6.鉱山見学!
「んっ……うぅ……し、師匠……」
朝。鳥の鳴き声と共に目を覚まして、起き上がろうとすると、師匠が私を抱きしめていて身動きが取れない。
一つのベットで寝れば大体こうなってしまうけど、未だに私は力で師匠を振り解けないので、
「師匠、起きてください!師匠!」
暴れて師匠を起こすしかない。でも、そうすると、
「んんっ……いやぁ……」
「んぐっ!ん!」
師匠は私の顔を自分の柔らかい胸に埋めてきて、喋れないようにしてくるので、
「んっ!んっ!」
仕方なくいつもの様に背中を叩いて起こす。
「うぅ……痛い。ふぁ~あ……カランコエ、おはよ」
「おはようございます。師匠」
私がため息混じりに挨拶をすると、師匠は体を起こしてはだけた服を直し、眠そうな顔でしばらく体をふらふらと揺らしたあと、眠気を飛ばすように伸びをしてベットから降り、
「カランコエ。今日は、縦穴に行くわよ」
唐突な事を言い出した。
◆
朝ご飯と夜ご飯は宿屋が出してくれるので、軽くパンとスープを飲み、私は師匠と一緒に縦穴へ。
「あの、勝手に入ってもいいんですか?」
縦穴の前に着いて、今更ながら私は大丈夫なのかと聞くと師匠は頷き、
「昨日、ニャーカさんから一緒なら良いって許可を貰ったわ。そろそろ来るはずよ」
後ろを向くと、丁度ニャーカさんが現れた。
「ん……今日は、よろ」
そして、挨拶と共に軽く頭を下げて来たので、こちらも頭を下げて、
「よろしくお願いします」
「お願いします」
挨拶をすると、
「ん……魔法、使える、聞いた。まず、飛び込む」
ニャーカさんは縦穴の前に行きながら、なんだか不穏な事を言い、昨日のように飛び込んで行った。
それを見て師匠も、
「さぁ、付いて行くわよ!」
「えっ?ちょっ……きゃ!」
私をしっかりと抱きしめて、縦穴へと飛び込む。
私は落ちていく間ただただ怖いので、目を瞑り必死に師匠に抱きついていると、何秒か経ちふわっと落ちる速度が遅くなり、ゆっくりと地面に着地した。
「ん……魔法、上手い」
「ふふ、ありがとう。ほら、カランコエ。もう大丈夫よ」
私は師匠に頭を撫でられて目を開け、地面に足が付いていることを確認し胸を撫で下ろす。
そんな安心した私を見て、ニャーカさんは慣れたようにランプを取り出して付け、
「ん……最初、元鉱脈、行く」
洞窟の入り口のような穴へと歩き出した。
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