで試験を受けたけど、思っていたよりも難しかった。
ひっかけ問題的なのが結構あったのでちょっと心配だな。
試験後、しばらく待っていると結果発表があった。
「85番。あった」
少し心配だったけどどうやら合格することが出来たようだ。
その日のうちに免許証を発行してもらい、さっそくバイク屋へと向かう。
他のダンジョンに潜る為には移動手段は必須だ。
特に目当てのバイクがあるわけではないけど見るだけなら無料だ。
新車は普通に50万オーバー。
ちょっと良さそうなのは100万円近い。
無理すれば買えないことはないけど、ここにお金を使うなら装備を充実させたい。
中古車に目を移せば20~30万円くらいで結構ある。
そんな中で目に留まった一台のバイク。
タイプは所謂アメリカン。
お店の人に頼んで跨らせてもらう。
大柄の俺でも大丈夫そうだ。
色は赤。
ちょっと派手だが、跨ってみるとガッシュファルトが乗っていた馬を彷彿とさせ妙に馴染む。
価格は乗り出し価格で35万円。
俺が跨ったシートの後方にはもう一つのシートが。
いつの日かここに彼女を乗せてタンデム走行とかできたら最高だな。
もちろん車もいいけど、バイクはなにしろ距離が近い。
近いというかほぼ密着状態になる。
最高かよ。
「これ、先週値段下げたばっかりなんですよ。いいバイクなんですけどな~色に好みがわかれるみたいで。程度はいいしお得はお得なんですけどね」
「これにします」
思わず声が出てしまっていた。
こういうのを一目ぼれと言うんだろうか。
波長が合うとでもいえばいいのか、思わず決めてしまった。
35万円、安くはない。だけど後悔はない。
これで、俺のダンジョンライフは変わる。
バイクも買った事だしこれを機会に思い切ってF級ダンジョンを卒業しようと思う。
そう思っていたけど、引き渡しまでに1週間程度かかるらしいので、もう少しFランクダンジョンへと潜ることになった。
余談だが、バイク保険に入ることにしたが俺の年齢だとかなり高額で10万円近くかかってしまった。
想定外の出費だったので、バイクが届くまでダンジョンでしっかり稼ごうと思う。
そしてバイク以外にも少し変化があった。
おそらくはレベルが上がったことによる恩恵。
ダンジョンに潜り始めの頃は俺の身体にはまだ少し脂肪が巻いていた。
それがレベルが上がるたび徐々に脂肪は減り、BP31となった今、俺の身体には必要最低限程度の脂肪が残るくらい。
脂肪が無くなったことで、これまで巨体を支えていた筋肉がその姿を現し結構マッチョに近づいている。
BP31でこれだと、今後レベルが上がっていくと、俺の身体はどうなっていくのか楽しみであり少し心配でもある。
「皆さんこんにちはショーゴです。実は報告があります。無事Eランクに上がることができたので来週くらいにEランクダンジョンに挑もうと考えています」
“おおっ、ようやくか”
“いや、今更Eかよ。もうDでいいんじゃね”
“たしかに。Eでもランク詐欺だろ”
“ゴブリン虐殺見納めか”
“ショーゴいなくなったらゴブリン増えすぎるんじゃ”
“いや、今までが狩り過ぎてただけ”
それから1週間、俺は休むことなくFランクダンジョンでいつも通りゴブリンを狩りつつ配信を続けた。
継続は力なりとは言うけど、最終日には視聴者数200を突破することに成功した。
それにしてもここはいい場所だった。
次のEランクダンジョンがどういうところかはわからないけど、ここ同様にいい場所だったらいいなと思いながらFランクダンジョンを後にした。
【読者の皆様へお願い】
いつもありがとうございます。
皆様のブックマークと☆ポイント評価で作者のモチベーションが保たれています。
興味を持たれた方は是非ブックマークとスクロールして下部の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にお願いします




