3.到着!
切り立った崖の上に沢山の家々が並び、まるで崖と家が一体化しているような光景に私は驚く。
けど、それと同時に、
「ここを、登るんですか?」
鼠色のゴツゴツした岩が道には沢山あり、崖を登る前から大変そう。それに崖は崖で急斜面で、高い所から足を滑らせば、間違いなく死んでしまう。
「確かにカランコエには大変ね。おんぶしましょうか?」
私が少し顔を引き攣らせていると、師匠が首を傾げながら聞いてくる。
それに私は首を横に振る。
「い、いいです!もう子供じゃありませんから」
「えー、私にとってはずっとあなたは子供よ」
「そ、そうかも知れませんけど、大丈夫です!行きましょう!」
「はーい」
私の言葉に、師匠は露骨に肩を落としてがっかりする。
でも、私だって恥ずかしい。昔はよくしてもらってたけど……
私は残念そうな師匠と一緒に取り敢えず、急斜面の手前までなんとか歩く。
「ふぅー……ここからですね」
「おんぶ……」
「大丈夫です!」
「うぅ……私から離れちゃだめよ」
師匠は、私の手を握ったまま悲しそうに注意だけして歩き出す。それに私は付いて行き、急斜面を登っていく。
比較的歩きやすい場所を師匠は選んでくれて、街に着く頃には息が上がり足が重くなっていたけど、怪我なく歩ききった。
「よく頑張ったわね。それじゃ、宿屋を探しましょうか」
「……はい」
「あら、大変。疲れたのね?おんぶ?」
「だっ……大丈夫です……」
師匠は私とは打って変わって平然としていて、またおんぶと言ってくる。でも私は力を振り絞って首を横に振り、大きく深呼吸をして、
「宿屋、探しましょう」
落ち着きを取り戻し、唇を尖らせた師匠と一緒に宿屋を探す。
それからものの二、三分で宿屋を見つけて、
「鍵ね。一階の三号室ね。変な事しちゃだめね」
お金を払い、ドワーフの髭が生えたおじさんに鍵をもらって、部屋へ。
ガチャと鍵を開けて扉を開くと、そこそこ広く綺麗な部屋で、
「当たりね」
師匠がぼそっと声を漏らして、優しく笑う。
そんな師匠に私は、
「今からどうするですか?」
服を軽く脱ぎながら聞くと、少し考えた後、
「そうね。少し休んでから、周りを歩きましょうか……えいっ」
いきなり私に抱きつき、ベットに押し倒してくる。
「し、師匠、やめてください」
「補給、補給」
そして、ここ一週間ぐらいしてなかったからか、少し激しく私をすりすりしてきた。
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